芸術に拍手

全記事ネタバレ祭り。レポと感想と妄想が大渋滞起こしてる。

忠臣蔵 討入・る祭

 

『チャオ!明治座祭10周年記念特別公演「忠臣蔵 討入・る祭」』

2020.12.28-31  明治座

江戸時代。5代将軍・徳川綱吉(辻本祐樹)の治世。播州赤穂浅野家は、小藩ながら塩の製造に成功し、比較的豊かな藩。瀬戸内海を臨む桜が自慢の穏やかな港町で、藩士たちは、若い藩主の元で平穏に暮らしていた。そんな赤穂藩家老の大石内蔵助(小林且弥)はある日、記憶を失い倒れていた男と出会う。名前も身分も思い出せないという男は、"寺坂吉右衛門"(平野良)という名前を名乗ることになり藩士たちに馴染んでいくが……。

そんな折、藩主の浅野内匠頭(安西慎太郎)が幕府から"勅使饗応役"(朝廷の使者を迎えるための役職)に任命される。浅野の指南役についたのは、高家筆頭の吉良上野介(伊藤裕一)。吉良は、幕閣の柳沢吉保(蒼木陣)と手を組み、浅野内匠頭へ陰湿な嫌がらせを始める。赤穂藩はその都度一丸となって吉良に立ち向かうが、ついに浅野は、勅使を迎えるその日に、江戸城の松の廊下にて吉良上野介に突然切りかかるという事件を起こしてしまう。

幕府は、赤穂藩の取り潰しと、浅野内匠頭の即日切腹を言い渡し、浅野は唯一許された腹心の片岡源五右衛門(木ノ本嶺浩)との最後の対面の後、切腹し果てる。一方的な幕府からの沙汰により藩主も職も失い、浪人となった藩士たち。やがて彼らは、大石内蔵助の下、藩主の仇討を決意する……。赤穂藩に手を差し伸べる朝廷。財政難を抱え、諸藩を取り潰したい幕府。そして夫である将軍・綱吉との関係に悩む正妻・信子(水夏希)。様々な思惑が、赤穂浪士たちに絡まっていく……。

個性豊かな赤穂浪士たちが、それぞれの事情を抱えながらも、討入るまでの日々を描く物語。"祭"シリーズならではの歴史上の「IF もしも~」も盛沢山に、新解釈の「忠臣蔵」を上演します。

 

 

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12.28夜 1階3列目上手寄り にて

 

 

 

今年も来ました年末るひま。何となく行くのが恒例になっている。略称は「忠る」。

 

 

第一部 芝居『O-ICCEAN'S 11 ~謎のプリンス~』

今年はコロナのせいか、キャストの人数少なめ。おかげでかなり人が覚えられた、と言ったら皮肉なんですけど……いつも頭パンクしてたからな…。そして今回の話、すーごく分かりやすかった。寺坂が家宣で、でも徳川家を継ぐより赤穂の仲間といたくて。だから最後の「切腹を命じてください」と家宣に言う大石内蔵助は辛かったな。

いつも以上にパロに次ぐパロディ。大薮さんのフワ〇ゃんが見られるのはるひまだけ!100%やると思ってたけど鬼滅パロは、紅〇華もはや替え歌ですらなかったが大丈夫か??Get 〇ildは、戦闘シーンのいい感じなBGMにもなってて割とカッコよかった。むちゃくちゃそのまんまだけど。

一幕ラストでキャストがわらわら集まってくるのは板垣さん演出キタキタ~って感じでそわそわしてしまう。浅野内匠頭切腹シーンは泣きそうになった。体調不良で安西慎太郎さんからアンダーステディの小林賢祐さんに変更するのが舞台開幕前日に発表された訳だけど、賢祐さんもすごく良かった。全然違和感ない。

赤穂浪士vs家宣の紙吹雪舞う中での回転台の殺陣は見応えあって、素晴らしかった。ラストの桜の紙吹雪と色分けされててこだわり感じた。

近松門左衛門大山真志さんは歌要員なのかと思いきや、赤穂の物語の書き手だったという。喜世の「花見を付け加えてくれ」には泣いた。浅野内匠頭の「花見がしたかった」が伏線なのは何となく気付いてたけど、それでも泣いた。桜にめっぽう弱いんだ私は。

そういえば失礼なんだけど東山天皇役、なんとなく滝口さんが生きてたら滝口さんキャスティングだったんじゃないかって雰囲気を感じてしまった。いつも位高い役だったからね…。そして松田岳さんの顔が良すぎる。

徳川綱吉の辻本さんは、役的にいつもよりは狂気度薄めだったけどやっぱり最高の狂気だった。

 

 

 

第二部  ショー『煮汁プロジェクト』

毎度一部の内容をぶっ飛ばされる二部だけど、テニモン立海厨は赤穂浪士学園で無理だった。「塩味の食べ物しか許されない王者」って時点で立海なの分かってたけど、最初四天宝寺で。おやと思ってたら医療用キャスター出てきたもんだから思わず口抑えたよね。安西さんの代わりに大薮さんが入ったポジションが幸村ポジだったから余計に面白くなっちゃってない?元立海による幸村モドキゲラゲラした。ちなみにこの日のゲストの相葉裕樹氏はノーコメでもっと面白かった。

「僕こそ文楽」の「ック」の癖が強すぎる件、オリジナルキャストを参考にしてるらしいんだけど誰のこと(笑) 私はゆんヴォルフガングしか見たことないから分からなかった。アマデがいたのに笑った。

「元禄ストレイドックス」とか元ネタはミリしらだから主人公のコスプレだなとは思ったけど、雑なウィッグでほんとまあ良く怒られないよな!

今回煮汁プロジェクトのオーディション設定だから、ユニット単位じゃなくて人単位でMVP選ばれるのね。大薮さんとか若いの選ばれてたんだけどリズムズレてる大縄跳びが普通に飛べてて普通に凄かった。

 

 

エンディングは「歩いて帰ろう」。

やっぱりるひまを観ないと年末終われない感あるな…。

 

 

 

 

★★★