芸術に拍手

全記事ネタバレ祭り。レポと感想と妄想が大渋滞起こしてる。

ミュージカル マギ -迷宮組曲-

 

『ミュージカル マギ -迷宮組曲-』

2022.

6.3-12  天王洲 銀河劇場

6.18-19  森ノ宮ピロティホール

 

突如現れ世界中に点在するという“迷宮”(ダンジョン)

そこに隠された究極の“秘宝”を求めて、砂漠を旅する不思議な少年・アラジン(宮島優心)と迷宮を攻略し一攫千金を夢見るアリババ(猪野広樹)の2人が冒険へと旅立つ。

向かうは、約1万人が命を落としたという第7迷宮・アモン…!
恐れ知らずの2人は意気揚々と迷宮を進む。

2人を追って悪徳領主ジャミル川久保拓司)と最強の狩猟民族・ファナリスでありながら奴隷として仕える少女・モルジアナ(岡田奈々)もやってきた!

果たして2人は、この迷宮を攻略することはできるのか…!?

https://www.musical-magi.com

 

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6.8夜  1階H列上手 にて

 

 

 

マギは随分昔に読んだっきりで、カシムの話はなんでだか忘れたけど泣けた気がするという朧気な記憶しかなかったという。あとモルジアナがめちゃくちゃ好き。

推しキャストも特に出てないし、2.5の舞台だからというより吉谷演出だから観に行くかという感じでチケットとった。脚本浅井さやか、演出吉谷晃太朗はもう勝ち確なんよ。

 

 

 

 

 

いやめっっっっっっっちゃ良かった!!!!!!!!!!

もっと早く観に行けば良かった!!!!!!!!!!!!!!!もっと早く行ってればチケット増やせたのに!!!!!悔しい!!!!!

非常にフラットな気持ちで臨んだけど、多分期待値MAX状態で臨んでも満足度がそれを上回ってたと思う。マジで良かった。興奮しすぎて終演後2時間以上Twitterでミューマギの話してた。8割モルジアナとジュダルの話だったかもしれない。

 

 

まず劇場入った時点で、「やあ可動式大階段……また会ったね……」という気持ちになった。昨年末のヘタミュWWでめちゃくちゃ見た階段、舞台界隈もSGDsなのだろうか。段数まで同じだったらマジでリサイクル。

アナログ多めな吉谷演出にしては珍しく、映像演出も多め。

個人的に生き物を映像にすると解像度の低さも相まって「チープさ」が出てしまうと考えているんだけど、人外のジン含めて「顔」を描写しないことでその辺緩和していたように思う。特にルフみたいな大量オブジェクトと映像の相性は良いね。

 

曲も良かった。最初の方の全体曲とか、ミュージカルだ!!って感じでひたすら楽しい気分になれて良かった。

音響はどうも、席が悪かったらしい。複数人で歌う時や低音の時の歌詞が半分聞き取れなかったんだけど、明らかにBGMのスピーカーが近い感じがしたので銀劇はセンターが良さげ。

 

 

今回休憩ありの2時間20分で、1幕が第7迷宮クリアまで、2幕が黄牙一族の話とカシムの話冒頭まで。

2幕でようやくドルジとしての廣瀬さんが出てきて「おや…?」と思ったし、2幕後半でわらわら~っとキャストが沢山出てきて合唱し始めた時には「おや…?これは…途中で終わるのでは……?」と思ったらほんとに終わった笑。 キャスト一覧がカシムなら普通にカシムの話までやると思ったよね。初演にして確実に「次」をやらないといけない構成にしたの、何か覚悟を感じますね。

全く泣く準備してなかったのに3回くらい泣いた。モルジアナが登場したシーン、ゴルタスの最期のシーン、モルジアナのハイエナのシーン、ババ様の最期のシーン。4回だわ。

 

モルジアナのハイエナの覚醒シーンがあまりにも良すぎた。いや、良すぎるとかいう言葉では表せないんだわ。

モルジアナが鎖を引きちぎり叫んだ瞬間、リアルに視界が揺れた。地に足ついてないような、世界と自分が切り離されたような、完全に別世界にいるような感覚した。こんなこと初めてだよ。

