『ALTAR BOYZ 2019』teamSPARK
2019.
3.20-4.7 新宿FACE
4.12-14 (合同公演)品川プリンス ステラボール
アルターボーイズとは、神と司祭に仕える美しき男子たちのこと。5人の使徒たちがボーイバンド(ダンスボーカルグループ)を結成し、“福音”の歌とダンスで愛を説き観客たちの魂を救う。舞台は、2019年世界ツアーの、まさに日本ファイナル公演!きょうもアルターボーイズの5人のメンバーが観客たちの魂を浄化しようとステージ上に勢揃いした。
汝、罪あらば懺悔せよ!
人種差別、移民差別、ゲイ差別・・・そんな現代の難問が知的な比喩に姿を変えて、ファンキーでコミカルな愛と希望にあふれた5人が観客を魅了する。はたして、この5人の使徒たちは日本ファイナル終了までに観客たち全員の魂を救うことができるのか。LIVE SOUNDに乗って、SONG×DANCE×ACT!
美しきアルターボーイズの熱狂が再びやってくる!!
3.23夜 6列目下手にて
team SPARK (敬称略)
マシュー:良知真次
マーク:金井成大
フアン:勧修寺玲旺
アブラハム:和田泰右
ルーク:山本隼也
会場のポスター撮り忘れたので。ひつじちゃん可愛すぎて買ってしまった。サイリウムは2019年版売り切れまくってたな…ピンク振りたかったので2017年版で買いました。
初アルターを浴びた。周りがちょくちょく話してるから気になってはいたんだけど、何だかんだ見逃してて。
で、「へーまたやるんだー10周年なんだーめっちゃ気になるー、でも私全国立海貯金しなきゃいけないからー行かないー行かないよー行かないってばー」と頑張って抑えてたのに、初日空けて金井成大さんのブログ見たら、なんとお爪がピンクじゃないですか。なぜブログ見た。
これがアルター観劇の決定打だった。爪がピンク。
開演前、懺悔カードなるものがあることを知る。紙がやたらしっかりしてて驚いた。持って帰りたいと思いつつせっかくだから入れた。(後日友人がくれた)
開演
キャストが物語を紡ぐステージとアルターボーイズが観客の魂を救うステージが混ざりまざって、最強の非現実を生む。物語はすべて、新宿FACEの上で起こる。物語はすべて、ALTAR BOYZ東京ファイナル公演中に起こる。
新宿FACEは確かにALTAR BOYZ 世界ツアー2019年東京ファイナル公演で、私たちはまさに彼らに魂を救われるべき観客そのものであった。
ストーリーとパフォーマンス、どちらもおざなりにせずガッツリ魅せてくれる。
舞台がライブだというからにはある程度心構えはしていたつもりだったが、舞台観劇しに来て、こんなに手拍子するのかと。2時間公演中1時間半くらい手拍子してたんじゃないかと思った。
生バンドだし。バンメンさんも普通に笑って普通に演技してくれるのね。
そして圧倒的観客巻き込み型。あの、あそこまで客巻き込むなんて知らなかったよ。特にマシューソロのあの曲ね、びっくりしちゃったよ。公開処刑??って思っちゃった。
ただ視覚と聴覚の両立が困難なのもあり、正直初見だと歌詞は半分も聞き取れなかった。めっちゃCD欲しい*1。
開演前に入れてた懺悔、読まれてしまった。
初観劇で全然ノリが分からなかったしまぁ当たらんだろうと思ってたから、本当につまらないこと書いてしまった。キャストさんにもお客さんにも申し訳ない。次行く時の懺悔内容が決まった。
フアンのバースデーサプライズ演出にも素で騙された。結構マジで、あれ私そんな特別な日にチケット取っちゃったの?!って思った。ついでにチョコパイも足元に落ちてきた。前列で弾いてしまった人にあげちゃったけど。懺悔もチョコパイも運が良すぎる。
歌とダンス
すごくすごくカッコイイ!!誰見てても楽しいなと思う。
アクロバットもするし良知マシューは三回転ピルエットキメるし。普段観ている舞台のダンスとはまた違った感じで面白かった。
ダンスに関してはやっぱ勧修寺さんと和田さん上手いなーと思った。
あとすごいファンサしてくる。前列良いな。しかし出島があったのに気付いてなかったから、6列目でもものすごく近くて驚いた。
曲は本当にCDを、CDを買わせてください。
ラストナンバーがカッコよかった。歌詞がなんか様子がおかしかったけど。
というかあれ笑っていいとこだよね?シスターが子守歌に歌ってくれた悪霊退散のうた、一応笑わせようとしてきてるよね?演者もクソ真面目だし観客もみんな慣れてて真面目に(?)聞いてるから私なにか聞き間違えたのかと思った。
キャラクターのシステム
SPARKはダブルキャスト制で金井さん(184cm)と北乃さん(171cm)が同じ役って、身長全然違うけどどうするの!?と初め思っていた。
