芸術に拍手

全記事ネタバレ祭り。レポと感想と妄想が大渋滞起こしてる。

ミュージカル シデレウス

 

ミュージカル『シデレウス』

2022.6.17-30  自由劇場

修道女マリアは、父親のガリレオから自分の部屋に隠してある手紙を燃やしてほしいという、一通の手紙を受け取る。
その手紙の差出人は全てケプラーという聞き慣れない名前であった。
太陽が地球の周りを周回すると信じられていた1598年、数学者でイタリアの大学教授でもあるガリレオは、ドイツの数学者ケプラーから「宇宙の神秘」という一冊の本とともに宇宙への研究を提案される。
ガリレオは一度は断ったものの、粘り強いケプラーの説得により、彼の仮説が間違っていることを証明するための研究を行う。
そうした中、言及することさえもタブー視されていた「地動説」の論拠を示せば、とんでもないこの仮説が正しいかも知れないという結論を下すことになる。

http://musical-sidereus.jp  ※音出るので注意

 

 

f:id:toMiharu:20220623012955j:image

f:id:toMiharu:20220623012958j:image

 

 

6.22夜(ペルセウス)  11列上手寄り にて*1

 

 

 

 

友人の招待で観劇。科学、特に天文学が好きなのでまず題材で気になってたし、井澤さんのビジュ良いな……と眺めてはいたし、HPで流れてる音楽良いな……とは思っていたけど、まさか実際行くことになるとは。関係ないが今回電子チケで、しかし私はチケットの半券保管するタイプなので110円払ってでもチケット発券したい。

自由劇場初めて来た。入口からお洒落の塊でビビった。規模は小さいけど、こんなオフィス街にこんな素敵なとこあったんか。

入場時に「パンフレットお配りしてます」と小冊子渡されて戸惑う。なんかガリレオの史実やらがびっしり文字書いてあるけど、無配でいいんですか…!?

 

 

 

 

これが運命の出会いというものか。

観られて、本当に本当に良かった!!!友人大感謝!!!

天文学好きにはたまらない舞台。ダンスはないし派手なマンパワー的な演出もないけど歌に特化してて、ミュージカルとしての質がものすごく高い。キャストは3人だけであるところもシンプルで良い。もっと評価されるべきだし*2、もっと沢山の人に浴びてほしい。なんか、もし小学生くらいの子供に舞台見せるとしたらこういう舞台がいいな、と思った。

これ韓国発のミュージカルなんだそうだけど、激ヤバどエモーショナルミュージカル「フランケンシュタイン」も韓国発だし、もしかして韓国にはまだまだヤベェミュージカルが沢山あるのか……?

 

ガリレオ・ガリレイと地動説の関わりは史実的には少し辛めの終わり方なんだけど、シデレウスではそれでも希望が持てる終わり方で、観劇後すごく気分が良かった。あとお腹空いた(良い演劇を観ると腹が減る法則に則っている)。

研究が進んでどんどん新しい真実が見えてくることでガリレオケプラーが爆発しそうな程キラキラしていく過程が最高だったし、確実に深まる信頼関係が眩しくて、熱くなった。

唯一手紙の返信をくれたということで一方的に懐いて(?)くるケプラーに最初は否定的だったガリレオの心情変化も良かった。地動説を証明する研究結果の書籍の名前をどうするかというシーンで、「Sidereus Nuncius」を提案したケプラーに「子供っぽい!」という割に採用するガリレオは可愛い(ガリレオは「galassia…?」とか悩み呟いてた)。人々から賞賛されると確信した時には「ガーリーレオ!ガーリーレオ!」とか自分で煽ってたけど、あれ台本通りの台詞なのかな笑。「どこからいらしたんですか?」とか最前列のお客さんに話しかけてたりしたのは井澤さんの裁量なのか微妙に日替わりなのかも不明。

後半には共同研究なのにケプラーの名前が残せないことに罪悪感を感じたり、出版した本が異端扱いされるようになると「ケプラーは関係ない」等と全て自分で抱え込もうとするのがしんどいし、格好良かった。ケプラーガリレオの自宅を訪ねて初対面を果たした時のケプラーの「意外とお若いんですね」の冗談が可愛らしいし、非難を浴びることを分かっていながら地動説は共同研究であると、一緒に責任を負うと言うところがもうね…。

このままでは火炙りの刑で殺される、生きてこそ伝えられるのだから全てを捨てて逃げようと言うケプラー。最初はガリレオが「危険だから止めた方がいい」と言っていたのに、ケプラーの情熱に押されて研究が始まった。それがいつしかガリレオが「もう止められない」と言い、ケプラーが止めるという逆転構図になっているのも面白かった。

ケプラーガリレオを抱きしめるところ、こういう展開って大体予測できるんだけど、ここはなんだか抱きしめ合うような間柄には見えなかったから、完全に不意をつかれた。役者は稽古で何度もやってるだろうに、本当に今初めて抱きしめたかのような感覚になった。

マリアは研究の外側の立場であり、修道女として神を信じる=天動説を信じる立場だったけど、一貫して父を大切に思う気持ちは変わらない。宗教裁判では修道女でありながら、「地動説は神の教えを否定するものではない。天動説も聖職者の一つの解釈に過ぎないのではないか」と父を擁護する主張をする、強い人だった。

ガリレオケプラーもマリアも、人として本当に魅力的なんだよね。悪意がある人がいないのが、すごく気持ち良く観られた理由の一つかもしれない。

ガリレオは地動説を主張しないと誓って刑を逃れたけど、その後のケプラーからの手紙が、物語序盤のような最敬意を示す書き出しから始まるのがグッときたし、さらにそこに書かれたケプラーの新しい仮説が地動説のそれで。真実を追究する志の継承と、信じてくれる人の存在に、救われる気持ちになった。

今でこそ聖書至上主義かつ天動説の思想の方がおかしいと思えるからガリレオケプラーのことを好意的に捉えられる。でも逆に、今の常識と真逆のことを主張する人をおかしいと思わない自信はない。私も理系の人間なので常に事実や証拠を重視しているが、未知の領域について「まだ見るべきことは残っている」というのは心に留め置きたい。

 

 

情熱のペルセウスチーム、すごいパワフルで生命エネルギー浴びた!ペルセウスの唯一の金髪コンビ良いな………ちょっと日本人感薄れて横文字名が似合う………。

ペルセウス以外のチームだと絶対雰囲気違うだろうから別チームも観たい気持ちと、ペルセウスの記憶を唯一のものにしたい気持ちで悩んだ。さらにペルセウスをもう一度観たい気持ちもあって、あと10回は生で観たいと思った。

特にガリレオケプラーは110分ほぼ出ずっぱりですごい。これだけ出番あって歌もあるならそれなりに時間かけて稽古してるだろうに1チーム4公演しかやらないの、勿体ないというか贅沢というか。

てかよく見たら、ガリレオケプラーのインナーとかマリアのディテールとか、衣装もチームによって違うじゃん!個性~~~!

 

舞台セットがすっごく素敵!!今までで観た舞台の中でもトップ3に入るくらい好きな舞台美術。劇場規模にしては大掛かりで、キャスト3人という少人数だからこそ組めるセットなんだろうなぁ。

センターの半円のオブジェに映像投影する演出、どこかの宇宙科学博物館を思い出した。

自由劇場そのものの雰囲気も題材や時代に合ってて、そこでやるべくしてやった、って感じがした。シデレウスが常設のセットですと言われても納得する。

 

曲が本当に良い。曲がさぁ…ほんとに曲がさ…、って言ってしまうくらいには良い。アップテンポなのが多くて、辛いシーンでも気落ちはしないというか、負の「エネルギー」が感じられるというか。

ガリレオケプラーの研究が大詰めになってきた頃の曲がすごくワクワクできて大好き。ケプラーの余白の歌(余白の歌…)もすごく好き。希望に満ち溢れた曲、得意か?

