『KING OF DANCE』
2020.
7.16-19 大阪 COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
7.23-8.2 東京 ヒューリックホール東京
8.8-9 愛知 名古屋市公会堂
時は大ダンス時代。誰もがダンスを嗜み、ダンスパフォーマンスにおける地位は最高潮を迎える。
そんな時代にあって実力のあるダンサーたちが目指す一つのタイトルがあった。
その名は「KING OF DANCE」(KOD)。5年の空白を経て開催されるその大会を目指し、
全国のダンスの実力者たちがしのぎを削っていた―。D2(福澤侑)移籍という崖っぷちからの大逆転を見せたDrawing Back(ドロバ)の高山空(高野洸)たちは、
見事決勝トーナメントへと駒を進めた。
そのライバルチームとして、グループステージで熱い闘いを繰り広げたWORLD_Mの三浦海斗(和田雅成)たちも同じく決勝への切符を掴んだ!
決勝トーナメントでは 、KODの頂点を見据える両チームの前に新たな強敵たちが待ち受けていた。WORLD_Mの前に新たなライバルとして現れる“JAIL”。
絶大な注目を集める実力派ダンスチームとして、WORLD_Mの前に立ちはだかる。
敏腕プロデューサー兼振付師でもあり、現役ダンサーのJ-I(ジェーアイ・楢木和也)。
そのJ-Iの弟子である、生意気な口調でお調子者なAL太(アルタ・辻諒)。一方ドロバの前に時本修武(荒木宏文)の師匠であるNAOTO(SETO)が現れる。
自由自在な音の遊び、繰り広げられるステップは、誰も真似することが出来ないNAOTOオリジナル。
そんな憧れの存在から指導を受けることになったドロバメンバーは、準決勝の対戦相手を倒すべくパワーアップを図る。
それぞれ熱い想いを抱きながら、
多彩なダンサーたちが集まる決勝トーナメント!!
果たして、ダンサーNO.1の称号を手にするのはどのチームなのか?!
https://king-of-dance.com/stage/
8.2 昼 G列センター にて
G列は7列目だと思ってたら、実際4列目だったし2列目まで全席潰されてるわ自分の目の前が着席禁止席だわで、実質ドセン最前だった。しかしこんな最前あってたまるか。ロビーも静かで劇場もすごく静か。振り向いても空席が、寂しい。
ただ、心の底から「開演して良かった」としか言えない。ドラマの頃からめちゃくちゃ楽しみにしてたからね。
最初は2公演行けるはずだったんだけど、座席半分にするために再抽選になって、1公演になってしまった。それでも行けることが有難い。
やはり舞台は、「劇場で観るのが最高」だと強く思う。全身を包む空気、全身に響く音、全身から感じる熱量。それがないと、私はどうしてもその世界に「連れていかれない」。(特に私みたいな集中力がとにかく低い人間にとっては)
劇場前が撮影できなかったので。なんか文字が立体的だった気がするんだけど、ヒューリックホールさんこれ毎回公演に合わせて変えてるの?
https://twitter.com/kodproject/status/1286263812941783041?s=21
今回全員配布だったパンフ。配布されるの忘れてて小さい鞄で来ちゃったよね。
パンフのスタッフ一覧見てて思ったんだけど、キンダンってすごく女性スタッフが多いなって印象。だから何ってわけでもないんだけど、機材系とか、普段もっと男性メインな気がしてたからちょっと感動というか。
あとパンフの直筆文字が、キャストの文字なんだけどそれぞれのキャラっぽくて良い。
前アナがちゃんと「本日はキングオブダンス決勝トーナメントにお越しくださり…」でとても良かった。前アナから世界観つくってくれるの大好き。後アナも同様で、KOD現実に存在してた。
舞台セットは大きな鉄骨の枠組みが上まで飛び出してて多数のライトが上下左右あらゆるところに設置されていた。何ともヒューリックホールに似つかわしくない、ダンスバトルの会場。ヒューリックホール、綺麗なんだよな。そういえば初めて行ったけど、音響も良かったと思う。音響が良い会場は大好き。
ドラマが先にあると、舞台でDRAWING BACKやWORLD_Mの面々が出てきた瞬間「テレビの人たちだ!」という、ミーハー的感覚に陥ったのが自分の中で新鮮だった。始まりに舞台上にいるのはアンサンブルの方々で、メインキャストは後から出てきたことで、この感覚が引き出されたんじゃないかと何となく思っている。"溜め"というか。
テンポ良くて、2時間があっという間だった。