アルターボーイズは基本的なキャラクターの性格やシンボル的アイテムは決まっているけど、髪型、服装、顔の系統、身長、体型、などの外見がそれぞれのキャストによって全く異なる。
アルターボーイズには固定の外見がない。恐らく年齢も固定されていない。同じキャストでも公演期間中に髪色が変わったりする。*2
つまり、見た目や生き方に関わらず、誰もが誰にでもなれるということ。
様々なキャストがアルターボーイズという概念を具現化することによって、多様かつ多彩な"可能性"をその身で示している。かつてアブラハムだった良知さんも今はマシューだ。(楽しくなっちゃうとマシューだったかアブラハムだったか分からなくなるらしい)
この流動的なキャラクター付けは、背が高いから可愛くなれない、顔が厳ついから弱くなれないなどのバイアス、特に外見が重視される2.5次元舞台が増加したいま陥りがちなバイアスから解放してくれるシステムだと思った。
またこのシステムは時間にも囚われない。いつだってその人がその時見たアルターボーイズが、確かにその場に存在するのだと思う。
マークちゃん
私の観劇トリガーを引いたお爪ピンクマークちゃんだが、元々メサイアから金井さんが気になってたかつわたしが高身長で手脚が長い男がとにかく好きなせいで、ほぼマークちゃん定点であった。金井さん自体おお振りとメサイアでしか見たことがなく、踊れるのか歌えるのかも未知だったからそこへの興味もある。
普通に歌えて踊れるじゃん~~~ヤダ~~~しかも高音担当?私が好きなものは手脚が長い男のパフォーマンス、そして男性のハイトーンボイスです。
衣装も白のロンTにスキニーパンツですごく可愛い…ピンクメッシュにヘアピン天才…。
事前情報で「マークお嬢様」とは聞いてたんだけど、ほんとにお嬢様だった。好き。
懺悔でマークがなにか言ったのが「はっかいさーん!!」に聞こえたからってその後なにかと八海山ネタだった。飲みに行く話してた時にマシューに「目が嬉しそう」って言われてたにこにこマークちゃん世界一可愛かった。
マシューソロで舞台に上げられたお客さん(エンジェルさんと言うらしいですね)、マシューがあげたタオルを奪って服の下に隠してたけど結局お客さんに投げつけ返す、ド嫉妬マークちゃんがこの世で誰よりも宇宙一可愛かった。
金井さんが普段セクシー売りしてること、あと半年早く知りたかった。なんなら高瀬準太のときに知りたかった。
日本版アルターいちの高身長で細くて可愛くてセクシーなマークちゃん!
その他もろもろ
アルターボーイズにはゲイ、捨て子、異民(?)がいる。だけどFamily。ひつじちゃんパペットの歌良いね。
スペイン訛り英語のフアンは関西弁なんだけど、やっぱヒスパニック系の言語は、日本語の関西弁互換イメージなのかなぁとヘタリアを思い出してちょっと面白かった。
無宗教なのでユダヤ人の何がダメなのかいまいちピンとは来ないが、創世記のアブラハムのくだりで一番にアブラハムを仲間にすることに反発するのは、ゲイであるマークなのが皮肉。
マークの一人語りのシーンは惹き込まれた。そして、自分は自分と受け入れて貫く生き方がとても美しかった。
背後の十字架がマークソロのとき虹色に光るのが良い。「周りはプロテスタントだけどぼくはカトリック」って歌詞だった気がするんだけど、プロテスタントも同性愛禁じられてなかったっけ。ここら辺ちょっと分からない。
ところでマシューはマークの想いに気付いてるの?気付いてたらその反応にはならないよね?と思うところがあったので、マシューは私の中でド鈍男認定された。創世記の雷ピシャーンでマシューがマークの胸と股間を揉んでたけど…あれは事故だから…マークちゃんファビュラスって言ってたけどラッキースケベだから…。
今回は一度しか観られなかったが、本当はGOLDも、SPARKの他キャストの組み合わせでも観たかった。本当に楽しかった。
今まで何度も公演してるのに1枚も円盤が出ておらず配信もしていないことが疑問だったが、著作権云々に関わらず、これは生の舞台でなければならない作品だった。
流動的な彼らだからこそ、アルターボーイズは観客がその目で見た瞬間に本当の実体を持つような気がする。
是非、あなたの人生にもアルターボーイズを。
2019.4.7
千穐楽後に、2010-2017のキャストであり今回の振付でもあった森新吾さんの訃報がありました。日付離れているのにアフタートークゲストを体調不良で2連続欠席で、どうしたのかと思っていたら…。直接拝見することはありませんでしたが、私もALTAR BOYZ振付に魅了された一人です。ご冥福をお祈りいたします。
★★★★