芸術に拍手

全記事ネタバレ祭り。レポと感想と妄想が大渋滞起こしてる。

テニミュ3rd 全国立海 後編

 

『ミュージカルテニスの王子様 全国大会 青学vs立海 後編』

2019.12.19-24  東京 日本青年館

12.28-2020.1.12 大阪 メルパルクホール

1.17-18  宮城 多賀城市民会館 大ホール

1.24-26  愛知 アイプラザ豊橋

1.31-2.2 福岡 アルモニーサンク北九州ソレイユホール

2.6-16  凱旋 TDCホール

 

https://www.tennimu.com/3rd_2019rikkai_2/

 

 

※重めの立海オタクで柳蓮二定点

※2ndで青春してた

※1stは円盤で一度だけ

 

 

12.19 1階L列センター

12.31夜 2階2列下手寄り

1.2  立ち見上手

1.18昼 5列上手

1.18夜 6列センター

1.31 N列下手

2.2  R列下手寄り

2.7  アリーナ4列上手寄り

2.12 3バル3列下手寄り

2.16昼 アリーナ12列下手寄り

2.16夜 2バル5列上手寄り

にて

 

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私のテニミュ史上、最もチケットが取れませんでした。東京公演とか、全滅に全滅を重ね、当日券並ぶ気満々だったのに場所的に並べないからと販売されたキャンセル待ち券すら敗北した。有難いことに初日同行させてもらえることになったり、ほぼほぼ友人sのおかげで結果11公演入れたので本当に友人の徳の高さに感謝。

2nd関東立海から始まった我が7年のテニミュ人生、テニミュ3rdでようやくテニスの王子様の全てのミュージカルを観ました。推せる役者に出会い、最推しキャラの最強のビジュアルと解釈、立海の最強のパフォーマンスに出会ってしまったので、そろそろ通いつめるのやめようと思っていたり。まあ通うのやめるって言ったけど多分毎回1回は行くんだろうな。テニミュは楽しいからな。それにしても上島先生が出たり、柳浩太郎さんや滝川英治さんら初代が観に来たり、テニミュ側も3rdで終わりの匂いがすごい。TSCの受付を切らないから、終わらないと思うけど。新テニミュ始まるんでもいいけど、無印テニミュも同時進行でやってほしい。

 

 

原作への忠実さと立海

当日になって、いっそ観たくないとダダこねる情緒不安定さで臨んだ全立後編。前アナ(手塚)からちょっと泣いた全立後編。

3rd全立後編は、立海のオタクになってから再度原作を読み返したような感覚だった。

なんだろう、泣いた、泣いたんだけど、あまりにもS1があっけなくて。頂上対決後、原作は立海側の描写がほぼなかったことを思い出した。「ああ、テニスの王子様は青学とリョーマの物語なんだ」と、嫌でも実感させられた。主人公だから当然なんですけど、極めてリョーマフォーカスの後編だった。

「辿り着け、天衣無縫の極み」については、2ndでは「こんなに苦しんでるのにどうして立海が負けるの」と、とにかく"立海が負けること"が悔しくて毎回毎回泣いていた。一方、3rdは「ああ負けるんだ、立海」と、"決められた結末を受け入れなければならないこと"がつらくて泣いた。今までも同じテニミュで感じ方の差はあったけど、同じつらさでもこんなに違うのかと。

この理由は想像に難くないのだがおそらく、前編後編の3ヶ月で、ギリギリを競っていてどちらが勝つか分からない、ハラハラドキドキした気持ちが落ち着いてしまったのかもしれない。S1、これで負けたら終わり、の気持ちが薄れてしまったのかもしれない。1st生で観てないし確かめようがないけど。私はハイライトでは持ち直せなかった。また、後編ではかなりリョーマの物語が目立った*1から、立海サイドの物語が見えづらかったこともあると思う。原作通りだし蔑ろにしているとは言えない。むしろ幸村の雄叫びの前に「友情のテニス」が入ったのとか最高だった。でも2ndから来た立海厨は、テニミュでもこういう演出になるんだなと、つらくなるのはどうしようもない。

やはり私は、一気に全試合やる2nd形式が好きだな。尻は死んでも感受性は死なん (ただし心は死ぬ)。

 

補足しておくと、強烈な立海贔屓だけどリョーマの天衣無縫はしっかり青学サイドとしても泣いてしまうんだよ。テニスは俺らの全てじゃないか。

 

 

歌とか照明とか演出とか

新曲少なめ。1st復活曲と、2ndのロングバージョン的な曲が多い。完全な新曲は、青学校歌、トリオ曲*2、幸村教賛美歌もとい神の子代替曲、レベルアップ代替曲、あの日の幻代替曲の5曲くらい?

神の子代替曲からの「デッド・エンド」の繋ぎは最高だった。最強の立海すぎて、初見では爪食いこんでるのに気付かないほど手を握り締めてた。デッデン1公演で5分くらいやっててほしい。あとこれの歌い出し、歌上手い人ですら音取りづらいんだなって思った。

 

宮城で運良く前方に入れたんですけど、床ライティング見えないとやっぱ少し、演出の情報量は物足りないなという新たな発見。氷の世界の死角ライトとか好きで見ちゃう。

2ndからリョーマの天衣無縫覚醒時のライトが大好きなんだけど、今回ちょっと弱く感じた。2ndの、太陽のような強さで放たれるつんざくような光、それでいて柔らかく全身を包む光を視覚・聴覚・触覚で感じられる、会場でしか体験できないあのライトが大好きだったんだけど、何が違うんだろう。………と思ってたら仙台、凱旋は結構派手にキた。設備か?

 

ライバルズ全員初登場時よりずっとカッコよく見えてとても良かった!「ライバルズ」とか50人くらいで歌ってるような声の厚み。

特に日吉くん。"それがお前だ 越前リョーマ"で一人ぶっちぎりで突き抜けるハイトーンに「ひ、ひよしーーー!!!(あきよしーー!!!!)」てなるし、毎度鳥肌。裕太は本当に可愛い。あんな可愛かったっけ?可愛すぎて初見では驚きの気持ちだった。「弟って言うなぁ!」が可愛すぎて、ギャルゲの元気系攻略対象かよとすら思う(例え)  裕太の「久しぶりだなあ、越前」の言い方、久しぶりにクラスメイトに会ったようなにこにこ笑顔のハイトーンだったのに、凱旋からライバルっぽいキリッとしたカッコ良い言い方になってた。後者のが好きかな。田仁志くんは日替わりが特別上手かった印象。なんか爆笑って感じではないんだけど誰も傷つかない優しい日替わり。「休憩!」までコーレスしたの楽しかったな。大楽の決勝後の亜久津との会話で、沖縄弁で何言われたか分からんが喧嘩買ってやるよと言う亜久津に「テニスで決着つけようって言ったんだ、買ってくれるのか?」(方言変換してください)っての、すごく良かった。

しかし1stの復活曲「ライバルズ 」、対戦シーンと別々にやる必要ある? "さあもう一度 リプレイ"でほんとにリプレイかよって突っ込みたくなってしまう。いや丁寧に描写されるようになったのは良いんだけど、何度見ても「愛の鞭〜ライバルズ Ⅱ」の真田と跡部様みたく、試合の中で歌ってしまえばいいのにとしか思えず自分の中でちょいダレた。田仁志くんと日吉くんの順番逆転してるのも無理矢理すぎて田仁志くん可哀想だなってなるし、跡部パートで「俺たちはブリザード」やったのも謎。この辺、演出のご都合を感じてしまってちょっとモニョる。

ただ、ブリザードは凄かった。一人で歌ってるとは思えない声圧。何度も観てて推しが立海なので本当に申し訳ないことに正直眠い時もあったんだけど、ブリザードで毎回目が覚めた。上手席の時、上手の日吉越しに跡部さまを観ることになるんだけど、この図が本当に『跡部様』を感じた。

 

「鎬を削る者達よ」から「俺は行く」までの繋ぎ、本当に本当に凱旋で演出変更になって良かった箇所No.1!!!