演出も本当に神がかってて凄まじかった。完全にアナログで、使ってるのはアンサンブルさんの懐中電灯とポイントライトだけ?なんかもう、視界がヤバくて正常に把握できてない。シーン全体は暗いんだけど、その中で飛び交う光の軌跡がモルジアナの打撃にも見えるし、懐中電灯の光が客席まで伸びるから没入感・臨場感が凄い。とにかくここはマジで一見の価値アリ。特に生で観てほしい……。

冷静になってから思い返したらあまりにモルジアナがカッコよすぎて、流石おれの愛した女/////ってなっちゃったよね(何様)

 

 

キャラクターとしてはみんな良かったんだけど、特にモルジアナとジュダルが刺さった。

 

モルジアナ、舞台に現れた瞬間、可愛すぎて泣くなんてことある?あります。開演直前に「おれのモルジアナが可愛すぎて、出てきた瞬間泣いたらどうしよう」とか言ってたんだけどマジで泣いた。

まずお顔がスッとしてるクール系美人なのに可愛さもある天才的なお顔立ちだし、

シルエットもシュッとしてて足も綺麗でアラジンの「これでお姉さんの綺麗な足を隠さずに済むね!(ニュアンス)」の台詞におもくそ頷きかけて危なかったし、

声も凛と通る強さのある素晴らしい声だし、

歌もどこまでも届きそうな美しい高音でお上手だし、

アクションもしなやかで張りのある蹴りがカッコいいし、

つまり

本人

岡田奈々さん、なぁちゃんって呼ばれてるんですか?私としては、なぁ様とお呼びしたいんですが……。ありがとう……最高のモルジアナをありがとう……。私個人的にキャストが言う「〇〇として生きる」って表現があまり好きではなかったんだけど、これはもう生きとるんよ……モルジアナが……。

 

端的に言ってジュダル、ヤバ。顔が良くて腹筋割れてて、歌が上手くて腹筋割れてて、スタイル良くて腹筋割れてて、腹筋割れてることある?

ふら~っと出てきて、スパッと歌って、ラストで締めのセリフぶちかましてくくらいで、ぶっちゃけ出番少ないのにこんな脳に爪痕残されたのは初めてですよ。ラストシーンで手広げた後ろ姿かっけぇ~~~。

マギの絵柄基本童顔だし、モルジアナ好きすぎてジュダルはノーマークだった。3次元のおにいさんとして顕現されたらこんなに人は狂うのかと実証実験された気分だよ。こんな……あんな衣装のおにいさん……ねぇ……?

真面目にジュダル出てる時、6割…いや7割…?腹筋見てた気がする。描いてるのかと思ってたら全然描いてなくて震えちゃった。あとミューマギ期間のTwitter検索の「ジュダル」のサジェストが「腹筋」でゲラゲラした。みんな仲間だよ。

前述の通り歌詞が聞き取れないこと多かったんだけど、ジュダルの歌声だけ異常にクリアに聞こえて驚いた。

 

アラジン、成人男性ができると思わんかったよね。宮島優心くん本当に初舞台?普通に演技も歌も上手くてポテンシャル高。このミラクルベビーフェイスは演劇界において貴重ですよ。

いのババの「良いヤツ」感すごすぎて最高。最初のヘコヘコアリババからアラジンの友人としてのアリババ、さらにカシムの仲間としてのアリババと、演技の幅広いよなー。ビジュは生のが10000倍良いです。王宮剣術の殺陣がカッコよかった。ところで猪野さんのwiki見たら2022年マギ以外全部主演でビビりました。

ジャミルイケメンやな~と思って川久保さん調べたら40歳とか出てきてビビる。30くらいかな~とか思ってた。第7迷宮でゴルタスは死んじゃうけどなんだかジャミルは死にそうになくて、その後歌のシーンとかで出てくると「生きてた!?」と錯覚しそうになる。

ブーデル様の茶番、2回もあるのウケた。しかも長ぇ。芸人様、客巻き込むの上手ぇ。本作1の自由人だった。

アンサンブルさんもみんな素晴らしかった。仕事量が多すぎて、どうやって覚えてるんだといつも思う。複数回行ってたら個々人把握できるんだけどなぁ。

 

 

 

チケットとってた日が偶然アフト回になってラッキーだった。しかも推しの吉谷パパもいるし。

キャスト(と演出)同士がすごく仲良しなことがよく分かる良いアフトでした。

以下うろ覚えで軽くレポ。

 

ミューマギキャスト大解剖!