ペルセウスが3人とも歌上手すぎて、ユニゾンもハモリもすっごい映える。聞いてて単純に気持ちが良い。

 

井澤さんのビジュが生だとより天元突破してたし、気難しくも真実を追究する学者的な面も、科学が好きな少年のような面も、娘を守る父としての面も、美味しすぎた。客席に背を向けて椅子に項垂れるシーン、終盤ですごいシリアスなシーンだったのに咄嗟に「は?脚長。」と思っちゃった。ハイウエストの良い衣装でしたね。マリアの手を取って跪いて「主と共にあらんことを」みたいなこと言うシーン、宗教画か?ってなった。

吉田さんのケプラーは可愛すぎた。最初はガリレオに対して下からで、でも全然押し負けない強さもあって。ガリレオを呼び捨てにし始めた頃からのケプラーは、やっぱり敬語だけどしっかりワンコが抜けて対等な友人としてのケプラーになってて良かった。あと歌の安定感がヤバい。歌が上手いって色々あると思うんだけど、帝劇で聞いてるのと同じだあ(小並感)という感想。アフトのハイテンション関西弁のギャップがヤバくて笑ったんだけど、司会進行で持ってるファイル、最早何の進行が書いてあったん?レベルでフリートークで、さらに笑った。

礒部さんはロイスキャぶりだったんだけど、マジで歌声がディズニープリンセスなんよ………歌唱一発目、鳥肌たったわ………。プリンセスだけど高音めっちゃ強いの。しかも可愛いの、もう最強か?アフトではアホやってる男子を冷静に遠目で見つめる女子ポジで最高だったし、あんなパワフルな歌と情熱的な演技するのに素はお淑やかで、ここもギャップか~、役者こわいな。

 

 

 

6/22夜アフトのゲストは未発表だったのかな?演出家の田尾下さん。ミューマギから2連続で演出家さんの生トークを聞けてしまった。

上手からヤバいテンションで飛び出してきた男子2人が、なんか始終距離近い(全く邪な意味はなく、ゲスト含めた4人の間の距離の比率1:2:2くらいだった)。上述の通り吉田さんがめっちゃ関西弁で、井澤さんと漫才みたいになっとる。

田尾下さんが上手から出てきた時、礒部さんが「なかまが来た…」(冷静仲間?)って呟いてたの面白かったし、井澤吉田の「俺たちも仲間じゃん!!」に対して「仲間、だった…」って返しも最高だった。

・井澤さん「男性のお客様も多いですね」礒部さん手を振る。井澤さん「(手振り返す客席に)ちょっと、気軽に手振るんじゃないよ。ウチの娘なんだから」

・礒部さん「楽屋が階すら違うんですけど、ヘアメイクしてたら何故か2人(井澤吉田)がメイクルームまで来て目の前でコントしてくる」

・吉田さん「めっちゃ(シデレウスで)エゴサする」井澤さん「友達に和合真一っていうやつがいるんだけど、和合、わごたん、わごちゃんetc.全部のあだ名でエゴサしてる」

・田尾下さん「3人ともすごく素直。今トークしてる吉田くん(呼び方違うかも)なんか全然違くて、何言っても『はい。はい。』と言ってくれるもんだからいつ自分に対しても砕けてくれるんだろう…と」井澤さん「人見知りだもんね。人見知りする人に人見知り」吉田さん「本当はこんな感じなんです」

・井澤さん「田尾下さんは初めてご一緒させていただいたんですけど、前に丘山晴己っていう役者から『いや哲さんめっちゃ良いよ』って言われてたから相当良いんだろうなと」「稽古場動画上がるけど毎回田尾下さんの後ろ姿越し。すごい、指揮者みたいな動きしてくれる。こんな熱量持って演出してくれる人なかなかいない」ちなみに6/22夜公演、丘山さんご観劇だったそう。

・井澤さん「さっきから文字数Twitterのツイート埋められないくらいしかマリアが喋ってない!」礒部さん「え……どうしよう(普通に困る)」

・吉田さん「シデレウス4チームで、自分たちの強みを言わなきゃだったけど、田尾下さんから見たペルセウスの強み、聞きたくないです?」田尾下さん「"情熱"。チームで一番舞台上散らかしてる。終盤のシーンでマリアが引き出しから小道具の紙出さなきゃいけなくなるかも~くらい散らかしてる笑」「今日もマリア床から拾ってたもんね…」ガリレオケプラーの手紙を取っておいたことに言及するケプラーのセリフでも、決して丁寧な取っておき方ではないのでその状況によってセリフ変えたりしているらしい。6/22はガリレオは最前列にまで紙飛ばしたしケプラーの眼鏡も吹っ飛んだ。

 

 

 

スケジュール的に生でもう一度行くのが厳しいんだけど、もうずっとシデレウスのこと考えてる。チケットタダで貰って行った舞台だけど、自分でお金払ってないのが気持ち悪すぎて絶対自分でも還元します。

「再演したら絶対観に行く」舞台が増えました。

 

最後に、心に火が灯るような大好きな台詞。

「できるよな?

    もちろん!」

 

 

 

 

 

★★★★★

*1:389年前の1633年6月22日はガリレオ・ガリレイが宗教裁判で「それでも地球は回る」とつぶやいたとされる日だそうな。

*2:韓国では評価されてる

ミュージカル マギ -迷宮組曲-

 

『ミュージカル マギ -迷宮組曲-』

2022.

6.3-12  天王洲 銀河劇場

6.18-19  森ノ宮ピロティホール

 

突如現れ世界中に点在するという“迷宮”(ダンジョン)

そこに隠された究極の“秘宝”を求めて、砂漠を旅する不思議な少年・アラジン(宮島優心)と迷宮を攻略し一攫千金を夢見るアリババ(猪野広樹)の2人が冒険へと旅立つ。

向かうは、約1万人が命を落としたという第7迷宮・アモン…!
恐れ知らずの2人は意気揚々と迷宮を進む。

2人を追って悪徳領主ジャミル川久保拓司)と最強の狩猟民族・ファナリスでありながら奴隷として仕える少女・モルジアナ(岡田奈々)もやってきた!

果たして2人は、この迷宮を攻略することはできるのか…!?

https://www.musical-magi.com

 

f:id:toMiharu:20220620122347j:image

 

6.8夜  1階H列上手 にて

 

 

 

マギは随分昔に読んだっきりで、カシムの話はなんでだか忘れたけど泣けた気がするという朧気な記憶しかなかったという。あとモルジアナがめちゃくちゃ好き。

推しキャストも特に出てないし、2.5の舞台だからというより吉谷演出だから観に行くかという感じでチケットとった。脚本浅井さやか、演出吉谷晃太朗はもう勝ち確なんよ。

 

 

 

 

 

いやめっっっっっっっちゃ良かった!!!!!!!!!!

もっと早く観に行けば良かった!!!!!!!!!!!!!!!もっと早く行ってればチケット増やせたのに!!!!!悔しい!!!!!