変更前が、1980年代アニメコンセプトなのか?っていう……にしても、これどうしようってくらいダサくて……走るリョーマの映像もSEも違和感バリバリでダサくて……何度でも言うがとにかくダサかった。しかもデッドエンド→拍手→鎬→拍手→俺は行く→拍手、と3曲連続で拍手を入れざるをえないブツ切り構成で、私たちはライブを見に来ているのかと錯覚しかけるという。めっちゃ改善求むアンケート書いた。良い感じに変わって良かった。もういっそ、無くなったのが恋しいもんな。

 

暗闇のリョーマへの南次郎パパの「テニス、楽しいか?」のくだりは、本当に泣いた。ここが全立後編2番目にヤバかった。2ndだといつの問いかけか分からないんだけど、3rdの演出では幼少期の時のだとハッキリ分かるようになっている。これはリョーマの生まれ直しの話。気持ち乗ると本当にここのくだりから「BANZAI」までずっと泣いてる。

 

「天衣無縫の極み」の幸村ソロでの幸村くんの表情は凄まじい。本当に泣きそうな、苦しそうな顔してて、いつ歌が涙声で崩れるか心配になるレベル。しばらくここですら柳さん定点してたんだけど、一度これを見てしまうと、胸がひどく痛いのに目が惹かれるようになってしまった。

3rdでは1st「天衣無縫の極み」に幸村パートのみ2nd「辿り着け、天衣無縫の極み」が入る形になった。結果、幸村が「これは命をかけた戦い」「その結果のみが俺の生きる証」と言う中、リョーマはこれが「生きてる」とアンサーするようになっていて、あまりにも抉られる。

 

「DESTINY」の背景スライド、歴代対戦校の写真が流れるわけですが、大阪まで(では?)最後の最後の1枚だけ立海の円陣写真があったはずなんだけど、宮城で消えてて、もーーーテニミュ運営の考えることは分からぬ。

あと何より私服への戸惑い(主に立海)で歌詞が全く頭に入ってこない案件。東京初日でいっそ笑いそうになったの、感情ジェットコースターかよ。ただ人間、慣れるもので、観劇4回目くらいでようやく落ち着いて見られるようになった。テニプリメディアミックスにおける私服のダサさは様式美みたいなところあるが、それにしてもテニミュでここまで解釈違い拗らせると思わなかったな!まあ中学生という親御さんに服を買ってもらう立場であると考えると、「お母さんに買ってもらったのかな…」とか思えていっそ愛しい。でもあんまり近くで直視できない。

 

バンザイを立海にも歌わせるの地獄か?って思ったけど、ダンスが可愛すぎて半分どうでも良くなった。テニミュほんとそういうとこある。

 

カテコは絶対「WE ARE ALWAYS TOGETHER」だと思ってた。何で前編でGMKKやったんだろう………。

 

 

 

凱旋での変更点
  • 「非常のテニス」のパート分け
  • 「思い出せ越前」のラリーBGM?
  • ライバルズ登場の音
  • 軽井沢背景
  • 跡部ソロの振付
  • 「神の子」のBGM
  • 「鎬を削る者達よ」〜「俺は行く」イントロの繋ぎ
  • 「レベルアップ」BGM
  • 「最終決戦」の全体演出(歌唱順、最初が白石遠山だった)(超良変更!)
  • 「傷だらけのチャレンジャー」のBGM
  • 青学卒業式のキャストの向き(客席に尻向けてたのが向かうように)と映像

多分まだある。

 

 

 

柳蓮二考

ところで今まで柳蓮二くんの話を一度もしてないわけだが、今回も柳蓮二くんは世界一カッコよかった。相変わらず、世界一カッコよかった。本当に愛した。

 

控えめに言って柳蓮二(完全体)である。

全立前編でも、目を閉じる頻度めちゃくちゃ高いな〜とは思ってたけど(試合あったしね)、後編の井澤柳さんはもう必要な時にしか目を開けない原作柳蓮二がするであろう開眼タイミングでのみ開眼する。これが、情報の8割を視覚に頼る人類がすることか?ましてやあんなに人口密度高く動き回る舞台上で?もちろん完全な閉眼時と薄目時があるんですけど、オペラで見てても閉じてるように見えるくらいの薄目。絶対足元の物体の輪郭しか見えてないでしょっていう。

この凄さ、生でずっと観ていないと分からないのが本当に悔しい。全景でもそこまで見えないじゃん。でも本当にずっっっっと目閉じてるのよ。柳蓮二のオタクとして、目閉じる努力だけでも涙出るほど有難いのに、努力を結果にコミットして完璧な状態で舞台上に存在してくれていることに心が爆発しそう。それなのに、あまりに目を閉じてるから「目を閉じてるテニミュの柳さん」がデフォルトになって気持ちが慣れてしまったことが本当に申し訳ない。これは私の甘え。

今回試合ないとはいえ本来どう考えても危険なのに。自分はもちろん周りに対しても。運営もそれは分かっているはずで、だからその危険をカバーできるほど、練習して練習して練習したのかと思うともう井澤巧麻さんに一生頭が上がらないし、衝突回避してくれる周りのキャストさんたちにも感謝の極み。最高の柳蓮二を本当にありがとうございます。

 

スタイルが良すぎて「DESTINY」の私服がパリコレ言われてんの爆笑。現実的には細すぎるからもっと肉つけてって思うし、強いて言うならもうちょっと胸板欲しいとか思ってないこともないけど、あのスマートさが原作柳蓮二たり得ているのは事実でありまして……制服も細身に作ってくれてありがとう……制服ブロマイド全夢女が拝み倒しました……めちゃくちゃ理想の柳さんです……。私服はもう5周くらいして、ただでさえスタイル良いのに更にスタイルアップが図れるストライプ(シャツ)×ストライプ(ズボン)なんてやりすぎだよ〜////とか思っている。前述の通り慣れてしまった。

前編の感想と同じこと書きますけど、井澤巧麻さん一生柳蓮二でいてと無限に思ってしまう。これ2ndの時も死ぬほど言ってたから安心してほしい。これ以上の柳蓮二(と切原赤也とその関係性)がこの世にいるとは思えないから、安心して私もテニミュ卒業できちゃうなってのも、冒頭で通うのやめようと思った理由の一つ。良すぎると次行くの止めるの、バグだなぁ。

 

「ハイライト」のD2パートで最後に立海のエンブレム握る動作してるの見て、やっぱりあそこサビだったんだなと、しんどいながらにニコニコした。

「神の子」で幸村を指差す時、他のメンバーは人差し指で指してるのに柳さんだけ2本指(行ってよしみたいな)で指してて、人として他人を指差すことができないのかな……とか思ってた。そしたら福岡あたりから人差し指だけになったけど、中指がふわっと付いてくる形になったっていう。でもたまに2本で差しそうになるのを抑えてか中指が動く時があって、正直「ちょっと可愛い」という感情を抑えられない。癖なのかな…身体性質的にできないのかな…。

今回ラケットはあまり持たないが、ラケット芸で言うとハイライトでD2入る直前にラケットを手のひらの中でくるくるっと回すの、柳蓮二としてはレアモーションで大好き。「幸村のテニス」と「THIS IS THE PRINCE OF TENNISS」の最後にラケットのガットの根元を空中で掴むのも、柳蓮二としてレアで好き。他の人は普通にやることでも柳さんがやることに意味がある。「フィナーレメドレー」のBANZAI〜お前はプリンス間の、手首捻ってラケットを手首を軸に回転させるテニミュ特有のモーションも好き。非常に言葉にしづらいんだけど分かって。

あとデッエンドのソロ直後に、ラケットで手のひらぽんぽんするの、全人類絶対大好きでしょ。誰ですかあの振付考えたのは。デッドエンドは好きなとこが最早全部なんだけど、あそこで好きパラメータが振り切って頭おかしくなる。

「DESTINY」の「お前のいいとこ 悪いとこ全て」の時、凱旋前まで柳さんは赤也のこと見ててその時見せる優しい表情が大好きだったのに*3、凱旋から完全に逆向いてしまったの何故。

 

↓その他細かい好きなポイント

・「ハイライト」ラストの「勝つのは」の"勝つ"で勢いづいて頷くような仕草するとこ

・「神の子」で指差しポーズを難しそうにしてるとこ

・「デッドエンド」初っ端の構えと、秒で目瞑りに切り替わるとこ

・「デッドエンド」で首を切るような振付の首の動き

リョーマの超ウルトラry山嵐で眩しそうにした後、再度リョーマを見やる時の下から見上げる首と目線の動き

・FGKSの拍手の仕方

・腕が体側の時、いつも手をきゅっと握ってるのに礼の時だけ開いてまっすぐになるとこ

・まばたき(まばたき!!!)

