芸術に拍手

全記事ネタバレ祭り。レポと感想と妄想が大渋滞起こしてる。

テニミュ3rd 全国立海 後編

 

『ミュージカルテニスの王子様 全国大会 青学vs立海 後編』

2019.12.19-24  東京 日本青年館

12.28-2020.1.12 大阪 メルパルクホール

1.17-18  宮城 多賀城市民会館 大ホール

1.24-26  愛知 アイプラザ豊橋

1.31-2.2 福岡 アルモニーサンク北九州ソレイユホール

2.6-16  凱旋 TDCホール

 

https://www.tennimu.com/3rd_2019rikkai_2/

 

 

※重めの立海オタクで柳蓮二定点

※2ndで青春してた

※1stは円盤で一度だけ

 

 

12.19 1階L列センター

12.31夜 2階2列下手寄り

1.2  立ち見上手

1.18昼 5列上手

1.18夜 6列センター

1.31 N列下手

2.2  R列下手寄り

2.7  アリーナ4列上手寄り

2.12 3バル3列下手寄り

2.16昼 アリーナ12列下手寄り

2.16夜 2バル5列上手寄り

にて

 

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私のテニミュ史上、最もチケットが取れませんでした。東京公演とか、全滅に全滅を重ね、当日券並ぶ気満々だったのに場所的に並べないからと販売されたキャンセル待ち券すら敗北した。有難いことに初日同行させてもらえることになったり、ほぼほぼ友人sのおかげで結果11公演入れたので本当に友人の徳の高さに感謝。

2nd関東立海から始まった我が7年のテニミュ人生、テニミュ3rdでようやくテニスの王子様の全てのミュージカルを観ました。推せる役者に出会い、最推しキャラの最強のビジュアルと解釈、立海の最強のパフォーマンスに出会ってしまったので、そろそろ通いつめるのやめようと思っていたり。まあ通うのやめるって言ったけど多分毎回1回は行くんだろうな。テニミュは楽しいからな。それにしても上島先生が出たり、柳浩太郎さんや滝川英治さんら初代が観に来たり、テニミュ側も3rdで終わりの匂いがすごい。TSCの受付を切らないから、終わらないと思うけど。新テニミュ始まるんでもいいけど、無印テニミュも同時進行でやってほしい。

 

 

原作への忠実さと立海

当日になって、いっそ観たくないとダダこねる情緒不安定さで臨んだ全立後編。前アナ(手塚)からちょっと泣いた全立後編。

3rd全立後編は、立海のオタクになってから再度原作を読み返したような感覚だった。

なんだろう、泣いた、泣いたんだけど、あまりにもS1があっけなくて。頂上対決後、原作は立海側の描写がほぼなかったことを思い出した。「ああ、テニスの王子様は青学とリョーマの物語なんだ」と、嫌でも実感させられた。主人公だから当然なんですけど、極めてリョーマフォーカスの後編だった。

「辿り着け、天衣無縫の極み」については、2ndでは「こんなに苦しんでるのにどうして立海が負けるの」と、とにかく"立海が負けること"が悔しくて毎回毎回泣いていた。一方、3rdは「ああ負けるんだ、立海」と、"決められた結末を受け入れなければならないこと"がつらくて泣いた。今までも同じテニミュで感じ方の差はあったけど、同じつらさでもこんなに違うのかと。

この理由は想像に難くないのだがおそらく、前編後編の3ヶ月で、ギリギリを競っていてどちらが勝つか分からない、ハラハラドキドキした気持ちが落ち着いてしまったのかもしれない。S1、これで負けたら終わり、の気持ちが薄れてしまったのかもしれない。1st生で観てないし確かめようがないけど。私はハイライトでは持ち直せなかった。また、後編ではかなりリョーマの物語が目立った*1から、立海サイドの物語が見えづらかったこともあると思う。原作通りだし蔑ろにしているとは言えない。むしろ幸村の雄叫びの前に「友情のテニス」が入ったのとか最高だった。でも2ndから来た立海厨は、テニミュでもこういう演出になるんだなと、つらくなるのはどうしようもない。

やはり私は、一気に全試合やる2nd形式が好きだな。尻は死んでも感受性は死なん (ただし心は死ぬ)。

 

補足しておくと、強烈な立海贔屓だけどリョーマの天衣無縫はしっかり青学サイドとしても泣いてしまうんだよ。テニスは俺らの全てじゃないか。

 

 

歌とか照明とか演出とか

新曲少なめ。1st復活曲と、2ndのロングバージョン的な曲が多い。完全な新曲は、青学校歌、トリオ曲*2、幸村教賛美歌もとい神の子代替曲、レベルアップ代替曲、あの日の幻代替曲の5曲くらい?