非常にフラットな気持ちで臨んだけど、多分期待値MAX状態で臨んでも満足度がそれを上回ってたと思う。マジで良かった。興奮しすぎて終演後2時間以上Twitterでミューマギの話してた。8割モルジアナとジュダルの話だったかもしれない。

 

 

まず劇場入った時点で、「やあ可動式大階段……また会ったね……」という気持ちになった。昨年末のヘタミュWWでめちゃくちゃ見た階段、舞台界隈もSGDsなのだろうか。段数まで同じだったらマジでリサイクル。

アナログ多めな吉谷演出にしては珍しく、映像演出も多め。

個人的に生き物を映像にすると解像度の低さも相まって「チープさ」が出てしまうと考えているんだけど、人外のジン含めて「顔」を描写しないことでその辺緩和していたように思う。特にルフみたいな大量オブジェクトと映像の相性は良いね。

 

曲も良かった。最初の方の全体曲とか、ミュージカルだ!!って感じでひたすら楽しい気分になれて良かった。

音響はどうも、席が悪かったらしい。複数人で歌う時や低音の時の歌詞が半分聞き取れなかったんだけど、明らかにBGMのスピーカーが近い感じがしたので銀劇はセンターが良さげ。

 

 

今回休憩ありの2時間20分で、1幕が第7迷宮クリアまで、2幕が黄牙一族の話とカシムの話冒頭まで。

2幕でようやくドルジとしての廣瀬さんが出てきて「おや…?」と思ったし、2幕後半でわらわら~っとキャストが沢山出てきて合唱し始めた時には「おや…?これは…途中で終わるのでは……?」と思ったらほんとに終わった笑。 キャスト一覧がカシムなら普通にカシムの話までやると思ったよね。初演にして確実に「次」をやらないといけない構成にしたの、何か覚悟を感じますね。

全く泣く準備してなかったのに3回くらい泣いた。モルジアナが登場したシーン、ゴルタスの最期のシーン、モルジアナのハイエナのシーン、ババ様の最期のシーン。4回だわ。

 

モルジアナのハイエナの覚醒シーンがあまりにも良すぎた。いや、良すぎるとかいう言葉では表せないんだわ。

モルジアナが鎖を引きちぎり叫んだ瞬間、リアルに視界が揺れた。地に足ついてないような、世界と自分が切り離されたような、完全に別世界にいるような感覚した。こんなこと初めてだよ。

演出も本当に神がかってて凄まじかった。完全にアナログで、使ってるのはアンサンブルさんの懐中電灯とポイントライトだけ?なんかもう、視界がヤバくて正常に把握できてない。シーン全体は暗いんだけど、その中で飛び交う光の軌跡がモルジアナの打撃にも見えるし、懐中電灯の光が客席まで伸びるから没入感・臨場感が凄い。とにかくここはマジで一見の価値アリ。特に生で観てほしい……。

冷静になってから思い返したらあまりにモルジアナがカッコよすぎて、流石おれの愛した女/////ってなっちゃったよね(何様)

 

 

キャラクターとしてはみんな良かったんだけど、特にモルジアナとジュダルが刺さった。

 

モルジアナ、舞台に現れた瞬間、可愛すぎて泣くなんてことある?あります。開演直前に「おれのモルジアナが可愛すぎて、出てきた瞬間泣いたらどうしよう」とか言ってたんだけどマジで泣いた。

まずお顔がスッとしてるクール系美人なのに可愛さもある天才的なお顔立ちだし、

シルエットもシュッとしてて足も綺麗でアラジンの「これでお姉さんの綺麗な足を隠さずに済むね!(ニュアンス)」の台詞におもくそ頷きかけて危なかったし、

声も凛と通る強さのある素晴らしい声だし、

歌もどこまでも届きそうな美しい高音でお上手だし、

アクションもしなやかで張りのある蹴りがカッコいいし、

つまり

本人

岡田奈々さん、なぁちゃんって呼ばれてるんですか?私としては、なぁ様とお呼びしたいんですが……。ありがとう……最高のモルジアナをありがとう……。私個人的にキャストが言う「〇〇として生きる」って表現があまり好きではなかったんだけど、これはもう生きとるんよ……モルジアナが……。

 

端的に言ってジュダル、ヤバ。顔が良くて腹筋割れてて、歌が上手くて腹筋割れてて、スタイル良くて腹筋割れてて、腹筋割れてることある?

ふら~っと出てきて、スパッと歌って、ラストで締めのセリフぶちかましてくくらいで、ぶっちゃけ出番少ないのにこんな脳に爪痕残されたのは初めてですよ。ラストシーンで手広げた後ろ姿かっけぇ~~~。

マギの絵柄基本童顔だし、モルジアナ好きすぎてジュダルはノーマークだった。3次元のおにいさんとして顕現されたらこんなに人は狂うのかと実証実験された気分だよ。こんな……あんな衣装のおにいさん……ねぇ……?

真面目にジュダル出てる時、6割…いや7割…?腹筋見てた気がする。描いてるのかと思ってたら全然描いてなくて震えちゃった。あとミューマギ期間のTwitter検索の「ジュダル」のサジェストが「腹筋」でゲラゲラした。みんな仲間だよ。

前述の通り歌詞が聞き取れないこと多かったんだけど、ジュダルの歌声だけ異常にクリアに聞こえて驚いた。

 

アラジン、成人男性ができると思わんかったよね。宮島優心くん本当に初舞台?普通に演技も歌も上手くてポテンシャル高。このミラクルベビーフェイスは演劇界において貴重ですよ。

いのババの「良いヤツ」感すごすぎて最高。最初のヘコヘコアリババからアラジンの友人としてのアリババ、さらにカシムの仲間としてのアリババと、演技の幅広いよなー。ビジュは生のが10000倍良いです。王宮剣術の殺陣がカッコよかった。ところで猪野さんのwiki見たら2022年マギ以外全部主演でビビりました。

ジャミルイケメンやな~と思って川久保さん調べたら40歳とか出てきてビビる。30くらいかな~とか思ってた。第7迷宮でゴルタスは死んじゃうけどなんだかジャミルは死にそうになくて、その後歌のシーンとかで出てくると「生きてた!?」と錯覚しそうになる。

ブーデル様の茶番、2回もあるのウケた。しかも長ぇ。芸人様、客巻き込むの上手ぇ。本作1の自由人だった。

アンサンブルさんもみんな素晴らしかった。仕事量が多すぎて、どうやって覚えてるんだといつも思う。複数回行ってたら個々人把握できるんだけどなぁ。

 

 

 

チケットとってた日が偶然アフト回になってラッキーだった。しかも推しの吉谷パパもいるし。

キャスト(と演出)同士がすごく仲良しなことがよく分かる良いアフトでした。

以下うろ覚えで軽くレポ。

 

ミューマギキャスト大解剖!

トークメンバー:宮島優心、猪野広樹廣瀬大介、演出 吉谷晃太朗
MC:長友光弘

①お互いの第一印象は?

・優心くん→猪野さん

初対面で自分が緊張してるの分かってたんだと思う。稽古終わりに本読みとか何時間も付き合ってくれたりして…良いお兄ちゃん。ラブです。(無言で手でハート)  猪野さんデレまくり、廣瀬さん「イチャつくな!」

・猪野さん→廣瀬さん

廣瀬さんのが先輩だから自分から挨拶しに行かなきゃいけないのに、なんかすごい下から挨拶してくれる。

・廣瀬さん→優心くん

何色にも染まってない。吸収力がすごい。

・吉谷さん→長友さん(吉谷さん「台本にないでしょ笑」)

テレビって身体大きく見えるって言うけど……何kg増えたんだっけ?長友さん「20kg太りました」ちなみにブーデル役はオファー。

②それぞれの良いところは?(吉谷さんが全員分回答)

・優心くん

良い意味で図太い。(6/8夜の)カテコ挨拶でババ様がすごく良い挨拶してくれて、自分が主演だったらそこで何だか萎縮しちゃうけど、優心は「はい、それでは…」とあっさり進めてて(笑)  あと歌のハイトーンがとても綺麗でウィーン少年合唱団

・猪野さん

事務所が良い(笑)  声のトーンやテンションなど、すごく幅広く演じられる俳優。演出する必要がない。広樹に任せておけばどんなシーンも成り立つ。

・廣瀬さん

常に誰かのための演技ができる。お客さんのためだったり他のキャストのためだったり。自己犠牲的な感じ。あと演出のこと「こうちゃん」って呼ぶの大介だけだからな(笑)

③好きなシーンは?