 

「最終決戦」ラスト決めポーズと「GRADUATION」で突然ポケットに手突っ込み出したのどうした???最終決戦はまだしもGRUDUATIONどうした??一回目のサビで突っ込んだと思ったら二回目のサビでもなお突っ込み出したから、そ、そんなこだわりが……となった。2/12時点ではいつも通り元気に(他の人と比べてもだいぶ元気に)両腕おおきく振ってらっしゃったのに、少なくとも2/15にはポケットインしてたみたいで、前編のD2突然の楽日演技変更ばりにその心境変化が気になってしまう。ポケットに手突っ込む柳さんも好きだよ。

 

大楽日の井澤さんの私服が、黒のオーバーシャツ・マスタードタートルネック・白のパンツという、立海テニモンのドリライ参戦服か?と思うほどの意識の高さで好きしかなかったな。前編も大楽日にマスタードカラーのシャツ着てたし、好きと感謝で拝んじゃう。

 

本当に、初めて見る柳蓮二が井澤柳さんじゃなくて良かった。真面目に人生狂ってたと思う。

 

 

 

 

 

冒頭では「終わりの匂いがすごい」と書いたけど、実際テニミュは宝塚みたいなもんだと思っているので終わる気がしない。4thも頼むよ。新テニミュもね。楽しみだね。

テニミュっていいな。

 

 

 

★★★★

*1:原作通りのストーリー構成に戻った、滝のくだり等

*2:これ何故比嘉と被る「どどどどーなる」から始めたのか。

*3:ただし「友達だから」では振付として身体ごと逸らす。解釈合いです。

【映像】文豪とアルケミスト 異端者ノ円舞

 

『文豪とアルケミスト 異端者ノ円舞』

2019.12.27-29  森ノ宮ピロティホール

2020.1.8-13 品川プリンスホテル ステラボール

文学作品を守るためにこの世に再び転生した文豪たち。
侵蝕者との戦いは新しい仲間も加わりながらも続いていた。
そんなある日、有島武郎の作品『カインの末裔』が侵蝕される。
有島武郎と同じ白樺派である志賀直哉武者小路実篤は、
仲間の作品を救うべく潜書するが――

http://bunal-butai.com/2nd/

 

 

2020.2.9 千秋楽夜公演配信 にて

 

 

 

前回に引き続き配信視聴。前回の初演は吉谷さん演出がきっかけの視聴だったけど、今回は「文劇の続編」が気になっての視聴。

いい加減原作を…と思ってアプリDLしたものの、本当にソシャゲ続けられない芸人なので全く出来なかった。唯一分かったのは、M0がゲームのメニュー曲なのね。cv.竹本英史のキャラが出たらまたやります…。

 

やはり文劇面白い。良かった。好きなのは初演かなーと思うけど、今回も充分良かった。(初演はOP「光ノ先へ」の曲調と歌詞と、演出としての使い方が好きすぎた)  伝えたいことはめっちゃくちゃ分かりやすくて、何も考えなくても理解出来るけど、考えようとすれば演出意図から心情変化などを紐解けるような、考察の余地があるのは凄いなと思う。まあ具体的にどこがどうとかは、自分は一回しか観てなくて表層しか語れないので、文劇を見てください。

 

配信だからしょうがないんだけど多分映すべきはココじゃない、みたいなカメラワークも多かったし、吉谷演出はブルズの動きやセットの動きなど、画角広めで観た方が面白いと思うからやっぱ現地だなぁ。ブルズの青緑?のヘアセットとかカッコ良いよね。

今回の潜書対象は『カインの末裔』『友情』『暗夜行路』。カインの末裔だけ青空文庫にあったから*1読んでみたけど、ほんとに「暗くてじめじめしてる」ね。関係ないけどこういう媒体がきっかけで元の文学や文豪にも興味を持てるような連鎖反応が私は好きだ。文豪本人wikiを斜め読みするだけでも面白い。

 

中盤でチラッと触れられチラッと実物が横切った自転車が伏線になってるとか予想外。ラスト、本の中から戻れないーってなった時の、突然の志賀と武者(ぐりとぐらみたいだな)のゆるゆる寸劇は、私たちは何を見せられているんだってこういうことでは。友情…というか友愛…?が重い…。「志賀がいればそこがもう理想郷なのかもしれないね」ってなに?恋愛とは、結婚とは何かについて考えさせられる(大真面目です)。

本の世界崩壊するーという最後の山場なのに謎の緊迫感の薄いわちゃわちゃとかもね。文字降ってくるとこからBGMにOP曲使うのもずるい。オタクそういうの大好きだからさ。

文劇1もそんな雰囲気感じたんだけど、文劇ってなんかラストシーンが緩いというか面白いというか。全く誰も死にそうにないよね。そこが良いなと思う。ラストシーン前は杉江さんとかバチバチに泣いてるし多分客も泣いてる。

 

くぼひでさんの芥川さんが好きなんですけど今回も最高に美し可愛くて映る度に嬉しかった。現地にいたら定点してしまうかもしれん。

手足So long安吾ちゃんは今回もあんこう鍋作ったりインクの匂い嗅ぎ分けたり、絶妙な役回りぶりだったけどこの人の「メインにならなそう」感は何だろう。いや失礼な言い方なんですけど、でっかいお兄さんが横でゆるゆるしてるのが立ち位置としてすごく「分かる」んだよな。今回の白樺派とか、そういう括りでメイン張ることになるなら、無頼派は太宰さん主役の一作目でやっちゃってるしな。

 

千秋楽での第三段告知演出最高。原作、文豪めっちゃいるからいくらでも続けられそう。アニメも始まるし、盛り上がるといいな。

 

 

 

 

★★★

*1:志賀さんと武者さんが青空文庫のような形で読めるようになるのは2040年台以降

フランケンシュタイン 2020

 

『ミュージカル フランケンシュタイン2020年版

2020.1.8-1.30 日生劇場

19世紀ヨーロッパ。科学者ビクター・フランケンシュタインが戦場でアンリ・デュプレの命を救ったことで、二人は固い友情で結ばれた。“生命創造”に挑むビクターに感銘を受けたアンリは研究を手伝うが、殺人事件に巻き込まれたビクターを救うため、無実の罪で命を落としてしまう。ビクターはアンリを生き返らせようと、アンリの亡き骸に自らの研究の成果を注ぎ込む。しかし誕生したのは、アンリの記憶を失った“怪物”だった。そして“怪物”は自らのおぞましい姿を恨み、ビクターに復讐を誓うのだった…。

 

1.25夜 2階D列上手 にて

 

Wキャスト:加藤和樹柿澤勇人、小林佑玖、山口陽愛

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再演嬉しすぎ。初演で「とりあえず全オタクは絶対観た方が良い…」と私の中でセンセーション起こしてたフランケンシュタインです。本当にありがとうございます。フランケンシュタイン運営は、公式Twitterが再演を14ヶ月前から元気にカウントダウンしてたり異様にクマ推しだったりお人形遊びしてたりクソコラしてたり*1と、何かと愉快なので好きですね。

 

劇場の女性らの会話が異色だった。私の(オタクしかいない)Twitter見てる気分になった。たまたま聞こえてきた会話がそういうのだっただけかもしれないけど。同様に、初演観た人が初見の人連れてきてるパターンも多い気がした。一幕終わって開口一番「わかった?」と友人に聞いてたの、ニュアンス的に絶対にストーリー等への理解確認じゃない。私にはわかる。

思考を放棄してて失礼な感じするから最近あまりヤバいとかエモいとかいう言葉使わんようにしてるんですけど、フランケンシュタイン、ヤバヤバすぎて、もう言語化できないだよね。初演の方も感想書いてたんですけど、自分で読み返して、よくもまあこんな冷静ぶった文章を書いたなと。というかそもそもいくら書くのに間空いたとはいえ、台詞の8割聞いてなかったのか?って感想で大変恥ずかしい。

 

相変わらず一幕は、何を見せられているんだと思ってしまうビクターとアンリの高濃度の友愛。「どうせあの日君に逢ってなけりゃこの人生なんてなかったのさ」と言うのは分かる。しかし韓国版の元歌詞がどうなのか知らないけど、それ以上にアンリは正に「恋をした」としか思えない。私は本気で恋愛と友情の違いが分からない。あのままアンリが生きていたら、ビクターはジュリアと結婚しなかったんじゃないかって結構思う。

リトルビクターの小林くんが、本当に大きな目をしており本当に可愛かったんだけど、絶対どこかで見たことあると思ったら2019年のレミゼのガブローシュだった。また会ったね…相変わらず凄いね…。