舞台を観るのに目が足りない。席が近かったせいもあるが、本当に目が足りない。
ダンスバトルシーンでは毎度手拍子するんだけど、もう手拍子止まっちゃうよね。観ながらリズム合わせるの無理だよね。同時に二つのことができなくて、視覚と聴覚って密接なのかなあと思ったりする。そして大阪公演で手拍子を最初に始めた人すごいね。手拍子煽られるとこはあるけど、3曲目のドロバくらいからだった気がする。
ダンスのことはど素人だから、何となく翔くん(丞威さん)とか「この人はすごく上手いな」程度で、誰が特別上手くて誰が下手とかは分からん。「この舞台の人たちはみんな上手くて凄いな」という本当のど素人感想である。手拍子忘れてポカーンしちゃう。
本当ダンスシーンにどうこう言えないんだけど、あと100回見返したい。ドラマと違って全編ノーカットでお送りします!ってのが良い。やっぱダンスをテーマにしているというからには、そこが一番見たかった!って感じ。多方向にカメラが設置されてたり(完全に客席向き、つまりセンター背後カメラもある)、アンサンブルさんの手持ちカメラもあったりして、背景にそれらのカメラからの別アングル映像がモニターされてるのも面白かった。まあ実際、生観劇すると生の方ばかり見てしまうんだけど…。
ドロバが全員いつも楽しそうにしてるのがすごく好き。ドラマの時も思ってたけど、踊ってる時の高山空好きなんだよなー。ニコニコしてて可愛いー。JAILも斬新かつお洒落で良かったな。
とりあえず、「ダンスすげー(視覚)」と「台詞なんて言ってる!?(聴覚)」と「あの人今何してる!?(視覚)」と「手拍子(聴覚触覚)」の両立は無理。パンクした。
ストーリー展開は、もう王道ド直球!って感じ。ただでさえ上記の通りパンクしてるのに、この話のストレートさじゃなかったら物語楽しめてなかったと思う。ただ脳みそ空にできるかと言われるとそうでもなくて、考えさせられるところは考えさせられるので、楽しいと難しいの絶妙なバランスだった。
今回の宿敵(?)JAIL、清々しいほどの嫌味言うわ、怪我させるわ、裏からおとしめるような展開は胸糞になれど、まあそこはドラマのRED=RUMでも経験済みだし(?)。大体空くん筆頭のドロバの光属性に救われたな。「絶対勝とう」というこの熱さ、元気出る。
空くん、昨今見かけない少年漫画の主人公みたいで見てると何だか懐かしい気分になる。翔とHIDEくんは昨今も見かける少年漫画の仲間かな。
王道主人公空くんと王道ライバル海斗くんの"共闘"は全人類が大好きなやつです。WORLD_Mの真城さんが「海と空コンビだな」(曖昧)と先に海斗を言ったのに対して、ドロバのトッキーが「空海コンビか」(曖昧)と空を先に言ったのが地味にニヤけた。ここちょっと曖昧だけど、確かそう。間違ってたら消す。
師匠NAOTOがラスボスでないにしろ(一度負けたら終わりだからほぼラスボスだけど)、隠しボスキャラで出てくるのも王道ゲームっぽい。オタク、好きです。
最後にテーマソング流れるのもオタク筆頭に全人類が好きなやつです。
エンディングだったか、空くんが、お世話になった人たちを順繰りに挙げていってその人にピンスポが当たってく演出の時、「今まで見守ってくれた人たち」と言ったら客席ライトが点くのもずるいです。
ピンスポ当たってドゥンのSEは、おっ!いつもの吉谷さんだ!って感じです。空海センターズとかの対比構造も、いつものだ!って感じです。
しかし途中でメンバーが増えたり減ったりバトル編成変わったりしても、ダンス即対応できるもんなんだなぁ、ダンサーさんって凄いな。多少創作補正あるのかなと思いつつ、ちゃんとダンサーさんへのリサーチ、監修が入ってる辺り、ここは本当なんだろうな。
創作補正と言えば、キンダンは海斗の「二次元キャラみたいなやつだな」(曖昧)とか、創作されたキャラクターによるメタ発言的なところがあるからギョッとする。さらに逆にこの発言で、現実世界の人間としての存在感を主張しているようでゾクゾクもする。
裏テーマは「心のディスタンス」だそうで。*1
この辺りの話は群像劇だからか、一回見た限りでは情報量が多くて考察できない。色んな人の心のディスタンスがあって、でも最後はハッピーエンド。雑で申し訳ない。詳しくは見てくれ。
とりあえずHIDEくんとD2くんのディスタンスについて、ドラマでは分からなかった、踏切での台詞も舞台で答え合わせがされたのが良かった。
真城さんの、"世界の三浦"に対する執念的なものはなんだったのかいまいち分からなかったな。執念で言えばJ-Iさんのクソデカ感情は分かりやすかったし、ただただ色んな策略、賢いなーと思ってしまった笑。あれ最終的にAL太くんとどうなったのかしら。2人で上手に捌けて以降、カテコの様子とか見れてない。