吉谷さん「ここは褒められるために来てるから」

・廣瀬さん

山のようにある。台本貰った時、これ演出どうするんだ!?って思ってた。パイモンのシーンとか、ああなるんだ~と驚いた。こうちゃん、あそこでパイモン役としてアンサンブル複数人出したりとかの意図何かあるんですか?

吉谷さん「何だろう、感覚だからな……。ジンはウーゴくんもアモンも映像だったから、異質なものとして演出したくてキャストを使った。複数人は、翻弄されるアラジンの演出がしたかったから」

・猪野さん

最初のシーン。迷宮の中に少年が1人……って、あそこから物語が始まるって感じがして好き。(少年が…の辺りでめっちゃ優心くんの方見てデレとる)

・優心くん

モルジアナのハイエナのシーン。ハイエナの目のライトと懐中電灯のライトが使い分けられたりしててすごい。

吉谷さん「今までプロジェクションマッピング多かったから、あの辺りでお客さんも飽きてくると思ったし、演出つけてる側としても飽きてくる。だから新しいこと入れたいなと思ってアナログ演出にした」

 

他にも吉谷さんがアフト出るから直前に美容院行った話とか廣瀬さんが猪野さんのこと「いの氏」と呼んでる話とかでにこにこした。

廣瀬さんのタレコミで、猪野さんが休演日に、グループLINEに優心アラジンの顔ドアップ画像貼って「かわいいバブたん」と言ってた話は草だった。

 

 

 

6/8夜の終演後、やっぱり吉谷さんがロビーでお見送りしてて、こんな時期でなければ「最高でした!!!!」の一言くらい伝えたかったですね。アフトの挨拶で吉谷さんが「繋がりを大事にしている」って言ってたけど、だからカテコでキャストが手繋いで挨拶してたのかなぁとか思った。

あの頃(ググったら連載開始2009年で震えた)好きだった作品が令和の今、新媒体で浴びられるの贅沢すぎる。

マギ好きな人全員に見てほしいよ、ミューマギ。

 

 

 

 

★★★★

HELI-X Ⅲ レディ・スピランセス

 

『HELI-X Ⅲ レディ・スピランセス』

2022.

6.3-12  池袋サンシャイン劇場

6.18-19 大阪メルパルクホール

 

全世界を巻き込んだ第三次世界大戦
その果てに、極東の島国「大和」は、超大国「ユナイト」の占領国となる。
遺伝子工学の進歩により、人類は、性別を自由に選択できる技術「TRANS(トランス)」を生み出した。
これにより、人類は自分の意思により、性別の変更が行えるようになった。
しかし、「TRANS」の施術を受けた者のなかには、エラーとも呼べる特殊能力を持つものが現れるようになる。
人知を超えた様々な特殊能力。人はその能力を持つ者たちを、「HELI-X」と呼んだ。

螺旋機関を抜けたゼロは、「アンモナイトシンドローム」の首謀者であるオシリスと共にHELI-Xが支配する世界を作り上げようとしていた。アンモナイトシンドロームの計画を阻止しようとするクライ、ワカクサの組織「ツインイプシロン」には、サッドネスが現れる。

そんな折、カンザキ大佐率いる「螺旋機関」には、とある人物がやってきていた。
「国際平和連盟」のセーレとフルカスと名乗る二人は、螺旋機関の指揮権は国際平和連盟が持つことになったと告げる。下した指令は、「アンモナイトシンドローム」「ツインイプシロン」両組織の幹部の抹殺。

セーレ、フルカスは驚くべき速さでトップへ上り詰めたエリート軍人ということだったが、その経歴は高度なハッキングにより書き換えられた偽りであることが分かる。
彼女たちは、一体何者なのか...。

過去、現在、未来。希望と絶望。完全と不完全。
―――――「未来」は、いくらでも変えることができる。

https://www.heli-x-p.com/3lady/

 

 

 

f:id:toMiharu:20220603213111j:image

 

6.3 19列上手 にて

 

 

 

4ヶ月ぶりの観劇で、劇場の空気堪能してたら開演10分押した。もう存分に吸ったから……充分よ……。

19列目なのに「初回だし全景でいいか~」とオペラ持っていかなかったことを若干後悔。全景にしてもチョト遠かった。表情ギリギリの視界でも宇野クライの眼力は凄かった。

 

 

 

性転換ネタで人類が考えうる最高到達点では??生殖機能の原理はそのままに男同士で旧約聖書をやる発想、特許取った方がいい。未来でアガタがTRANS受けて女性になってゼロとの間に子供ができるって、すご……発想すご……。

もう愛に性別なんて関係ねえ!!って感じですね。動機「子供欲しい」以外に異性を選択する理由が見当たらなくなっている。私は両者間のクソデカ感情が好きゆえ性別はどうでもいいタイプだから、HELI-X、良い。

毛利さんめちゃくちゃ楽しんで書いてるの分かるし、西森さんめちゃくちゃノリノリで作ってるのが伝わる。インタビューとか見てないから真相は知らんけど。

 

 

今回もストーリーは難しかった笑。群像劇って頭使うんだよね。でも2時間20分飽きなかったな。

ゼロとアガタの子供(+クライの遺伝子)が将来超人類になって人間もHELI-Xも滅ぼすから、ゼロかアガタどちらかは殺さなければならない……ってクライの遺伝子あればどの子供でもいいって訳でもない?ゼロとアガタの子供でなくてはならない理由忘れてしまった。

1人のために人類を滅ぼすか、人類のために1人を殺すか、のトロッコ問題は創作でたまに見るけど、この作品ではどの選択をするかって毎度ドキドキするよね。

ギャグシーンが、イモータルの「死なねーからって手加減してくれなくてよ~。殴るわ蹴るわ鞭ベベべべべべ!!って……新しい扉開くとこだったわ(ニュアンス)」のとこだけと言っても過言ではなかったから、あともう少し笑いがあったら満点だった。初日だからかも。

螺旋機関、ブラックブラッド、アンモナイトシンドロームに加えて、ツインイプシロン、国際平和連盟(、+未来の超人類)も出てきて大変。政治的な話を脳処理するの苦手なので…。

一番アガったのは、セーレが前スカート剥ぎ取って戦闘入るシーンですね!!ヅカっぽい!!エリザベートと1789とBADDYしか見たことないけど!!