「君の夢の中で」で、アンリが断頭台に向かう動作と歌の力強さが、酷くミスマッチかつギャップに溢れててとても良かった。ここ2018年だとそこまで印象的ではなかったんだけど、今回すごく頭に残っている。最後まで笑顔なのが本当に…。

 

二幕からはビクター周りの人間(ルンゲ、エレン、ジュリア)がただただ可哀想なだけなのが正に呪い。本当に何もしてないのに。裏切ったとはいえジュリアもだいぶ可哀想なんだけど、最悪の結果は怪物アンリに関わったせいだし、コートだけじゃなくて呪いまで創造主から受け継がれてるような。いや、呪いは怪物そのものか。

最後、ビクターが「自分が何をした」と言うけれど、生命創造という神の領域に手を出したか否か以前に、生まれながらに手を出せる力を持ってしまったことが、ある意味可哀想。生まれる時代が違えば変わったかもしれないのに…。本当にフランケンシュタインは執事ルンゲちゃんしか癒しがない。

かっきーさん、ジャックのが圧倒的に輝いてる気がするし素に近いんじゃないかと思ってしまう。ゲス部分は置いといて。

一幕と二幕でちゃんと正装ドレスが全員変わってるの良いよね。ドレス可愛くて、思わずオペラでガン見した。

 

怪物の"復讐"は「大切なものを全て奪うこと」。そしてその復讐が「自分がビクター自身に殺されることで完成する」と、怪物自身が分かっていることの激重愛よ。激重感情でこっちが狂ってしまう。怪物とアンリは、同じ笑顔で二度死ぬんだ。

最後カテコでコートがお揃いになるのが大好きなんですよね。どうして怪物はずっとコート着てたのかなって何度でも考えちゃうよね。

 

関係ないけど、18世紀系演劇(?)ってどうして必ず、酒場のシーンかセクシーなお姉ちゃん達が沢山な娼婦のシーンがあって、悪役夫婦が元気に生き残りがちなんだろう。(e.g.レミゼ、ミスサイゴン、1789) ここの定石の理由が知りたい。

 

今回も初演で観た柿澤加藤ペアだったので、別の組み合わせも観たかった。再再演よろしくお願いします。あと、韓国オリジナル版が観たいなぁ。来日よろしくお願いします。

 

 

 

 

★★★★

モマの火星探検記 2020

『モマの火星探検記』

2020.

1.13-20  東京 サンシャイン劇場

2.1-2      愛知 岡崎市民会館 あおいホール

2.7-11    大阪 サンケイホールブリーゼ

2.15-16  福岡 福岡市民会館

 

モマの物語
宇宙飛行士のモマは、
父との約束を果たすために
人類初の火星探検に挑む。

「人間はどこからきたのか、
なんのために生きているのか」

火星に向かう旅の中でモマは
その意味を考え続けていた。

そんなある日、モマの前に『幽霊』が現れる。

驚きながらも奇妙な出来事を受け入れる中で、
モマは少しずつ人間が生きる意味について
考えていくのであった…。


ユーリの物語
北の国に住む少女ユーリの父親は
宇宙飛行士だった。
彼女が生まれる前に人類初の火星探検に旅立ち、
帰らぬ人となったという。

ユーリは行方不明となった父親に
メッセージを送ろうと、
仲間と小型ロケットを作り始める。

やがて、失敗を繰り返すユーリの前に
一人の『幽霊』が現れる。
幽霊はユーリに問いかける。

「宇宙の境界線はどこにあると思う?」

その姿にどこか懐かしさを感じたユーリは、
幽霊との対話を繰り返しながら、
仲間たちと小型ロケットを完成させる。


果たして、時空を超え、
モマとユーリの思いは交錯するのか――。

http://www.shachu.com/moma2020/

 

 

1.11夜  6列下手 にて

 


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キービジュ好きすぎて両方撮っちゃった。

 

 

6列と書いてるけど実質4列目。そういえばサンシャイン劇場で視界難になったことないな。どこでも視界が確実に確保されてるのは本当に大事。

2017年の時も気になっていたんだけど、どうしても時期的に観に行けなかったから、また再演してくれて本当に有難い。劇場がサンシャイン劇場ってのも良いですね。またやるなら銀河劇場でも良いな。

そして今回のキービジュアルが綺麗と可愛いを兼ね備えてて、ドツボだった。雰囲気好きすぎる。

 

 

所感

2017年観られなかったの本当に後悔しかない!!観たかった!!!悔しい!!!!!

めっっっっっっちゃ良かった!!!

いや本当、久しぶりに観終わった直後から「もう一度観たい」と思える舞台だった。余韻に浸りたすぎて、いっそアフタートーク出ようかな…と思ってしまったくらいには、一人の時間が欲しかった。とにかく、いろんなものが「綺麗」だったなぁ。

 

本物のロケット発射映像だけで泣く人間なので(本編は映像0です)、モマ達のロケット発射カウントダウン演出だけで泣いてた。ジュピターの幽霊のところでボロボロ泣いてた。派手な演出はないけれど、録音機のくだりでおもむろにユーリの父がモマだと分かり始める辺りでもポロポロ泣いたし、ユーリの祖父とユーリが見ていた幽霊が繋がった時もホロホロ泣いた。泣いたところを挙げるとキリがないくらいに泣いてたし、普段泣くにしてもすぐ止まるから、こんなに涙が出てくることに自分で驚いた。

モマは演出が「泣かせよう」としている感じがしないのが良い。分かっちゃうよね、「泣かせよう」とする演出って。泣ける演劇が必ずしも良いとは限らないけど、泣く行為とは、心が動いた結果の最大のアウトプットだと思います。

(泣いた泣いた書いてるけど、笑うとこは本当に笑った。スコープスのショートコントとかおじさんのチキン説得とかモマの再プロポーズとか)

 

一個引っかかったのはアイザック司令官の性別が変わったことで、家族を顧みず宇宙を目指してしまう"冒険気質"の人間の性別が偏ってたことかな。ユーリのお母さんが「どうして"男"ってこうなのかしら」(ニュアンス)と嘆くけど、ここに該当するのが、ユーリの祖父、モマ、そしてユーリ。そのユーリは女の子だけど、「ボクとか言わない、女の子なんだから」と保安官の叔父さんに諭されたり、リボンしてないと女の子だとお父さんに伝わらないと思われてるような、"男勝り"。そして冒険気質に該当しない、宇宙飛行士になりたかったが家族が捨てきれずグランドスタッフになったアイザック司令官は、元々男性キャストだったが今回から女性キャストになったことで、「冒険気質なのは男性」という印象だった。まぁ観劇後ぼんやり考えてたら気付いたことなんだけど。オカルトのこと無視しちゃってるけど。何でアイザックの性別変えたんだろうね。

 

観劇前、少年社中公式Twitter「モマの火星探検記は観る度に感じるものが違う」舞台だということは聞いていたんだけど、本当にその通りだと強く思った*1。後述のアフタートークでも語られていたから皆思うことかもしれない。きっと誰かには刺さるんだろうなと思う、何個もの何種類ものセリフ、シーンがある。何がどう思ったかは、今のところ多すぎて正直言語化できないんだよね。とりあえず「やりたいと思ったことをやればいい」は勇気が出るし、「全部繋がってるんだ」もなんか、生きようってなるから好き。

 

 

演出について

舞台セット、星空とストーンヘンジ(劇中ではストーンサークル)に上手から青い光が射してるのがとても綺麗。ちなみに舞台セットは一切動かない。場面転換しても舞台セットが全く動かないの久しぶりに観たけど、普段より集中できる気がする。

モマ、とにかく光の演出が上手いなと思って。とにかくすごく綺麗なんだよね。これは観てくれとしか言えないんだけど。青いライトって、特に異世界に連れていってくれるような気がする。ライト+透明な球体による宇宙空間演出もすごく良かった。透明な球体(宇宙服の暗喩)が周りのライトを拾って、その反射が球体の模様の一部になるんだよね。宇宙服の頭のガラス面に、色んなものが反射して映りこんでるのを思い出す。

