芸術に拍手

全記事ネタバレ祭り。レポと感想と妄想が大渋滞起こしてる。

HELI-X Ⅲ レディ・スピランセス

 

『HELI-X Ⅲ レディ・スピランセス』

2022.

6.3-12  池袋サンシャイン劇場

6.18-19 大阪メルパルクホール

 

全世界を巻き込んだ第三次世界大戦
その果てに、極東の島国「大和」は、超大国「ユナイト」の占領国となる。
遺伝子工学の進歩により、人類は、性別を自由に選択できる技術「TRANS(トランス)」を生み出した。
これにより、人類は自分の意思により、性別の変更が行えるようになった。
しかし、「TRANS」の施術を受けた者のなかには、エラーとも呼べる特殊能力を持つものが現れるようになる。
人知を超えた様々な特殊能力。人はその能力を持つ者たちを、「HELI-X」と呼んだ。

螺旋機関を抜けたゼロは、「アンモナイトシンドローム」の首謀者であるオシリスと共にHELI-Xが支配する世界を作り上げようとしていた。アンモナイトシンドロームの計画を阻止しようとするクライ、ワカクサの組織「ツインイプシロン」には、サッドネスが現れる。

そんな折、カンザキ大佐率いる「螺旋機関」には、とある人物がやってきていた。
「国際平和連盟」のセーレとフルカスと名乗る二人は、螺旋機関の指揮権は国際平和連盟が持つことになったと告げる。下した指令は、「アンモナイトシンドローム」「ツインイプシロン」両組織の幹部の抹殺。

セーレ、フルカスは驚くべき速さでトップへ上り詰めたエリート軍人ということだったが、その経歴は高度なハッキングにより書き換えられた偽りであることが分かる。
彼女たちは、一体何者なのか...。

過去、現在、未来。希望と絶望。完全と不完全。
―――――「未来」は、いくらでも変えることができる。

https://www.heli-x-p.com/3lady/

 

 

 

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6.3 19列上手 にて

 

 

 

4ヶ月ぶりの観劇で、劇場の空気堪能してたら開演10分押した。もう存分に吸ったから……充分よ……。

19列目なのに「初回だし全景でいいか~」とオペラ持っていかなかったことを若干後悔。全景にしてもチョト遠かった。表情ギリギリの視界でも宇野クライの眼力は凄かった。

 

 

 

性転換ネタで人類が考えうる最高到達点では??生殖機能の原理はそのままに男同士で旧約聖書をやる発想、特許取った方がいい。未来でアガタがTRANS受けて女性になってゼロとの間に子供ができるって、すご……発想すご……。

もう愛に性別なんて関係ねえ!!って感じですね。動機「子供欲しい」以外に異性を選択する理由が見当たらなくなっている。私は両者間のクソデカ感情が好きゆえ性別はどうでもいいタイプだから、HELI-X、良い。

毛利さんめちゃくちゃ楽しんで書いてるの分かるし、西森さんめちゃくちゃノリノリで作ってるのが伝わる。インタビューとか見てないから真相は知らんけど。

 

 

今回もストーリーは難しかった笑。群像劇って頭使うんだよね。でも2時間20分飽きなかったな。

ゼロとアガタの子供(+クライの遺伝子)が将来超人類になって人間もHELI-Xも滅ぼすから、ゼロかアガタどちらかは殺さなければならない……ってクライの遺伝子あればどの子供でもいいって訳でもない?ゼロとアガタの子供でなくてはならない理由忘れてしまった。

1人のために人類を滅ぼすか、人類のために1人を殺すか、のトロッコ問題は創作でたまに見るけど、この作品ではどの選択をするかって毎度ドキドキするよね。

ギャグシーンが、イモータルの「死なねーからって手加減してくれなくてよ~。殴るわ蹴るわ鞭ベベべべべべ!!って……新しい扉開くとこだったわ(ニュアンス)」のとこだけと言っても過言ではなかったから、あともう少し笑いがあったら満点だった。初日だからかも。

螺旋機関、ブラックブラッド、アンモナイトシンドロームに加えて、ツインイプシロン、国際平和連盟(、+未来の超人類)も出てきて大変。政治的な話を脳処理するの苦手なので…。

一番アガったのは、セーレが前スカート剥ぎ取って戦闘入るシーンですね!!ヅカっぽい!!エリザベートと1789とBADDYしか見たことないけど!!

あと元螺旋機関組の共闘とかクライの能力マキシマムとか熱いよね…。胸熱要素分かりやすくて良い……。

 

 

やっぱりイモータルとクライがめちゃくちゃ好きだった。

特にクライ、リアコになる。顔良。性格良。ツインイプシロンの遺伝子が超人類を生むファクターだってとこで死亡フラグ立って焦ったけど、アダムとイブが欠けたので多分回避した。多分。死ぬな……。

イモちゃんは何回見てもぶっちぎりで殺陣が好き。武器の扱いのみならず、衣装捌きにまで意識いってるの上手すぎる。杉江さんの癖強演技、合うな~。最後アガタに「付いてってもいいのか?」って言うとこでワンちゃん感じた。なんだよジジイ…可愛いじゃん……。

ゼロの情緒が一瞬も安定しないので、メンヘラ彼女と思っちゃってごめんて。前作までのアガタのあれそれの記憶が怪しいのでアガタが聖人に見える。殺されるならアガタに、って、最後まで割と利己的だったようにも思うけど色々複雑だから複数回見ないと判断できない。

超人類組の衣装がキラキラで可愛い。超人類だから物理的に光り輝いてんのか…?って思った。フルカスがほぼオシリスに操られててセーレと敵対だったので、ここの主従もっと見たかったな。超人類には愛の感情がないらしいけど、洗脳解けた後のフルカスが真っ先にセーレの元に行くの、それは愛なのでは?とか思ったり。

Dt.スメラギも好きだ~!倫理観あるけど己の知識欲にも忠実、のバランスが良い。オシリスが能力使っても研究結果は引き出せない理由が「忘れっぽいのでな!」なの短所も長所って感じで良かった。

 

 

ゼロが死に、アガタとイモータルがコンビで螺旋機関復活を目指し、クライとサッドネスはズッ友になり、シュンスイとシデンは旅に出、リュウジンは隠居(?)し、オシリスは存命でワカクサは復讐継続。なんかここでシリーズ終わっても割と綺麗に収まるエンディングだった。続編やるにしても結構人変わりそうだな。

 

一番笑ったのがカテコってなにwww

菊池さんからキャストからの一言を振るのに、

「えー本日は、死んでしまいました、ゼロ役の…」

ってもう、悲しみの終わりの余韻を一瞬で粉々に破壊していく逆に天才の振り方なんよ。

リピチケの宣伝で菊池さんが「面白かったな~楽しかったな~と思ったら…」と言った時に「(楽しい…?重い話だが…?)」みたいな空気で周りがちょっと笑ってたのも笑ったし、トリプルカテコのスタオベでなかなか話始めない菊池さんに対する、ちゃんたまの「聴き入るな……」のツッコミにも笑った。

ちゃんたまの挨拶もテンション高いお兄さんでゼロとのギャップすごくて良かったし、安心した。ゼロがあまりにも安定の不安定さだったので…。

 

 

やはり殺陣ガンアクションバチバチの舞台はこの世に必要なんだよな。

 

 

 

★★★