神の子代替曲からの「デッド・エンド」の繋ぎは最高だった。最強の立海すぎて、初見では爪食いこんでるのに気付かないほど手を握り締めてた。デッデン1公演で5分くらいやっててほしい。あとこれの歌い出し、歌上手い人ですら音取りづらいんだなって思った。

 

宮城で運良く前方に入れたんですけど、床ライティング見えないとやっぱ少し、演出の情報量は物足りないなという新たな発見。氷の世界の死角ライトとか好きで見ちゃう。

2ndからリョーマの天衣無縫覚醒時のライトが大好きなんだけど、今回ちょっと弱く感じた。2ndの、太陽のような強さで放たれるつんざくような光、それでいて柔らかく全身を包む光を視覚・聴覚・触覚で感じられる、会場でしか体験できないあのライトが大好きだったんだけど、何が違うんだろう。………と思ってたら仙台、凱旋は結構派手にキた。設備か?

 

ライバルズ全員初登場時よりずっとカッコよく見えてとても良かった!「ライバルズ」とか50人くらいで歌ってるような声の厚み。

特に日吉くん。"それがお前だ 越前リョーマ"で一人ぶっちぎりで突き抜けるハイトーンに「ひ、ひよしーーー!!!(あきよしーー!!!!)」てなるし、毎度鳥肌。裕太は本当に可愛い。あんな可愛かったっけ?可愛すぎて初見では驚きの気持ちだった。「弟って言うなぁ!」が可愛すぎて、ギャルゲの元気系攻略対象かよとすら思う(例え)  裕太の「久しぶりだなあ、越前」の言い方、久しぶりにクラスメイトに会ったようなにこにこ笑顔のハイトーンだったのに、凱旋からライバルっぽいキリッとしたカッコ良い言い方になってた。後者のが好きかな。田仁志くんは日替わりが特別上手かった印象。なんか爆笑って感じではないんだけど誰も傷つかない優しい日替わり。「休憩!」までコーレスしたの楽しかったな。大楽の決勝後の亜久津との会話で、沖縄弁で何言われたか分からんが喧嘩買ってやるよと言う亜久津に「テニスで決着つけようって言ったんだ、買ってくれるのか?」(方言変換してください)っての、すごく良かった。

しかし1stの復活曲「ライバルズ 」、対戦シーンと別々にやる必要ある? "さあもう一度 リプレイ"でほんとにリプレイかよって突っ込みたくなってしまう。いや丁寧に描写されるようになったのは良いんだけど、何度見ても「愛の鞭〜ライバルズ Ⅱ」の真田と跡部様みたく、試合の中で歌ってしまえばいいのにとしか思えず自分の中でちょいダレた。田仁志くんと日吉くんの順番逆転してるのも無理矢理すぎて田仁志くん可哀想だなってなるし、跡部パートで「俺たちはブリザード」やったのも謎。この辺、演出のご都合を感じてしまってちょっとモニョる。

ただ、ブリザードは凄かった。一人で歌ってるとは思えない声圧。何度も観てて推しが立海なので本当に申し訳ないことに正直眠い時もあったんだけど、ブリザードで毎回目が覚めた。上手席の時、上手の日吉越しに跡部さまを観ることになるんだけど、この図が本当に『跡部様』を感じた。

 

「鎬を削る者達よ」から「俺は行く」までの繋ぎ、本当に本当に凱旋で演出変更になって良かった箇所No.1!!!

変更前が、1980年代アニメコンセプトなのか?っていう……にしても、これどうしようってくらいダサくて……走るリョーマの映像もSEも違和感バリバリでダサくて……何度でも言うがとにかくダサかった。しかもデッドエンド→拍手→鎬→拍手→俺は行く→拍手、と3曲連続で拍手を入れざるをえないブツ切り構成で、私たちはライブを見に来ているのかと錯覚しかけるという。めっちゃ改善求むアンケート書いた。良い感じに変わって良かった。もういっそ、無くなったのが恋しいもんな。

 

暗闇のリョーマへの南次郎パパの「テニス、楽しいか?」のくだりは、本当に泣いた。ここが全立後編2番目にヤバかった。2ndだといつの問いかけか分からないんだけど、3rdの演出では幼少期の時のだとハッキリ分かるようになっている。これはリョーマの生まれ直しの話。気持ち乗ると本当にここのくだりから「BANZAI」までずっと泣いてる。

 

「天衣無縫の極み」の幸村ソロでの幸村くんの表情は凄まじい。本当に泣きそうな、苦しそうな顔してて、いつ歌が涙声で崩れるか心配になるレベル。しばらくここですら柳さん定点してたんだけど、一度これを見てしまうと、胸がひどく痛いのに目が惹かれるようになってしまった。