少年社中は毎回オープニングが最高だが、今回も最高すぎた。ダンスカッコよすぎ。群舞中のライティング良すぎ。あと100回観たい。OPだけ少し日本色が強くなるのだけど、"土"の空気が強い日本的演出であっても寒色ライティングも相まってどこか"宙"の空気があり絶妙なアクセントになっていた。掛け声が結局なんて言ってたか分からなかったけど笑  トーザイ?ナンボクじゃないと思うが…。(追記:単純に「トザイトーザイ」らしい。東西声という、歌舞伎やらの開始合図らしいですね。知らなかった。)

 

 

衣装について

キービジュについては上で言及したけど、今回も宣伝用だけとは思えないほどキービジュ衣装が天才的だったし、舞台衣装も天才的だった。少年社中は本当に衣装が良いよ~~~全員の衣装見たくてパンフ買ったもん~~~。

私が2017年モマを見逃したことを嘆いてる理由のひとつに、生駒ユーリの衣装がめちゃくちゃに可愛かったことがある。やっぱりユーリ衣装はトーンが明るい2017年版が好きかな。今回のも可愛かったけどね。

2017年の衣装、他の人たちはどんなのだったのかなと気になって画像探したんだが、いやマイクロスコープの顔見えてるやん!!って笑っちゃった。今回の全身着ぐるみ(?)は役者さんの名前出てる分、かなり衝撃だったので…。しかし脚は身体に収納して座れるし(フォルム可愛い)、腕も伸び縮みするし、何気にマイクロスコープ、ギミック凝ってる。

宇宙飛行士の衣装が、全員が靴まで真っ白になってたのはすごく良かった!宇宙飛行士感と、何より人が多くても「宇宙飛行士メンバー」が一発で分かる。全員全身白だからこそ上半身の違いの細かい部分までより分かって、その違いが見てて楽しかった。靴の「ASI○S」が妙にリアルで、逆に現実と繋がってる感じがして私は好き笑。モマとユーリの「親子」感は2017年のが強く見えるけどね。しばらく親子だと気づかなかったのは私が鈍いせいもあるんだけど多分、2017年の方が気付くの早かったんだろうなぁ。

 

 
キャラについて

生駒さん初めて観たんですけど……ユーリ可愛かったね……ボクっ子の似合うこと似合うこと。ああいう無邪気さって、一歩間違えるとウザくなる臭さがあると思うんだけど全然そんなことない気持ち良い中学生キッズであり、ロケット作りのリーダーだった。

矢崎さんはもう役者として謎の安心感がすご。なんだろうこの安心感。キャラとしては、お父さんだけど若さと危なっかしさのある可愛らしいお父さんだった。しかし「どうして宇宙に行くのか」の質問に答えられないの、多分宇宙飛行士としては圧倒的にアウトなんだけどどうやって人類初の火星探検隊に選ばれたの笑

"おじさん"は愉快なおじさんで面白かった。最初出てきて語り始めた時、暴れ狂ってるからどうしたってなったけど。ユーリとの掛け合いが、幽霊なのにひたすらほのぼのできて楽しかった。こういうアグレッシブ愉快なおじいちゃん良いなぁ。

宇宙飛行士メンバーはそれぞれ衣装と祈り方から国籍が見えるのが面白かったなぁ。調べたら名前の由来が各国の作曲家なんですね。ホルスト→イギリス、ミヨー→フランス、ヴェラ→ブラジル、バルトークハンガリーガーシュウィンアメリカ、タケミツ→日本、かな?

ガーシュウィン、おでこちゃんだし髪長かったから、メサイアで要やってた山崎くんだとしばらく気が付かなかった。いやすんごいダンス上手いし、そんな良い二の腕してたの……??メサイアコート全身隠すから知らなかったよ……うっかり惚れるかと思った……てかスタイル良………ともかくすごいカッコよかった……ビビるわ……。

スコープスが可愛くてほんとに好き。マイクロスコープが何気にお気に入りなんですよね。顔見えないし「ピピッ」しか言(?)わない*2けど、顔見えて口が達者なテレスコープとの対比が明確で、妙な存在感を醸し出していたように思う。録音消去したホルストへのいーけないんだーいけないんだーの歌でホルストに「パカパカすんな!」て言われてたのは笑った。あの手のパカパカ結構響く。

テレスコープ、鈴木勝吾さんすっっげえなって。語彙力死んじゃったけど、すっっっげえなってなった。わたし人間のロボットモーションオタクなんですけど、新しいタイプのロボモーションを見てしまって大層興奮した。形容し難いタメのあるヌルっと感。良いです、ずっと見てたい。鈴木勝吾さん、「ピカレスク◆セブン」のどどセクシーなマクベスの印象が強かったからびっくりしたな…。

 

 

アフタートーク※ニュアンス。

・ゲスト 山川ありそさん

・出演者 生駒里奈さん、赤澤燈さん、諸星翔希さん

正直アフトあるの観劇2時間前くらいに知ったんですけど、個人的に今回ありそさんがキャストにいらっしゃらなかったのが悲しかったので、アフトで見られるの嬉しかった。

初っ端、視界の毛利亘宏さんだけ入ってくるはずが元気に諸星さんも一緒に入ってして「アッまちがえたっ」と引っ込む。一同ツボりすぎてしばらく笑いを引きずる。

感想を聞かれたありそさん「ちょっと嫌なことがあってから来た人、友達に子供が産まれた知らせを聞いてから来た人、オーストラリアの火災のニュースを見てから来た人、生命体が存在する星が見つかったニュースを見てから来た人、(etc.)、全員違うものを感じるはず。みんな何かしら持って帰れるはずだし、自分も今日持って帰る。」
ありそさん「昔より宇宙との距離感が変わった。ここ2年間でも変わってません?イー□ン・マスクの火星移住とか某社長の宇宙旅行のとか、昔より現実味を帯びてる」毛利さん「モマも初演はもっとファンタジーだったよね」

ありそさんの役をやると聞いてどう思った?と毛利さんに聞かれた赤澤さん「えっ…やだ……って(笑」「(笑)ありそさんてやっぱ、独特な雰囲気あるじゃないですか。でも毛利さんにも『分かってるとは思うけどありそさんはありそさんのハカセだから気にしないで自由にやって』と言ってもらえたから気にしないでやれた」(もっとポジティブな結論言ってたはずなんだけどすみません)

共通質問「なにか皆で作ったものの思い出」
毛利さん「某鉄道会社から四坪くらい敷地借りて(そういう時代だった)、秘密基地みたいなの作って舞台作ってた。そしたらその近くで全裸の凍死体が見つかった」(一同ドン引き)
赤澤さん「卒業制作で、皆で木を寄せ集めたオブジェを作ってて、それを乾かしてた。その期間中、使用禁止ボールをどうしてもドッジボールに使いたくて(『そういうボールあるじゃん?』諸星さん『あるある』)、何度も怒られてて、また怒られてたんだけど、怒りのパフォーマンスとしてほうきぶん回してた先生の手からほうきがすっぽ抜けて、そのオブジェに当たって壊れた」「だから物を作る楽しさも壊れる悲しさも知ってる」
生駒さん「中学生の技術の授業中、中学生って剣とか好きじゃないですか(一同『中二病』) 。だから木をひたすら鋭利に削ってニス塗ってて、でそれにニソス様って名前付けて(なんかソスだか付けるのハマってたらしい)、ひたすらニソス様〜ニソス様〜って鋭利に削った木を作って中二病仲間の女の子と二人で遊んでたのがすっごい楽しかった」
諸星さん「高校の文化祭でお化け屋敷作ってる時、寿司屋でバイトしてる友達が突然『出前頼めるから頼もうぜ』って言い出して、隣の空き教室に出前頼んでサボってた。そしたらちょっと怖めの先生が『何やってんだお前ら!』って入ってきて、『…寿司食ってます』て言ったらその先生、ブリ一個食べて帰ってった。いやこの先生……脂のってんな〜って」一同「うまいこと言う…」
ありそさん「高校演劇って気持ちが先行しがちじゃないですか。その先行した気持ちで、次の演劇ラストシーンで川通して(何重にもしたビニールシートに水溜める)その中でザブザブする演出がしたいってなって、で実際公民館だか借りてそれをやろうとした。公演前日に水張って、じゃ明日頑張ろうーってなって次の日来たら、水が一滴もなかった。その水はどこへ行ったかというと……まー床ですよね。水張り直して公演はやった。」毛利さん「現状復帰は大丈夫だったの?」ありそさん「…黙ってるしかなかったですよね」

 

 

 

 

モマの火星探検記は、観る人と世界のその時の状況や環境によって、感じるものや感じることが変わってくる演劇だから、また何度でも観たいと思うし、たくさんの人に観てほしいなぁ。とにかく、観てほしいなぁ。

 

 

 

 

★★★★★

*1:https://twitter.com/shonen_shachu/status/1215640375240429568?s=21

*2:あのピピッて、誰がタイミング操作してるのだろう…

歳が暮れ・るYO 明治座大合戦祭

 

『歳が暮れ・るYO  明治座大合戦祭』

2018.12.28-31 東京 明治座

2019.1.19 大阪 梅田芸術劇場メインホール

 

第一部 芝居「風林火山をす・る」

戦国最強軍団、ここに誕生

武田の嫡男として生まれながらも争うことを嫌い、

平安の世を願い続けてきた武田晴信(後の信玄)。

異形として生まれついた己の境遇を嘆き、

無慈悲な世を恨み続けてきた山本勘助

交わらないはずの二人が手を組んだ時、

武田軍団の伝説の快進撃が始まる。

全国制覇という夢を追いかけた男たちの青春友情浪漫活劇!