あと元螺旋機関組の共闘とかクライの能力マキシマムとか熱いよね…。胸熱要素分かりやすくて良い……。

 

 

やっぱりイモータルとクライがめちゃくちゃ好きだった。

特にクライ、リアコになる。顔良。性格良。ツインイプシロンの遺伝子が超人類を生むファクターだってとこで死亡フラグ立って焦ったけど、アダムとイブが欠けたので多分回避した。多分。死ぬな……。

イモちゃんは何回見てもぶっちぎりで殺陣が好き。武器の扱いのみならず、衣装捌きにまで意識いってるの上手すぎる。杉江さんの癖強演技、合うな~。最後アガタに「付いてってもいいのか?」って言うとこでワンちゃん感じた。なんだよジジイ…可愛いじゃん……。

ゼロの情緒が一瞬も安定しないので、メンヘラ彼女と思っちゃってごめんて。前作までのアガタのあれそれの記憶が怪しいのでアガタが聖人に見える。殺されるならアガタに、って、最後まで割と利己的だったようにも思うけど色々複雑だから複数回見ないと判断できない。

超人類組の衣装がキラキラで可愛い。超人類だから物理的に光り輝いてんのか…?って思った。フルカスがほぼオシリスに操られててセーレと敵対だったので、ここの主従もっと見たかったな。超人類には愛の感情がないらしいけど、洗脳解けた後のフルカスが真っ先にセーレの元に行くの、それは愛なのでは?とか思ったり。

Dt.スメラギも好きだ~!倫理観あるけど己の知識欲にも忠実、のバランスが良い。オシリスが能力使っても研究結果は引き出せない理由が「忘れっぽいのでな!」なの短所も長所って感じで良かった。

 

 

ゼロが死に、アガタとイモータルがコンビで螺旋機関復活を目指し、クライとサッドネスはズッ友になり、シュンスイとシデンは旅に出、リュウジンは隠居(?)し、オシリスは存命でワカクサは復讐継続。なんかここでシリーズ終わっても割と綺麗に収まるエンディングだった。続編やるにしても結構人変わりそうだな。

 

一番笑ったのがカテコってなにwww

菊池さんからキャストからの一言を振るのに、

「えー本日は、死んでしまいました、ゼロ役の…」

ってもう、悲しみの終わりの余韻を一瞬で粉々に破壊していく逆に天才の振り方なんよ。

リピチケの宣伝で菊池さんが「面白かったな~楽しかったな~と思ったら…」と言った時に「(楽しい…?重い話だが…?)」みたいな空気で周りがちょっと笑ってたのも笑ったし、トリプルカテコのスタオベでなかなか話始めない菊池さんに対する、ちゃんたまの「聴き入るな……」のツッコミにも笑った。

ちゃんたまの挨拶もテンション高いお兄さんでゼロとのギャップすごくて良かったし、安心した。ゼロがあまりにも安定の不安定さだったので…。

 

 

やはり殺陣ガンアクションバチバチの舞台はこの世に必要なんだよな。

 

 

 

★★★

吉本ヒーロークラブ 水石亜飛夢ゲスト回

 

『吉本ヒーロークラブ』

2022.4.30 11:30  ヨシモト∞ドーム1

MC:LLR福田
赤:イチキップリン
黄:タモンズ安部
青:しいはしジャスタウェイ

桃:はりけ~んず新井

ゲスト:水石亜飛夢(キラメイブルー)

 

 

 

B列センター にて

 

f:id:toMiharu:20220430140212j:image

 

 

普段お笑いはテレビでしか嗜まないので全然勝手が分からなかったけどとりあえずチケット取った。

水石亜飛夢×お笑い芸人といえば昔、小倉でやったやつあったなーー遠すぎて行けなかったなーーという思い出。2015年ですって。しかも相手チョコプラっていう。

 

MC以外は舞台上ではじめましてしたいから事前挨拶無しだったそう。

フリートーク→質問トーク→漫才→コント→ジェスチャーゲーム→色紙プレゼントという流れ。

 

フリートークはガチでキラメイに関するトーク。2年前の戦隊だから私も少し記憶が抜けてるんだけど、全員ちゃんと内容把握してキラメイネタで話してくれるから面白かった。質問トークは観客から事前に質問募集して、それに答えていく感じで、15人分以上は読んだかな。質問あるの知らなくて、15分前に入場してから書くの結構大変だった。

昨日公開初日だった「ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー」の話も出てきたから、昨日見に行っておいて良かったと思った。焼肉部屋に召喚された時のポーズは完全に内輪ネタだそうです。

普段のスーアク竹内さんの筋肉が凄すぎて、素面スーツの時は亜飛夢くんスウェット2枚着てたとか。

 

漫才とコントはキラメイネタ。亜飛夢くんは下手の客席後ろで観覧。

漫才、アタマルド=水道橋(TDC)を言っちゃうのは草なんよ。コントはキラメイブルーのスーアク竹内さんネタ。

 

最後に「ヒーローとは」のお題で色紙を書いてたんだけど(プレゼント分とは別)、「お金」やら「みうらりょうすけ」やらが歴代の一例にある中、亜飛夢くんは「護りし者」だった。真面目~。

 

時間は1時間半くらいかな。正直知らない芸人さんでどんなもんかと思ってたけど、楽しかったです。亜飛夢くんの真面目な人柄もよく分かって良かった。

またキラメイジャー浴びられて嬉しいなー。

 

 

 

 

★★★

新テニミュ The Second Stage

 

『ミュージカル 新テニスの王子様 The Second Stage』

2022.

1.28-2.6  KAAT神奈川芸術劇場

2.11-20  TDCホール

2.25-27  メルパルクホール大阪

https://www.tennimu.com/tennimu2_2022/

 

 

1.29昼  2階3列センター

2.5夜 1階11列下手

2.11昼 2バル4列センター 

2.20夜 アリーナ9列下手寄り

2.27夜 配信

にて

 

f:id:toMiharu:20220205211157j:image

 

 

2.21~27 渋谷広告

f:id:toMiharu:20220222175222j:image

f:id:toMiharu:20220222175226j:image

 

 

 

すごくどうでもいい話からしますが2022年で私のテニミュ歴10年になるんですわ。歳の節目最後と最初の観劇が新テニミュだったし、多分また10年後もテニミュ観てるよ、私。

 

相変わらず、周りの舞台がバンバン中止になる情勢。

テニボの松田裕さんがコロナ陽性の案内来た時は文字通り肝が冷えた。代役は古田伊吹さん。ファーステからおかえりの気持ち。

KAATはペダステぶり2回目。音響、後方は良いと思ったけど前方微妙かも。どこでも見やすいのは最高。

 

 

テニモンとしてお恥ずかしい限りですが、新テニの展開を覚えていないので実質初見のオーダー、初見の勝敗。超楽しい。

物販は商品事前登録でQRコード読み取り、あらゆる電子マネー対応、商品確認エリアの確保など、システム最適化されてて素晴らしい。あとは商品がベルトコンベアで運ばれてくるだけだね。

劇場内の静けさはぶっちぎりの民度で、テニミュのオタク……好きだよ……。

 

 

1万字越えの記事を書いてしまった新テニミュファーステほどの狂いはなかったけど、セカステもめちゃくちゃ面白かった。むしろファーステよりダレがなくて始終おもろいかもしれん。

今回は一軍上位組との試合がメイン。上記の通り、負け組帰還後の新テニのストーリーが曖昧で、随所随所の試合しか覚えてないわけなんだけど、柳さんとあくと兄さんの試合ってもっと前だよね?

もしかして:めちゃくちゃ削られてる

もしかして:あくと兄さん受肉しない

ァ……ァ…………………………………そんな……………………………

しかし南次郎の語りの形で話を進めることで、リョーマとリョーガを軸にし続けたのはなるほどなと思った。やっぱ脚本上手いわ。

セカステ観てたら、今まで散々「テニプリのテニス」に慣らされてきたはずなのに今更「超次元異種総合格闘技……」と思わされた。真面目にやってるのに訳分からんくてオモロいところ大量にあってめちゃくちゃオモロ。

(追記) 大楽前日に新テニ読み返しましたがNo.11~20の番狂わせ、6巻~7巻半ばで終わってた。それは削られるわ。あと私9巻までしかちゃんと読んでないことに気付いた。試合のオーダーも結果も知らなくて当然だった。9年近く原作ちゃんと読んでないのにずっとテニスに狂ってるの何?不敬罪で逮捕されてもおかしくない。

 

ROUNDのためだけの紗幕演出、謎だなと思ったけど、確かに今回ほぼ試合しかしてないから試合数多すぎて視覚的に今ココ!!って明示してくれないと覚えてらんないわ。頭の整理しやすいし記事的にもまとめやすいです。