3rdでは1st「天衣無縫の極み」に幸村パートのみ2nd「辿り着け、天衣無縫の極み」が入る形になった。結果、幸村が「これは命をかけた戦い」「その結果のみが俺の生きる証」と言う中、リョーマはこれが「生きてる」とアンサーするようになっていて、あまりにも抉られる。

 

「DESTINY」の背景スライド、歴代対戦校の写真が流れるわけですが、大阪まで(では?)最後の最後の1枚だけ立海の円陣写真があったはずなんだけど、宮城で消えてて、もーーーテニミュ運営の考えることは分からぬ。

あと何より私服への戸惑い(主に立海)で歌詞が全く頭に入ってこない案件。東京初日でいっそ笑いそうになったの、感情ジェットコースターかよ。ただ人間、慣れるもので、観劇4回目くらいでようやく落ち着いて見られるようになった。テニプリメディアミックスにおける私服のダサさは様式美みたいなところあるが、それにしてもテニミュでここまで解釈違い拗らせると思わなかったな!まあ中学生という親御さんに服を買ってもらう立場であると考えると、「お母さんに買ってもらったのかな…」とか思えていっそ愛しい。でもあんまり近くで直視できない。

 

バンザイを立海にも歌わせるの地獄か?って思ったけど、ダンスが可愛すぎて半分どうでも良くなった。テニミュほんとそういうとこある。

 

カテコは絶対「WE ARE ALWAYS TOGETHER」だと思ってた。何で前編でGMKKやったんだろう………。

 

 

 

凱旋での変更点
  • 「非常のテニス」のパート分け
  • 「思い出せ越前」のラリーBGM?
  • ライバルズ登場の音
  • 軽井沢背景
  • 跡部ソロの振付
  • 「神の子」のBGM
  • 「鎬を削る者達よ」〜「俺は行く」イントロの繋ぎ
  • 「レベルアップ」BGM
  • 「最終決戦」の全体演出(歌唱順、最初が白石遠山だった)(超良変更!)
  • 「傷だらけのチャレンジャー」のBGM
  • 青学卒業式のキャストの向き(客席に尻向けてたのが向かうように)と映像

多分まだある。

 

 

 

柳蓮二考

ところで今まで柳蓮二くんの話を一度もしてないわけだが、今回も柳蓮二くんは世界一カッコよかった。相変わらず、世界一カッコよかった。本当に愛した。

 

控えめに言って柳蓮二(完全体)である。

全立前編でも、目を閉じる頻度めちゃくちゃ高いな〜とは思ってたけど(試合あったしね)、後編の井澤柳さんはもう必要な時にしか目を開けない原作柳蓮二がするであろう開眼タイミングでのみ開眼する。これが、情報の8割を視覚に頼る人類がすることか?ましてやあんなに人口密度高く動き回る舞台上で?もちろん完全な閉眼時と薄目時があるんですけど、オペラで見てても閉じてるように見えるくらいの薄目。絶対足元の物体の輪郭しか見えてないでしょっていう。

この凄さ、生でずっと観ていないと分からないのが本当に悔しい。全景でもそこまで見えないじゃん。でも本当にずっっっっと目閉じてるのよ。柳蓮二のオタクとして、目閉じる努力だけでも涙出るほど有難いのに、努力を結果にコミットして完璧な状態で舞台上に存在してくれていることに心が爆発しそう。それなのに、あまりに目を閉じてるから「目を閉じてるテニミュの柳さん」がデフォルトになって気持ちが慣れてしまったことが本当に申し訳ない。これは私の甘え。

今回試合ないとはいえ本来どう考えても危険なのに。自分はもちろん周りに対しても。運営もそれは分かっているはずで、だからその危険をカバーできるほど、練習して練習して練習したのかと思うともう井澤巧麻さんに一生頭が上がらないし、衝突回避してくれる周りのキャストさんたちにも感謝の極み。最高の柳蓮二を本当にありがとうございます。

 

スタイルが良すぎて「DESTINY」の私服がパリコレ言われてんの爆笑。現実的には細すぎるからもっと肉つけてって思うし、強いて言うならもうちょっと胸板欲しいとか思ってないこともないけど、あのスマートさが原作柳蓮二たり得ているのは事実でありまして……制服も細身に作ってくれてありがとう……制服ブロマイド全夢女が拝み倒しました……めちゃくちゃ理想の柳さんです……。私服はもう5周くらいして、ただでさえスタイル良いのに更にスタイルアップが図れるストライプ(シャツ)×ストライプ(ズボン)なんてやりすぎだよ〜////とか思っている。前述の通り慣れてしまった。