第二部 ショー「KAI ROCK FESTIVAL」

戦国の超有名アーティストたちがこの冬、甲斐に集結!

熱いLIVEを繰り広げます。

TONO&KERAI

◇キツツキション

◇GIRIGIRIN

◇SHIKAI

日替わりゲスト

12/28⇒昼:三上真史  夜:鳥越裕貴

12/29⇒昼:原田優一、大山真志  夜:蒼木陣

12/30⇒昼:永田崇人、林剛史

12/31昼⇒昼:山崎大輝 夜:鈴木勝吾

1/19⇒昼:上口耕平 夜:上口耕平

 

12.29昼  2階2列センター にて

 

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るひまの年末舞台は、毎度出演者が多すぎて登場人物やキャストや設定の記憶が薄くなる現象発動すると分かっていたのに間を開けてしまった。記憶が乏しくて本当にすみません。

 

今年も締めはるひまです。ありがとうございます。

2幕で泣くことは分かってたんだけど、1幕で泣くとは思わなかった。2幕もガツガツに泣いた。(泣いた割に感想書くのが遅かったので感想の中身は0)

 

 

佐奈ちゃんの中身は誰より男だと思ってるけど*1、やはり標準装備してるのがあのきゅるんとした顔面なので、晴信みたいな柔らかい役はハマるなぁと思う。

加えて愚直なまでの平和主義。この手のキャラ設定はキャラクター自身の中に矛盾があったり浅はかなところがあってイライラしてしまうのだが、晴信は筋が通ってて好き。ただこの筋通しは勘助と出会ってから育ったわけで…?

諏訪の頼重を殺す描写は、端的に言って凄まじかった。殺さない選択肢がある中で、殺す選択に至ることは、人としても演劇としても、難しいのではないかと思う。

 

勘助の死に方が呆気ない…と思ったの私だけだろうか。いや劇的な演出は特に求めてはいないけど、主演キャラクターにしては、というか。ある意味、他と差がなくて"すべて同じ人間"ではあった。

 

今回のMVPは大藪くんだったな。東京初日の井澤くんの体調不良による代役!と思ったら、大阪でも松本くんの体調不良の代役!で突貫3役やったわけで。特別手当必要でしょ。

 

ただ、なんだかラストは「あれ?これで終わり?」と感じた。謙信と決着つけてないからか?結論は分かるが、どこか不完全燃焼なところがある。

 

 

二部のTONO&KERAIは佐奈ちゃんがりゅちぇやろ……と思ってたけどダークホース永田聖一朗。

GIRIGIRIN、オーバー30の中に突然ぶちこまれた井澤巧麻って感じでウケた。(杉江大志はプロの弟になれる子なのでノーカンとします)

 

 

 

 

★★★

*1:余談だが佐奈宏紀の、自分の顔面が良いことを完全に自覚した言動が死ぬほど好きです。

麒麟にの・る 明治座の変

 

麒麟にの・る 明治座の変』

2019.12.28-31 明治座

 

第一部 芝居

「この世に名君現るとき、麒麟もまた現る」

時は戦国。

武将たちが天下統一を目指して戦を繰り広げた戦乱の世。

残虐非道な第六天魔王織田信長は今日も今日とて戦に明け暮れていた。

一方。令和元年。

動物が好きで歴史オタクの青年が、動物園で突然"きりん"に突進される。

青年が気が付くとそこは―戦国時代だった。何故か擬人化した"きりん"が言う。

「おめでとう。今日からお前は竹中半兵衛だ」

更に"きりん"は言う。

「"きりん"は織田信長を探しています。あ!見つけた信長!」

話を聞かない"きりん"が再び突進したその先にいたのは、明智光秀と名乗る武将だった―

「何故、明智光秀織田信長を討ったのか」トンデモ設定で繰り広げる本能寺の変

第二部 ショー

LMS歌謡祭-第二部 3.5次元舞台-

1年に1度、明治座で行われる、LMS(ルヒマメイジザ)系列の歌の祭典。

今、最高に人気のある3.5次元アーティストが明治座に集結。

  3.5次元とは-

①三次元と四次元の間

②あらゆる世界に乗っかろうとすること、その意志。

③祭シリーズを原作としたキャラクターによる、また別のお話の世界

 

オープニングアクト 安土学園vs朝廷学園「あいつこそが織田ノーマ」

ミュージカル「へ―アンセント」より「天皇の闇が広がる」

エス&ブッダwith ふぉ~る~「ジーザス」

吉法師 ft. ニコニコ水墨画アーティスト「デーモン」

いろは坂48カーブ「天下人マジナリテー」

 

 

12.29夜  1階17列下手 にて

 

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るひまさんありがとう。

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でもお馬鹿。

 

 

 

※いつも通りネタバレ

 

 

初めて花道挟んだ席に座った。

正直前日まで超体調不良だったもので、回復しきらず所々記憶が無くて申し訳ない(インフルではないよ)。考察なんて以ての外のただの短い感想になってしまった。観劇って己のコンディションがめちゃくちゃ大事だなと改めて感じますね…。

特典、今まで通りユニット曲CDだと思ったら違ったの悲しい。流石にギリギリ攻めすぎたのかなと思ったけど、いや…?今までもそれなりだな…?

 

 

第一部

今回のるひまトンデモ解釈は、明智光秀(平野さん)が本当の信長で、史実的な信長(安西さん)は信長の弟信行。明智左馬助(神永さん)は本物の明智光秀。という入れ替わりネタ。向いてない、と家督相続者の道を捨てた信長と、信長となり天下人を目指す信行の話。

全体通して、思ったより笑い少なめだった。いつも一幕で散々笑かしにきて二幕で泣かせる流れだと思っていたんだけど、割と一幕も真面目だったような。一番笑ったのパンの歌だわ。そして己の体調不良差し引いても、真面目な歴史ものは1回だとやっぱり難しい。浅井長政の援軍話とお市の立場に混乱した。

 

やっっっぱり安西慎太郎氏の狂気は格別ですなぁ。何度見ても好きだしゾクゾクしてしまう。狂気の高笑いが上手すぎる。しかし「うらら」の歌と相まって、アンジェリコ*1が過ぎってしまったのは私だけだろうか。シュールギャグな登場しがち。狂気と言えば辻本祐樹さんも最高なんだけど、また全然タイプが違うから凄い。安西氏は後天性狂気、辻本氏は先天性狂気がめちゃくちゃ上手いイメージ。

きりんが普通に可愛くて笑った。きりん、たかいとこ、こわいっ。加藤啓さんは、る年の富士山フォルムが可愛かったなぁという思い出なんだけど、もしかして啓さんって可愛い枠なの?ボコられるシーンは普通にキツかった。

それにしてもお市(凰稀かなめさん)が綺麗すぎた。「お喋りな長政様はもう、おられないのですから」からの演技の闇深さよ。

 

るひまはストレートと思いきや意外と歌うので今回も歌ってたけど、平野良さん、何気にストレートしか見てないからこんな歌上手いの知らなかった。(ママ僕でちょっとくらい歌ってたかもしれない) 「パンの歌」が本当に『パンの歌』ってタイトルなの笑った。*2 1幕終わりのメドレーへの既視感がすごいんだけどはっきりコレとも言いづらい……強いて言うならレミゼのOneDayMoreかな……。

 

印象的なのがラストシーンで、星空の下で肩を寄せ合う信長(光秀)と信行の美しい静寂の絵がとても良かった。個人的に、ラストの構図が一番印象に残ることって少ないんだよね。締めが良いのは後味良いね。

ところで、わたし武将は竹中半兵衛が一番好きなんですけど、本物どこいった?