今回いつも以上に楽曲の博覧会って感じで、色んな曲調の歌が聞けて楽しかった。作曲家様ほんと天才。

 

南次郎から南次郎の声するのスゴすぎ。直前にリョーマ!で幾度となく刷り込まれたので余計に感動する。劇場版すら伏線だったの?って思う。

 

中学生校歌聴くと、テニミュ来たなぁ~~~!!って感じする。跡部様のハイトーンソロコーラス、周りに伝えたいがあそこなんて呼べばいいか分からんくて、初心LOVEの大橋和也……としか言えなかった。あれ何ていうんですか?エトワールではないんよ。

高校生校歌はオラオラというかドラドラしてていいですね。最後の高校生横並びでスポットライトを横流しに当ててくライティングめっちゃ好き。

 

リョーマとお頭の初邂逅シーン、初対面の出会い頭に、

挨拶代わりだ、散れ

ドゥン…

滅びよ…

ドゥン…

のテンポ感。オモローポイントです。ここのお頭の勢いヤバいと友人に言語化された時から、もう面白くて堪らなくなってしまった。それは強キャラがモブの雑魚敵の群れを一掃するノリなので……。いやもしかしてそれはつまり、お頭にとってリョーマはモブ雑魚程度であるという演出……??でもこのシーン、原作だといきなり「滅びよ…」から入るから、ワンクッション挟んでくれるミュは優しいなと思った。

 

柘植コーチがセクシー(婉曲)でわたし何見に来たんだっけ……てなる。セクシーすぎるコーチとして特集組まれる。歩き方がオチョってるのよ。

 

中学生ベンチ、カラフルでほんと可愛いね。ドリライ感じちゃうね。でもやっぱユニフォーム揃ってた方がチーム感あるよね。

 

ROUND1 イリュージョン

ちょっとベンチ見てたら試合の方ではいつの間にか仁王と手塚入れ替わってて、多分ベンチのキャラクターたちもこんな感覚なんだろうなぁと疑似体験できて面白かった。

しかし仁王と手塚デュエットは、本当に真面目にやってるから申し訳ないんだけど、仁王のたられば理論に本物?の手塚の思想が被さってくるのがなんか、こう、ちょっと面白い。「俺は我慢した」よち…よち…。

仁王くんが仁王くんのしっぽの紐って前から赤だった?なんかテニミュは薄いピンクみたいな色のイメージあった。ウィッグが若干気になる。ブンちゃんなんだけど、なんだろう、ちょっと長いのかな。

月光さんと寿三郎のダブルスも好きだったので、この世に顕現してくれて世界に感謝した。2人とも背高いのに身長差ありがとうございます。この二人の分析するのに、はかきょの概念(???)出たの笑った。新テニミュでも存在感出してくる柳蓮二、顕現まであと一歩ですよ。柳蓮二の概念(???)が毛利寿三郎のデータ分析するの、狙われとるわ。絶対新テニミュThe fourth stageあたりでダブルス組んでくれよな。あと越知月光のデータ分析する時に「"おちつき"のある」って言うの、ギャグなのかそうでないのか区別がつかない。

つきさんのスタイル良。腕を体側にすることで長さがより強調されて良い。背を高く見せたい人のテクニック、腕を体側にしよう!オペラで抜いてる時に一瞬目が見えて、得した気分になった。つきさんチャレンジである。

じゅさの人懐っこそうな笑顔が良すぎて可愛い~~。天パ撫で回したい可愛い~~~。ミュの顔面解釈ド一致です。でも関節外しはオモローオモローです。

跡部様に恋しかけたマズイ。なんでこんな上手い人がテニミュに出てくれてんの?(全方向に特大失礼)  跡部様、最高に格好良い男なんだよな……全人類知ってると思うけど……。ファーステでもかっこよかったのにセカステでもかっこいいとか跡部景吾の過剰摂取で雌猫さんしぬのでは?無印テニミュみたいにハーフタイム必要じゃない?

怜也くんの跡部様、私の理想に一番近いかもしれない。今まであおべが一番だったんだけど、「リョーマから見た跡部」と「中学生としての跡部様」と「高校生から見た跡部」、全てにおいて"ちょうどいい"跡部景吾なんだよな…。

ワンマンパワーでもチェンジでも思ったけど、作曲家は高橋怜也くんの音域を攻めすぎである。歌上手い人は、がなりも上手い。

最先端技術が大好きなのでスケスケプロジェクションマッピングに興奮した。あれほんとどうやってるんだろう。

この試合だけで4曲もらってる超高待遇試合なのですが、りょやべと手塚けんとの歌が大好きな私は私利私欲でここのデュエットソング欲しかったと思ってしまう。絶対絶対絶対4th関氷はこの2人でやって絶対。それにしても今回手塚の出番どころか台詞量もテニボより少ないな。

シンクロ曲でファーステの「7人のサムライ」のメロディーラインあった?熱い。

 

ここから跡部様が一軍ベンチに常駐するけど、紅一点ならぬ蒼一点で姫感ある。

 

ROUND2 波動球

デュークがさあ、デュークなのよ。上手いとかそういう話を超えて、生きてるんだわ。髪型地毛なのありがとうございます。テニブロ写真でモヒカンにつむじがあるの見て謎に感動した。

銀さんハゲヅラなの、すごい技術の進歩を感じる。

デュークホームラン、好きなので、もっとド派手演出が欲しかったかも。だってあの、デュークホームランですよ?

 

ROUND3 ギロチン

冒頭のキミ様曲でノリノリで踊ってるじゅさがめちゃくちゃ可愛いです。

改めて見るとキミ様と篤京ちゃんの相性最悪で笑う。出席番号近いから強制的に組まされたやつだよ。でも原作の篤京ちゃん、ものすごく美形なので、多分ここは美形ダブルス枠だと思ってる。

この丸井ブン太、ものすごく騙されやすそうで心配になっちゃう。高校生がいる舞台のなかでちゃんと中学生だなぁって思うブンちゃん。今まで中学最高学年で、先輩色強くてお兄ちゃんな丸井ブン太を見てきたから新鮮である。初見の時メイク薄くてすっぴんを疑った。キミ様が「OK」って言った後、キテレツとかに対してブンちゃん2回「OK」って返事するんだよね。キミ様の影響だったら可愛いね。

ワンダーキャッスルはテニミュお得意のオモロ映像演出でキャッキャしちゃった。城壁建築おめでとう。チームメイト参加曲でとても良かった。ここの幸村くん、肩ジャージ落とさない配慮をしているかのような腕の広げ方するんだけど、今回の衣装くっついてないのかな。

木手くん顔ちっさ。米粒か?こちらも割と可愛らしさある木手くんで中学生してて良かった。あと歌上手いのでもっと歌わせてあげてくれ。

篤京ちゃんの輝馬さんの顔つき違いすぎて、あなた本当に乾貞治でした???メイクの解釈が天才すぎた。上記の通り原作の篤京ちゃんすごい美人なんだけど、ミュの拡大解釈が天才。

そんで2日目昼(私の初見)にして異常にベンチワーク完成されていた。ベンチ見る度に体勢が違うの、なんで?多分新テニミュで一番陽キャなの遠野篤京だと思うよ。コミュ力おばけだね(ただし7割一方通行)。

こういう極端なキャラクターは役者の力量が分かりやすく出ると思ってるんだけど、マジで上手いわ……3次元にいるわ……篤京ちゃんテニスやってて良かったね……テニスしてなかったらその処刑熱どこにいってたんだろうね……。てかこのダブルス戦でひとりだけキミ様の交渉の輪に入れてなくてひとりだけ純粋に試合してて可哀想……可哀想でかわいい……。相変わらず汗っかきで一人だけ汗だくなのもかわいい…。