トークメンバー:宮島優心、猪野広樹廣瀬大介、演出 吉谷晃太朗
MC:長友光弘

①お互いの第一印象は?

・優心くん→猪野さん

初対面で自分が緊張してるの分かってたんだと思う。稽古終わりに本読みとか何時間も付き合ってくれたりして…良いお兄ちゃん。ラブです。(無言で手でハート)  猪野さんデレまくり、廣瀬さん「イチャつくな!」

・猪野さん→廣瀬さん

廣瀬さんのが先輩だから自分から挨拶しに行かなきゃいけないのに、なんかすごい下から挨拶してくれる。

・廣瀬さん→優心くん

何色にも染まってない。吸収力がすごい。

・吉谷さん→長友さん(吉谷さん「台本にないでしょ笑」)

テレビって身体大きく見えるって言うけど……何kg増えたんだっけ?長友さん「20kg太りました」ちなみにブーデル役はオファー。

②それぞれの良いところは?(吉谷さんが全員分回答)

・優心くん

良い意味で図太い。(6/8夜の)カテコ挨拶でババ様がすごく良い挨拶してくれて、自分が主演だったらそこで何だか萎縮しちゃうけど、優心は「はい、それでは…」とあっさり進めてて(笑)  あと歌のハイトーンがとても綺麗でウィーン少年合唱団

・猪野さん

事務所が良い(笑)  声のトーンやテンションなど、すごく幅広く演じられる俳優。演出する必要がない。広樹に任せておけばどんなシーンも成り立つ。

・廣瀬さん

常に誰かのための演技ができる。お客さんのためだったり他のキャストのためだったり。自己犠牲的な感じ。あと演出のこと「こうちゃん」って呼ぶの大介だけだからな(笑)

③好きなシーンは?

吉谷さん「ここは褒められるために来てるから」

・廣瀬さん

山のようにある。台本貰った時、これ演出どうするんだ!?って思ってた。パイモンのシーンとか、ああなるんだ~と驚いた。こうちゃん、あそこでパイモン役としてアンサンブル複数人出したりとかの意図何かあるんですか?

吉谷さん「何だろう、感覚だからな……。ジンはウーゴくんもアモンも映像だったから、異質なものとして演出したくてキャストを使った。複数人は、翻弄されるアラジンの演出がしたかったから」

・猪野さん

最初のシーン。迷宮の中に少年が1人……って、あそこから物語が始まるって感じがして好き。(少年が…の辺りでめっちゃ優心くんの方見てデレとる)

・優心くん

モルジアナのハイエナのシーン。ハイエナの目のライトと懐中電灯のライトが使い分けられたりしててすごい。

吉谷さん「今までプロジェクションマッピング多かったから、あの辺りでお客さんも飽きてくると思ったし、演出つけてる側としても飽きてくる。だから新しいこと入れたいなと思ってアナログ演出にした」

 

他にも吉谷さんがアフト出るから直前に美容院行った話とか廣瀬さんが猪野さんのこと「いの氏」と呼んでる話とかでにこにこした。

廣瀬さんのタレコミで、猪野さんが休演日に、グループLINEに優心アラジンの顔ドアップ画像貼って「かわいいバブたん」と言ってた話は草だった。

 

 

 

6/8夜の終演後、やっぱり吉谷さんがロビーでお見送りしてて、こんな時期でなければ「最高でした!!!!」の一言くらい伝えたかったですね。アフトの挨拶で吉谷さんが「繋がりを大事にしている」って言ってたけど、だからカテコでキャストが手繋いで挨拶してたのかなぁとか思った。

あの頃(ググったら連載開始2009年で震えた)好きだった作品が令和の今、新媒体で浴びられるの贅沢すぎる。

マギ好きな人全員に見てほしいよ、ミューマギ。

 

 

 

 

★★★★