 

 

 

第二部

オープニングアクトがアホすぎて泣いた。本物のソレじゃないのに、「目が足りない」って思わせるの何なの?しかも私この日の夜行バスで、本物を観るための遠征だったんですよね。現行公演校と被ってないからセーフと思いきや、ライバルズで跡部様も日吉くんも見てるせいでダブって笑い死んだ。安西さんがかなり声を"らしく"してて、「似てる」って思ってしまった。誰に似てるか分かんないけど。しかし、久しぶりにるひまちゃんのてにみゅパロが観られて良かったよ……てにみゅくんのこと、忘れちゃったのかと思った……(?) 

司会は安心安定の三上さん。ゲストが佐奈宏紀さんなんだけど↑の後に出てきたからずっとフシュフシュ言ってた。てにみゅのワンシーンやってくれたんだけど(???)、未だにしっかり台詞覚えてて感動してしまった。途中の「ブーメランスn」で三上さんに止められたけどこれ円盤でピーーになるのか、他のミュキャスゲスト回では何してたのか気になりますね。

 

ヘーアンセント、もう最後の一文字しか合ってないじゃん。でもこっちは「思ったより」元ネタより遠かった。「思ったより」、ですからね。原田さんと平野さん歌うま。概念帝劇。

エスブッダはもうダメなんですよ、スバるが。宣伝ビジュアルからずっとスバるの頭上に全視界を奪われてたせいで誰がいたかすら危うい。いやー…日本の車はダメでしょ…。

吉法師はとにかくハイヒール履かせたのが天才。そしてハイヒールだからか椅子ごと運ばれてるの無理。ダンスかっこよくて無理。

鬼MAX、円盤でバッサリ切られる悲しみ。何でやろうと思った!?

いろは坂は思い入れというかどうしてもたっきーさん思い出してしまうんですけど、特に言及されることなくわちゃわちゃしてて面白かった(雑) しかし何故だかもう一回観たいと思わせるパフォーマンスで、個人的に一番好きだった。

優勝はヘーアンだったけど、三上さんがマチネで間違えて「全グループ1回ずつ優勝してる」って言っちゃった帳尻合わせも含まれてるとどうしても思ってしまう。忘れられたヘーアン。

 

 

 

初日が30分押しで終わったのはゲストのさと兄のせいだとか思っててすみませんでした。2日目も30分押しでした。佐奈ちゃん思ったより暴れてた。

 

そういえば、るひまさんのおかげで滝口さんに最後のお手紙を出せました。どこかでるひまさんが、滝口さんへのプレゼント受け付けてますって言ってたと思うんだけど、ソースが探せず。プレボが人で分けられていないので入れてきちゃった。困らせてたらごめんなさい。本当にありがとう。ブロマイドも無事買えて良かった。

 

 

 

 

★★★

*1:TRUMPシリーズの「COCCON」を見て。

*2:https://ameblo.jp/le-fair/entry-12564780403.html

滝口幸広さんについて

 

2019.11.15

 

「ご報告」なんてタイトルのブログ、「ついに結婚か!?」と思いながらページを開くまでの数秒間。

あの数秒間の気持ちに、戻りたい。

 

 

2011年頃、初めて映像でテニミュに触れた時、沢山のキャストの中で一番滝口さんの大石が好きだな、と思いました。それから1stキャストで唯一、ゆるくゆるく、応援した俳優でした。
ハイスクール歌劇団男組、ぼくとしょ全作、タンブリングvol.4、work shop、カレーライフ、TARO URASHIMA、板垣塾、全部滝口さんがいたから行きました。「これたっきーさんいるから行きたいな」も「今度行く舞台、たっきーさんいるじゃんやったー」もありました。

 

推しではないはずなのに、2014年のデビュー10周年バースデーイベントの滝口レストランも行きました。

俳優本人が、ビュッフェの料理作るって。一人一人にスープを手渡してくれました。昼ゲストの大山真志さんと中村龍介さんとどつき合いながらワイワイしてた姿、ドリームジャンボ宝ぶねのぬらりひょんの歌を歌ったこと、最後のお見送りで前にいたファンの人のお話を真剣に聞いていた横顔を、よく覚えています。あの時のお見送りが、最初で最後の握手でした。

 

推しではないものの、当然のように行った明治座主演舞台の滝口炎上。こんなに深い愛の下、名付けられた作品タイトルはあるのでしょうか。
滝口炎上のとある1枚のブロマイドは、他のどの俳優よりも、どの作品の何よりも、世界で一番美しい写真だと本気で思っています。白背景で何の変哲もないのに、あれほど心惹かれるブロマイドはありません。

でも一度しか観ていないから、記憶が曖昧なんです。円盤は廃盤。でももう一度観たい。

 

推しではないけれど、戦国鍋のライブ、るひまの2部、見知った俳優さんが沢山舞台上にいても、よく目で追うのは滝口さんでした。
毎年のるひまの年末舞台では、なぜかよく位が高い役で、情報が出る度に真っ先に「今年もたっきーさんの役は位高いのか」をチェックしていました。出演しない可能性は考えていませんでした。いることが、当たり前でした。

 

推しではないのに、雑誌に滝口さんが載ってるページはちゃんと切りとって残していました。最推しと作品以外で切り抜きを残していたのは滝口さんだけでした。

11/13の夜、ふと、マガジンファイルを買いました。それなりに綺麗に本棚に収まっていたから、整理しようなんて一切思ってなかったのに。暇な時にファイリングしようと思ってたのに、寝る直前にどうしてもやりたくなって、日付線を越えた11/14の深夜1時からファイリング作業を始めました。数は多くないし、5年前と少し昔の雑誌だったけど、残していた滝口さんのページを見返して「やっぱ顔が良いな」と思いつつ。あの時もう、あなたはこの世にいなかったんですか。


推しではないけど顔ファンだからと、疲れた時には「滝口幸広」で画像検索して、何度も見た写真一覧を何度も眺めていました。

インスタを始めたことで、今まで時間割の名前でシンプルだったブログタイトルの一覧が文字だらけになって少し寂しかったけど、生存確認の機会が増えたことが嬉しかったです。インスタも最初は料理写真ばっかで、レシピ載せたりしてて、「らしいなぁ」と思ってました。半年経った頃から自撮りや自分が写った写真が増えて、嬉しかったです。

今日が、滝口幸広Instagram開設1周年です。

 

 

若手俳優、特にテニミュキャストから故人が出るなんて考えられなくて、何もかも私が死ぬ方が早いんじゃないかとすら思っていた。そして青春の舞台は地続きで、どこへ向かっても、いつかまた道は交わると。その機会はいつか来るのだと夢見てた。青学3代目会、大石会。テニミュだけじゃなくて、アワレンジャーとか、そういう幸せな縁の夢が沢山あった。それが叶わなくても、夢を見続けられるだけで幸せだった。どこかで生きてること、ただそれだけで良かった。
たっきーさんに惹かれたきっかけの大石秀一郎、生で見てないのに、歴代で一番好きな大石です。テニミュ1stキャストで一番好きです。ドリライ2018で、またテニミュの舞台に立ってくれてありがとう。1stを見られなかった私にとって、奇跡の瞬間でした。テニプリパーティーで大石くんを描いてお祝いしてくれてありがとう。年末のる変でテニミュパロやるんでしょう。安土学園レギュラーの大石みたいな役だったんでしょう。私はこの縁も、ずっと楽しみにしていたよ。

 

誰にも話したことないけど、「幸広」って良い名前だなとずっと思っていました。もし自分に子供ができたら名前の一候補にしたいと思うくらいに。

普段人の名前見てそんなこと考えないのにずっと強く思っていたのは、滝口幸広という好きな俳優が、「幸せを広める」人そのもので、"名は体を表す"という言葉にぴったり合致していたからなんだと。だから名前も良いな、好きだな、と思ったのかもしれない。

どうしてこんなに過去形を使うことが悲しいんだろう。

爽やか好青年の顔してるのに、口が悪いたっきーさんが好きです。アニキみたいな顔して、実際面倒見の良いたっきーさんが好きです。賢そうな顔して、ポンコツと弄られまくりででもやっぱり人として賢いたっきーさんが好きです。顔だけじゃなくて、中身まで大好きです。毎回舞台観に行ってないしテレビ録画してないしSNSチェックしてない所謂にわかだけど、今、訃報を見て俳優仲間やスタッフさんが語っている彼の人物像が、私の中の彼のイメージと寸分も変わらない。

