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全記事ネタバレ祭り。レポと感想と妄想が大渋滞起こしてる。

神楽坂怪奇譚「棲」再再演

 

『神楽坂怪奇譚「棲」 再再演』

2018.11.20-25  神楽坂The glee

 

陽も沈みかかった黄昏時の神楽坂
眼病を患った男が一人 石段に腰を下ろしている
男の名前は泉鏡花・・・
包帯に視界を遮られ暗闇に取り残され 自分を置いてけぼりにした幇間を待っている
・・・と 何かが自分の前に立っている気配がする
・・・「ソレ」は こちらの様子を伺っている
「ソレ」は 闇の向こうに棲んでいた
鏡花は震える声で「ソレ」に話しかける・・・
決して話しかけてはならない「ソレ」に・・・ ​

 

 

11.21 16:00 釘宮理恵×水石亜飛夢 にて

 

 

再再演もする朗読劇とは?今までの経験上、朗読劇は当たり外れの振り幅が大きいので期待もそこそこに。

 

とっても面白かったです。すみません。

1時間の朗読劇だが、1時間とは思えない密度だったように思う。

The glee、初めて聞く劇場……というかライブ会場で、いざ行くとかなり狭い。最前のプレミアム席なんて、役者との距離3m以内。役者を見守る出演者かよ。

開演前に3人の好奇心旺盛な童女が会場ちょろちょろしてるんだけど、行動が自由すぎて大層笑わせてもらった。眼鏡とられたり携帯持ってかれて別の人に渡ったり……弄りやすい人見つけたらガンガン来る。主にプレミアム席が餌食であった。

 

話はざっくり言うと盲目の泉鏡花が女に、怪談やら語りながら神楽坂から自宅まで道案内してもらう道中の会話劇。

役名は泉鏡花と女の表記だけど、実際それぞれ1人2役やる。柔らかめの泉鏡花と気性の荒い兄さん。可愛らしく明るい女と弱気な弟。

普通に怖い。突然の驚き的な恐怖もあったけど、話が進むにつれてズルズル闇に引き込まれてるような。ワンドリンク付き(カップ置きが席にある…)だったが、劇中とても飲もうとは思えなかった。

 

舞台セットについては、円形のステージが、回る。童女の手動で。結構頻繁に回る。

さらに役者さんは、背中合わせで座ったり向き合って座ったりと状況に応じて位置変化する。どの席でも目当ての人のご尊顔は拝めるものの、ここの顔が見たい!!って時に背中しか見えないこともあり。こればかりは博打。自分劇場入口より奥側だったのですが、入口側でも見たかったなー。

空間演出、劇中演出も、朗読劇と銘打ちながらも多種多様で面白かった。

効果音の水音とか、やけにリアルだな?と思ってたら会場で生音を作ってた。生尺八も素晴らしいし、尺八奏者の元永さんの雰囲気までもがカッコよかった。

 

この回、どう考えても仕組まれたハガレンアルフォンスペアだったとはいえ、あの名だたる超有名声優の皆々様の中にどうして呼ばれたの水石亜飛夢くん。とても良かった。いや本当に良かった。

声で勝負なんて、超ベテラン釘宮さんは言わずもがなだからちょっと心配だったのが本音でして。でも発声は負けてないとは言わないけど、演技力は良い勝負してたと思う。

 

雰囲気に呑まれる、良い時間だった。

 

お清め、した方がいいかな。

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★★★