『文豪とアルケミスト 余計者ノ挽歌』
2019.
2.21-28 シアター1010
3.9-10 京都劇場
文学作品を守るためにこの世に再び転生した文豪たち。
親友たちとの再会、そして前世では
ありえなかった出会いに喜ぶのもつかの間、
太宰のあこがれの人、芥川龍之介の作品が侵蝕される。
芥川先生の作品は俺が守る!と意気込み、
仲間を引き連れ潜書する太宰だったが―。
3.21 大楽ニコ生配信にて
文アル原作まったく分からない人間が舞台見ました。
すっごい分かりやすくて見やすくて面白かった。シリアスっぽいとこも、すぐハッピーになれる。副題は「余計者ノ挽歌」なんてえらいネガティブワードなのにね。これ、この題材じゃなかったら絶対ここで死んでるな!ってのある。
キャラひとりも分からないのに初っ端から全員出てくるから、これ覚えられるかな!?と心配だったけど全然大丈夫でした。今回は芥川メインだったけど各キャラ色々抱えてることが垣間見えるので深みがあるのかな。割とすんなり覚えた。無頼派も白樺派も可愛い。
どこまで原作ストーリーで原作台詞なのか分からないけど、「地獄より地獄的」とか「汚されちまうだなんて〜」とか「お目出たくていいと思うけど〜」とか、台詞にキャラもとい文豪関連のワードがちょいちょい出てくるのが面白い。
OPと主題歌もめちゃめちゃカッコいい。20回くらいリピートした。登場キャラとそのときの歌詞がリンクしてるの良いね。ROUさんの舞台関連曲のCD、普通に出してほしいなぁ権利的に難しいかなぁ。
吉谷演出定番の桜もある。なんか安心した。
そして何より、太宰芥川の脱出でブルズが蜘蛛の糸にすがろうとする時からの演出が最高だった。クライマックスを小説風にするとは鳥肌。主題歌をBGMに使ってくるのは定石みたいなとこあるけどやっぱアガっちゃうよね〜。激アツ。そんで泣く。
創作物が人に与える影響というのは、曲がりなりにも創作してる人間にとっては一度は考える話だと思う。「自分の作品によって生かされてきた」なんて言われて、生きる力湧かない創作者いるのだろうか…。そして自分もそう思われたら幸せだし、自分も好きな作品には伝えないといけないなあと思った。
くぼひでさん久しぶりに見たんですけど太宰さんめっっっちゃ良い。いやでも芥川さんヒロインだよね?
まぁまず顔が美しい。OPで太宰にグーされてるときの笑顔にときめく。侵蝕されてむしゃを切る前の表情、氷の目線、あまりにも美。そして私は煙草は嫌いだが煙草を吸う男は好きだと思わずにはいられない煙草の所作、あまりにも美。殺陣も美しい。そういえばこの人背筋ヤバイ人なんだった。
だがヒロインなんだよなぁ…。
太宰さん本当にこんなキャラなのかと若干疑っている。自由すぎる。すごい笑わせてくる。
キャラ的には多分安吾が好きだしスタイルが良すぎて生で見てたら定点してた気がする。しかしおださくのちゃんじんさんも相変わらずの良さ。
やっぱりブルズも凄かった!表現力がすごい。そして久米さんがブルズの一人がやってるけどちゃんとビジュアル寄せてんだね…。
ところで、なんとなくこれ2回目からガンハマりするやつじゃない?と1回真剣に見た後2回目流し見しながら思った。なんか吉谷さんの演出そういうとこある気がする。1回目も面白いけど話を全て理解した2回目からが本番、みたいな。(←ボルステ2回目からどハマった)
原作公式見たら他にもめちゃめちゃ文豪いたのでこれは続編全然あるなと思いました。
役者も衣装もウィッグも武器造形もとっても良いし、原作まったく知らない人間でも楽しめたので続編も見たい。
あと関係ないけどこれのおかげで、一段落をひとだんらくと読むのは間違いで、いちだんらくが正解だということを知りました。ありがとう文劇。
★★★
そういえば先日、当ブログのアクセス数が10万超えました。約2年半の間、読んでくださった皆様ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。