前編の感想と同じこと書きますけど、井澤巧麻さん一生柳蓮二でいてと無限に思ってしまう。これ2ndの時も死ぬほど言ってたから安心してほしい。これ以上の柳蓮二(と切原赤也とその関係性)がこの世にいるとは思えないから、安心して私もテニミュ卒業できちゃうなってのも、冒頭で通うのやめようと思った理由の一つ。良すぎると次行くの止めるの、バグだなぁ。

 

「ハイライト」のD2パートで最後に立海のエンブレム握る動作してるの見て、やっぱりあそこサビだったんだなと、しんどいながらにニコニコした。

「神の子」で幸村を指差す時、他のメンバーは人差し指で指してるのに柳さんだけ2本指(行ってよしみたいな)で指してて、人として他人を指差すことができないのかな……とか思ってた。そしたら福岡あたりから人差し指だけになったけど、中指がふわっと付いてくる形になったっていう。でもたまに2本で差しそうになるのを抑えてか中指が動く時があって、正直「ちょっと可愛い」という感情を抑えられない。癖なのかな…身体性質的にできないのかな…。

今回ラケットはあまり持たないが、ラケット芸で言うとハイライトでD2入る直前にラケットを手のひらの中でくるくるっと回すの、柳蓮二としてはレアモーションで大好き。「幸村のテニス」と「THIS IS THE PRINCE OF TENNISS」の最後にラケットのガットの根元を空中で掴むのも、柳蓮二としてレアで好き。他の人は普通にやることでも柳さんがやることに意味がある。「フィナーレメドレー」のBANZAI〜お前はプリンス間の、手首捻ってラケットを手首を軸に回転させるテニミュ特有のモーションも好き。非常に言葉にしづらいんだけど分かって。

あとデッエンドのソロ直後に、ラケットで手のひらぽんぽんするの、全人類絶対大好きでしょ。誰ですかあの振付考えたのは。デッドエンドは好きなとこが最早全部なんだけど、あそこで好きパラメータが振り切って頭おかしくなる。

「DESTINY」の「お前のいいとこ 悪いとこ全て」の時、凱旋前まで柳さんは赤也のこと見ててその時見せる優しい表情が大好きだったのに*3、凱旋から完全に逆向いてしまったの何故。

 

↓その他細かい好きなポイント

・「ハイライト」ラストの「勝つのは」の"勝つ"で勢いづいて頷くような仕草するとこ

・「神の子」で指差しポーズを難しそうにしてるとこ

・「デッドエンド」初っ端の構えと、秒で目瞑りに切り替わるとこ

・「デッドエンド」で首を切るような振付の首の動き

リョーマの超ウルトラry山嵐で眩しそうにした後、再度リョーマを見やる時の下から見上げる首と目線の動き

・FGKSの拍手の仕方

・腕が体側の時、いつも手をきゅっと握ってるのに礼の時だけ開いてまっすぐになるとこ

・まばたき(まばたき!!!)

 

「最終決戦」ラスト決めポーズと「GRADUATION」で突然ポケットに手突っ込み出したのどうした???最終決戦はまだしもGRUDUATIONどうした??一回目のサビで突っ込んだと思ったら二回目のサビでもなお突っ込み出したから、そ、そんなこだわりが……となった。2/12時点ではいつも通り元気に(他の人と比べてもだいぶ元気に)両腕おおきく振ってらっしゃったのに、少なくとも2/15にはポケットインしてたみたいで、前編のD2突然の楽日演技変更ばりにその心境変化が気になってしまう。ポケットに手突っ込む柳さんも好きだよ。

 

大楽日の井澤さんの私服が、黒のオーバーシャツ・マスタードタートルネック・白のパンツという、立海テニモンのドリライ参戦服か?と思うほどの意識の高さで好きしかなかったな。前編も大楽日にマスタードカラーのシャツ着てたし、好きと感謝で拝んじゃう。

 

本当に、初めて見る柳蓮二が井澤柳さんじゃなくて良かった。真面目に人生狂ってたと思う。

 

 

 

 

 

冒頭では「終わりの匂いがすごい」と書いたけど、実際テニミュは宝塚みたいなもんだと思っているので終わる気がしない。4thも頼むよ。新テニミュもね。楽しみだね。

テニミュっていいな。

 

 

 

★★★★

*1:原作通りのストーリー構成に戻った、滝のくだり等

*2:これ何故比嘉と被る「どどどどーなる」から始めたのか。

*3:ただし「友達だから」では振付として身体ごと逸らす。解釈合いです。