あと歌がバカウマで逆にオモロいんよ。歌うと声質が真面目になるの、ちょっとカッコよく見えちゃうぜ。ちょいちょいやる紳士ポーズも真面目な決め顔もだめです、好きになる、やめてくれ。ともあれ輝馬が楽しそうでなによりです。

しかしこの試合のプレイヤー全員「ボールは人を傷つけるためにあるんじゃない」を100回写経してほしい。

 

お頭vs鬼先輩の歌の殴り合い、激熱。TDCのガンガン音響は最高であった。鬼先輩どんな音でも伸びがすごくてマジカッコイイんだよな。忍足謙也似の若平等院が三次元で見られたのはこの世の得。

 

 

幕間明けのキミ様オンステージでまるまる1曲作ったの笑ったけど、ここは「芸能人としての君島育斗」が見られる貴重なシーンですよ……これがテニミュの良いところ……。ここのドリライ的な虹色ライティングめっちゃ好き。

 

ROUND4 鬼

天衣無縫の曲が良すぎる~~~!!テニプリのメッセージがつまってる感じがして涙腺にくる。ライティングとSEがリョーマの天衣無縫と共通なので、同時にどうしても全立の苦しさ(立海厨)を思い出す。あとここのベンチの温度差が赤道圏と北極圏ですごい。丸井と幸村、本当に同じチームか?幸村くんの彫刻のようなお顔。一方その頃立海OB毛利寿三郎はラインダンスしてるし遠野篤京はオタ芸打ってます。

ネット炎上は許斐先生のトラップが大成功してみんな知ってるテニプリのアレ、なのでデュークホームラン同様にもっと派手な演出欲しかった。だってあの、ネット炎上ですよ?

 

ROUND5 巌流島

この試合のラリーBGM好き。

夢女メーカー種ヶ島修二………誰かガシマ先輩の夢女製造ラインを止めてくれ……。めちゃくちゃ"魅せる"ラリーする。ずる。私はもう浮気せんぞ。「いただき」のセリフえrrrセクシーすぎてヒュンてなった。真田が黒色のオーラ出した後、じっっっと真田を見つめて観察してる真面目な顔にギュンてなった。ガシマソロの曲調天才すぎ。あと単純に秋沢さんの歌が上手い。新テニミュのおかげで私の耳は現実のやな事すべてNothing…になりました。お前の理不尽な言葉は空を切るのに。

大曲竜次は少数精鋭のガチ恋が虎視耽々と正レギュラーを狙っているタイプとみた。まあ当の本人は好みのタイプがポリアモリーなのですが。テニミュでラケット2本の前例ないですよね?(当たり前だが) またテニミュで新たな世界を見てしまったな。

そういえば今はルールブック的にも二刀流は禁止されているんですよね。許斐先生がインタビューで嘆いてたもんな。*1

ここの千石さん完璧じゃない?なんでキャスト名テニミュボーイズなんだ?幸村もすごい似合ってて良かったしテニミュボーイズすごいな。「出た!真田の俺を殴れぃ!」て丸井の言葉に笑っちゃう幸村くんが天使か女神かのそれだった。

ところで黒色のオーラはもう正気を失わないと理解できない類の話なんですが、気ってなに?

 

入江奏多劇場もとい医務室、泰江奏多は「なーんてね」のあざとさ100億点、ただし滑る。ばちえ奏多はともかくデカうるさくてウケる、って感じだった。

泰江奏多「あれっ?徳川くん、こーゆーの嫌い?」

相葉奏多「あれ、徳川くん…こういうの嫌い?」

くらいの差がある。Wキャスト面白。

東京楽のばちえ、自分の脈計りだしてジャージに手突っ込んで心臓ドクンドクンやり出して心臓爆発させてたの、涙出るほど笑ったし私は1時間引きずったし何なら今でも笑える。1分で立て直した役者はすごい。

 

越前兄弟尊……。

越前兄弟が具現化した世界、来てしまった感すごい。井澤勇貴さんはメサイアやらでしぬほど見てたからテニミュ来た時はゲラゲラしたわけだが(すまんて)。顔もスタイルも歌もダンスも演技も良いオールラウンダーだと思ってるから何の心配もしてなかったけど、いやーめっちゃ良かったネ。特徴的な笑い方を自然にとり入れてきたの良かった。

お頭とカズヤの試合の轟音が聞こえたことによりリョーマが異変に気付いて救助に向かう流れ、ここも正気で見るとめちゃくちゃオモロくなってしまうから毎度心を殺してる。テニスで爆音轟かすな。

「後から内臓に来るんだよな」の台詞、それは食あたりのノリなのよ。めちゃくちゃ面白いのに全然面白くない流れだから困る。じわじわ笑かすな(してない)。

 

ROUND6 大海原

ブラックホールないし、徳川vs平等院って私の中では割と最近の話だと思ってたから、もうテニミュとして三次元で再現されてて驚いた。真面目にブラックホールの解説するのオモロなんだけど、なんかすごい熱い戦いなので情緒がおかしくなる。空間を削りとり打球を止める……上にもブラックホールを………生命をかけた…テニス…………そうか…………。

昔、夢の海の方で悪役にハマった経歴を持つので佐々木さんが平等院としてテニスラケット振る世界に来てしまったの、人生の妙である。もう何が起きるか分からんよ新テニミュ

お頭の海賊ソング1曲のためだけに帆と海賊衣装出てきたの熱かった。ドリライじゃん。船員として高校生出てくるけど、キミ様が仮面してても眼鏡は外してないあたり、モブ船員じゃなくてちゃんと高校生の自我としてお頭応援してんだなーと解釈した。

阿修羅の神道曲はファーステのテ↑ニスの王子様に近い音の取りづらさあると思ったんだけどみんな上手かったね。ところで阿修羅の神道って、なに?

 

お頭から醸し出される"気品"のせいで、背中見せた後ジャージから髪出す仕草で「おねえさま……」ってなっちゃうんだよな。この時だけ裸ジャージなのオモロ。

最後のメドレー、俺たちテニスの子入るの激熱。やはりあれはテニミュ屈指の名曲。「世界が俺たちを待ってるんじゃない、俺たちが世界を待ってるんだ」って歌詞もファーステの「俺がテニスを選んだのか、テニスが俺を選んだのか」に通ずるものがあってとても良い。

 

 

神奈川楽から追加されたディスタンス、体感2秒。東京初日のお頭の「俺と一緒に大海原へ漕ぎ出さないか?(手差しのべ)」の破壊力マジパイレーツオブジアメリカンすぎて声出せてたら雄叫びを上げていたので危なかった。相変わらず高校生回転寿司があって良かったし、本当にディスタンスの振付踊る王子様たちが可愛すぎる……国をあげて保護せよ……。

センターコーラスに鬼先輩と跡部様持ってくるの、もう運営の欲望って感じだけど分かるよその気持ち。

 

東京楽の鬼パイもとい岡本悠紀さんの挨拶が良すぎたので絶対円盤入れてくれ!!早口多言オタクムーブで笑ったけど最高にテニミュ愛が伝わってきて胸が熱くなった。客と同じかそれ以上の熱量の愛を持ってやってくれる作品は最高なんだ。

 

 

 

やはりテニミュからしか得られない人生がある。

今回1週間に1回のペースで観劇したんだけど、このペースがちょうど良すぎて政府は早く健康法として1週間1テニミュを推奨してほしい。

そして願わくば、新テニミュでもネームドキャラとして柳蓮二と乾貞治と三津谷あくとが受肉してほしい。データマンオタクより。

 

 

 

 

 

 

篤京ちゃん皿割れ集

1/29昼 右手に力を宿してお皿を修復しようとする

2/5夜 「死んじゃう!!!…え?天国のおじいちゃん…?」

2/11昼 2バルから聞き取れず。口の動き的には「ママ……ママ……」って感じだった

2/20夜 「お皿!僕のお皿知りませんか!?」と客席に聞きまくる

2/27夜 1/29昼と同様、「我が右手に宿りし力」

 

ガシマ先輩あっち向いてホイ集

1/19夜  割りと普通?のあっち向いてホイ

2/5夜  お嬢様あっち向いてホイ

2/11昼  跡部様あっち向いてホイ

2/20夜  ロボットあっち向いてホイ

2/27夜 原作通り

 

 

 

 

★★★★★

ヴェラキッカ

 

『ヴェラキッカ』

2022.