 

ご報告のブログを見た時、血の気が引いた。嘘だと思ってしばらく涙は出なかったのに、平野良さんのブログを見た後から一時間以上涙が止まらなくて、寝て起きても夢じゃない。訃報の記事を何度も読み返したのに、まだ嘘だ夢だと思っている自分がいる。

 

推してないと思ってたけど、今初めて、確実に特別な俳優だったことに気が付いた。

まだ、お祈りができない。

 

 

 

 

https://ameblo.jp/takiguchi-sd/entry-12545404146.html

 

 

 

 

 

 

 

2019.11.19 追記

 

 


https://twitter.com/ren_official/status/1195298241102802944?s=21

https://twitter.com/ren_official/status/1195558197957804033?s=21

まず初めに。八神蓮さんがTwitterで滝口さんへのメッセージを集めて、ご遺族の方にお渡ししてくださるそうです。6000件を超えるメッセージを扱うなんて、どれだけ時間のかかることか…。そしてこのメッセージ数。言葉に出来ないものがあります。

 

 

 

17日に告別式があったそうですね。あらゆるニュース、トレンドになるほどのツイートの嵐を見続けてなお、私は訃報を実感できないままでした。物販代行してもらった鉄ライのブロマイド、まだ受け取っていないんですよね。ついこないだ出たばかりであなたから貰えるものがまだあるのに、おかしいな、というか。

これは笑い話なんですが、15日は仕事休みました。いや、行こうとはしてたんですが、朝起きてからまた涙が止まらなくて不審者すぎたの‪で諦めて上の記事書いてました。書きながらとんでもない悪寒はしていたのだけど、午後から行こうと電車に乗って直射日光に当たってなお悪寒が止まらず、ふと「私まで死ぬわけにはいかない」と思い出社を諦めました。普通に風邪をひきました。胸の圧迫感もあって私も思わぬところで死ぬのかもなと真面目に思いました。たっきーさんのおかげで若干「いのちだいじに」を覚えました。

 

真面目な話に戻ります。

 

私はたっきーさんが気になると思いつつ、鉄ミュスピンオフと鉄ライに結局行きませんでした。薄情と思われるでしょうが、行かない選択肢をしたことを後悔はしていません。当時の私には行けない理由があったからです。「推せる時に推せ」と言います。でもきっと、いくら会っても、いくら伝えても、キリがない。もしかしたら好きな人ほどそう思ってしまうのではないかと思います。満足と後悔の境目なんて、あるのでしょうか。

私が唯一後悔していることは、私が受けた思いと感謝のほとんどを、たっきーさん本人に伝えられなかったことです。

滝口炎上の頃に一度くらい手紙は書いたと思います。書いたと思う、というくらい曖昧で内容なんて覚えていない手紙。滝口炎上以降もたっきーさんからもらったものが沢山あるのに、そのほとんどを本人に伝えられませんでした。チケット代以上のものをもらっていたのに、金銭で返せなかった分を、私は溜め込んだまま返すことができませんでした。(上で散々で「推してない」と言っていた一番の理由がこれです。そしてこれはあくまでも、私の推し定義です。)

仮に伝えたところで、相手の為になっただろうとは微塵も思いません。自己満足とすら思います。ただ、0よりは1でありたかった。

 

先日書いたもの含めて、読み返すと自己中心的で、特に本当に推していた方々に失礼極まりない内容だなと思うばかりです。ご不快に思われたら申し訳ございません。ただ、これが滝口幸広さんという人に対して、おそらくこの時しか出せなかった、正直な思いでした。忌憚なき記録をお許しください。

 

 

 

 


たっきーさん。あなたの顔が世界で一番好きです。多分私の昭和顔好きの原点です。特におでこ出ててる髪型の時が最高に男前だなと思います。インスタ更新される度に本当にカッコイイなと思ってます。好みの顔を聞かれた時、テレビの有名人しか知らない人達に「誰?」と言われようとも、いつもあなたの画像を見せています。今年こそブレイクするといいですね。るひまの年末舞台ではあなたのブロマイドだけは毎回必ず買ってます。る変は12/29夜に行きます。元々28か29が行ける日だったのですが、あえて29夜公演をとった理由は、S席特典ブロマイドにあなたがいたからです。引くほど似合ってるなと思ったパイロットじゃなくて、麒麟ですけども。おまえ見てるの顔だけかよって感じですが、先日久しぶりに見たぼくとしょ2の智恵子抄でまた泣きました。あれは舞台好きな人全員一度は見てほしいくらい、本当に素晴らしかったです。何度も再放送されている戦国鍋、ヘアアーティスト毛利大好きでした。普段のたっきーさんからは想像もつかないようなつめっっったい演技、最高です。る戦では、トノケラという若手のキラキラユニットがあるにも関わらず、なぜかるひま古参随一の個性爆弾集団ギリギリーンに組み込まれてしまった井澤巧麻くんと仲良くしてくれてありがとうございます。初共演のはずなのに肩に手置いたり腕掴んだりやけに仲良さげな写真が多くて、きっと輪に入れるようにしてくれてたんだな、そういうところがたっきーさんだよなと嬉しかったです。インスタで9/7に上げていたエーステ動画で「でも今可愛いって言ったじゃないですか」と言われて一瞬眉を顰める仕草が好きすぎて、A3知らないのに30回は見ました。でも最後の一瞬の笑顔も大好きです。しかし滝口食堂なんて、楽屋にあんな豪華な差し入れできるの、あなたしかいませんよ。ファンに料理提供できる俳優もあなたしかいませんよ。イケメンで俳優できて料理できて麻雀できてそんで心までイケメンなんて、どれだけハイスペックなんですか。俳優辞めてもいくらでも生きる道あるじゃないですか。それでも俳優を続けてくれて、表舞台で笑顔を見せてくれてありがとうございます。いつも私たちに楽しいとか面白いとか嬉しいとか、そんな幸せな感情をくれてありがとうございます。

これは全部、私の中に溜め込んだままあなたに伝えられなかったことです。せめて、「滝口幸広という人は、こんなことを思わせる人間だったんだな」と将来たっきーさんを知らない誰かに知ってもらうために書き残しておきます。

 


たっきーさん。私はきっと年末のる変で「舞台上にいないのを見た時」、ようやくあなたの死を理解できると思います。

Twitterで見ました。る変の千秋楽が、四十九日だと。あんたすげーよ。これだけの人に想われてるのだから、極楽浄土に行けないはずがないじゃないですか。そしてあなたが極楽浄土に行けるなら、私は信じられずとも祈るしかないんです。

 


滝口幸広さん。これからもずっと大好きです。

ご冥福を、心よりお祈りいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020.11.13 追記

 

 

 

一周忌です。

もう1年か、というよりまだ1年か、という思いです。何度、たっきーさんの死の事実を身に刻んだことやら。でも今後は「もう〇年か」と思うのだろうな、と思います。

この1年間、定期的にたっきーさんのことを思い出してました。故人のことを思い出すと、その人の周りに花が降るという話を聞いたことがあります。私たちはお墓に花は持っていけないから、天国にいつまでも沢山花が降っているといいなあ。

いまだに信じられない自分もいます。芸能人は特にそう。引退したとしても、私たちは会えない、姿が見られないのですから。だからたっきーさんも、ただの引退なんじゃないかと思ってしまう時もあります。いつかふらっと戻ってくるのではないかと。

2020年、大変ですよたっきーさん。大きく変わった今の世界で、仮にあなたが生きていたら何をしていたでしょうね。料理?麻雀?インスタでのレシピ投稿が増えていたかな?

今年いっぱいでON STAGEで配信されていた「滝口幸広のちょっとだらだら喋ろうよ」のアーカイブが消えるそうです。いくらデジタルであろうと、形あるものはいずれ無くなるものですね。きっと今まで発売されたDVDやBlu-rayディスクも、いつか見られなくなる時が来る。新しい写真が増えなくなっても、生きた証が見られなくなっても、やっぱりたっきーさんの顔が世界一好きだし、あの快活な笑顔は忘れられない。

もうこの記事は更新しないと思います。でも私が生きている限り、いつまでもあなたのことを覚えています。

沢山の想いをくれて、本当にありがとう。