ドラマの時からD2こと津田くんのこと割と好きだったんだけど、舞台でもっと好きになっちゃったじゃん…。津田くんのダンスすごい好き。なんだかよく分からんがすごいシャープですごい(語彙力)。そしてD2覚醒ダンスの、素人目でも分かる差分!!確かにめっちゃ"うるさい"(笑)んだけど、「脇を固める兵隊として…」とか自分で言ってたことを考えると、まさに海斗と同じく「感動した」。時々髪を耳かけしてるのにグッとくる。覚醒時に笑う瞬間や、カテコの舌ベーも心撃ち抜かれた。舞台で絶対津田くん推しになった人多いと思う。いつも右のこめかみの横に津田くんの鎖骨があったHIDEくんが羨ましい。
ちなみにHIDEくん*2も好きなんだけど、舞台でもやっぱり最高に可愛くて良かった。もう笑顔と筋肉ね。筋肉。うん、筋肉が、すごい。テニミュ時代からすごいアクロバットしてたけど、今回それが全開で本当にご馳走様でした。
そういえば、腹チラして嬉しいのは津田くんで、腹全開が嬉しいのはHIDEくん。猫と犬みたいだよねこの2人。
高台の柵を乗り越えようとするHIDEくんの下に、文句言いながらマット持ってきてあげるトッキーが「実は良い人」の頂点すぎてものすごく滾った。めっちゃ文句言いながらドロバを最後まで面倒見て今後も面倒見てくれるトッキー。ラストの展開は私まで「トッキーーーーー!!!!」と叫びたくなる。この舞台、「最高オブ最高」「おけまる」「分かりみ」とか、結構現代ネットスラング出てくるからあえて言わせてもらうけど、トッキー天使か?
AL太くん、煽り力の高さと語彙の多さが玄人のそれ。プロの煽り師。でも「若ぇの連れてんな」って言われてるの見て、外見的にもコンマ秒で「若ぇ」の納得してたんだけど、あとから中の人の辻諒さんが推定年齢わりと上らしいと聞いて度肝抜かれた。なんなら未成年かと思ってた。J-Iさんに切られた後のAL太くんなんてもう赤ちゃんみたいな顔してたのに。
海斗くんはだいぶデレましたな。D2への素直な感想、空と共闘後のハイタッチ(しないかと思った)、空の炎上真っ最中の「何かあったら俺に言え。三浦の息子が動いた方が〜」という優しすぎる声掛け。それでも雰囲気が柔らかくなるということはなく、始終ストイックさを纏っていたのはカッコよかった。
アンサンブルの方々も良かった!今回ドラマを見てるせいかメインキャストで成り立ってしまうような気もしていたから、どう動くんだろうと思ってたけど、やっぱり各演出で素晴らしいアクセントになっていた。みんな上手いんだよなあ本当に。衣装も可愛かった(特に白シャツの上だけ留めてる衣装)し、推しブルズの仲田さんもカッコよかったし。
今更だけど舞台キンダンは、決勝の結果が公演によって変わるっていうガチマルチエンド方式です。
https://twitter.com/koutaroyositani/status/1284103775125295105?s=21
ドロバの「崖っぷち」台詞的に、決勝戦ショーケースまでは筋書き通りなのかな?ダンスバトルだけがリアルジャッジ?
その瞬間まで勝敗が分からない、まさに平行世界が存在する舞台なんて、熱いとしか言えない。私は私が観た、ただ一つの結果を大事にしたい気持ちもありつつ、やっぱりもう一つの世界線も見たいという神様目線もある。
私の回はWORLD_M優勝エンドだったけど、どう考えてもドロバ優勝エンドも観たすぎた。優勝直後のシーン変わるんでしょ?ドロバが勝ったらトッキーは海外でもどこにでも行けって話してたのちょっと謎だったんだけど、そこんとこの話、観たすぎ。(組織委員会そんな簡単に抜けられるんか)(まあ真城さんと交代するだけでOKな委員会だからいいのかもしれない)
両方見て初めて知れる情報もあるんだろうなぁと思うと、勝敗分かってる配信を買うしかないんだろうな。時間あるかな。観て初めて理解できた吉谷さんのキンダン裏話ツイートもあるし、配信見られたら追記したい。
しかしこの情勢で座席数半分でなければ、手拍子も拍手も笑い声も、もっと劇場に響いていたのかなと思うと少し悔しい。
笑いどころではリアクションある方がキャストにとっても良いことだと思うから、絶対友達と来てたりちゃんと隣に人がいたら、もっと笑い声を舞台側に届けられてたのにな、という。私の時は東京前楽だったのもあるけど、笑い声がはっきり聞こえたのって真城さんの世界の三浦モノマネ(???)の時くらいだった。
難しいかもしれないけど再演してほしいな。やっぱ生の舞台って最高オブ最高だよ。
★★★