1.15-23  東京建物 Brillia Hall

2.2-6  COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

ようこそ、秘密に覆われた荘園へ
TRUMP流「人間愛奇劇」、開幕。

 

名門貴族ヴェラキッカ家の当主ノラ(美弥るりか)は、遠縁の親戚であるシオン(松下優也)、異母弟のカイ(古屋敬多)、シオンの妹ジョー(愛加あゆ)、家庭教師のロビン(宮川浩)、執事のウィンター(西野誠)ら一族の仲間や、クレイ(大久保祥太郎)、マギー(斎藤瑠希)ら養子たちに囲まれて暮らしていた。ヴェラキッカ家の吸血種たちは、全員がノラに強烈なまでの愛情と執着を見せる。そこに新しい養子であるキャンディ(平野綾)が迎えられる。ノラを巡るマウントゲームにキャンディが巻き込まれたことから、ヴェラキッカ家の秘密が暴かれていく。

https://verachicca.westage.jp

 

 

 

 

1.16夜  1階H列下手

1.22昼  1階H列下手    にて

 

 

 

f:id:toMiharu:20220116232336j:image

 

 

※今後ヴェラキッカ見る予定ある人は絶対読まないでください

 

 

 

 

 

めーーーーーっちゃくちゃ良かった。

この作品は多分、映像では難しいのよ。一人多役が当たり前に行われる演劇だからこその、演劇が一次創作でなければならない作品。さらに脚本演出を兼ねてなきゃ出てこないストーリー。演劇の性質を極限まで駆使した演劇だよこれ。

 

末満おじさんが二番煎じをやるわけないのよね。そう分かってたのに、一幕時点でLILIUMを意識せざるを得ない構成。展開予想が頭を駆け巡る幕間。こんなに脳フル回転で先を予想しながら観た舞台は初めて。「初日開演数時間前にLILIUM再演の告知すな……(情緒がイカれたままヴェラキッカ観るの無理だから初日入ってなくてよかった……)」と思ってたけど、全てミスリードなわけ?TRUMPシリーズって、ミステリージャンルでもあることに今更気付いた。

人の「肉体の死」と「記憶の死」の狭間を、吸血種の特殊設定で突いているのがすごい。設定ひとつでこんなにも面白い。もうTRUMP世界に生きてなきゃこんな話出てこないでしょ。創作世界の神はすごいなぁ。

 

 

全然関係ない話で申し訳ないが開演の鐘の音でメサイア思い出してしまったのは私だけでいい。

舞台美術がハートまみれで、なんというかブリンブリンだな……と思った。ハートマークの発祥ってどこなんだろう?いつどうして世界共通になったんだろう。TRUMPにしては俗っぽいなと思ったのは、ハートマークは現実世界の暗黙の了解的記号だからかもしれない。

 

ミュージカルとしての完成度が高すぎる。帝劇でやれ。なんだかディズニーやグランドミュージカルを彷彿とさせるナンバーや魅せ方で、ミュージカルの最終的な到達点みたいなものを感じた。

そういえば(正直に言うと悪名高い)ブリリアホールは初だったんだけど、思ってたより悪くなかった。音響も、2回ともほぼ同一席だったから比較できないけど歌詞ほぼ聞き取れたし。役者と音響さんの努力のおかげかしら。

 

キャンディス・ベイカ平野綾さん、さすが声が良すぎる。開幕から放たれる第一声から、掴まれた。涼宮ハルヒの頃から知ってるが、舞台で観るのは初かも。高くても耳馴染みが良い。

シオン松下優也さんは生執事リコリスぶり。相変わらず声が甘ぇ~~~。耳に粉砂糖振りかけられとるんかってくらい甘ぇ~~~。

カイの古屋敬多さんは初めて見る方だったんだけど、シオンと声質が正反対で面白かった。あと顔が小せぇ~~~。私の握りこぶし分しかないんじゃないのってくらい顔が小せぇ~~~。

 

美弥るりか様を起用した理由が、納得と理解を超えて、もはや必然であるとすら思う。始終役が男性か女性か分からないという人間としてほぼ体感しえない"状態"を、当事者としてこんなに完璧に演じられることある?

何より、あれだけ髪型・髪色・衣装を変えてもなお「ノラ・ヴェラキッカ」で在るのが分かるのがエグい。半分以上の観客は役者の表情が見えない距離にいるのに、「ノラ・ヴェラキッカ」を"外見/シルエット"ではなく"美弥るりか"で認識させる存在感、エグすぎる。我々はるりか様の魂の形が見えとるんか?

 

ノラの性別「決めてない」じゃなくて誰も「分からない」のが心の臓まで刺さった。これ本当に"演劇"の妙だよ。舞台観てると稀にこういう、演劇の性質を知り尽くしたがゆえの技術みたいなのが見られるからシャブなんだよな。

 

 

今回、あまり他の作品の予習が必要でなくて観やすかった。初繭期にもおすすめしたい。

関係ある固有名詞はマギー・デリコくらい?今後出てくるのかな。

 

初見と2回目以降で全く見方が変わって、実質別作品のようだった。初見では全く泣かなかったのに、2回目で爆泣きしてしまい自分で自分に驚くほど。1回目大丈夫だったから油断してハンカチ持ってなかったじゃん。

初見は物語展開と初めて見る景色に頭がいっぱいで、感情をねじ込む隙間がなかったのかもしれない。こんなところで己の脳内キャパを知る。2回目はシオンがカイを噛んだ、「愛されるために戻ってきた」の辺りから8割泣いてた気がする。

ノラとシオンが初めて(幻想の中で)会うシーン、スポットライトの中にいるシオンにちょうどスモークが到達した瞬間、ノラが現れた。その瞬間がまるで、吹けば飛ぶような存在のノラがそっとシオンの背を撫でるように見えて、また泣いちゃったよね。

 

メリバだし、故人を弄ぶようでもあるよなと思いつつ、私はとても優しい作品だったなと思った。観劇後、ただただ「良かったなぁ」と思える舞台だった。

 

 

 

あーーーヴェラキッカの記憶を完全になくしてもう一度初見になりたい。

 

 

 

 

 

 

★★★★★

ライオン・キング

 

ライオン・キング

有明四季劇場(2021.9~)

アフリカの広大なサバンナ。ラフィキが巡りめぐる生命の賛歌を歌い上げる中、あらゆる動物たちが、シンバの誕生を祝うためにプライドロックに集まる。
しかし一人だけ未来の王の誕生を快く思わない者がいた。

光に満ちた王国:プライドランド全土を目の前にして、父王ムファサは息子に「サークル・オブ・ライフ(命の連鎖)」の理念を教える。
「ライオンも死ねば草となり、その草を草食動物が食べ、その草食動物をライオンが食べる。全てのものはこのめぐりめぐる偉大な生命の調和に結びついている。 王としてそれを理解し、全ての生命を尊重すべきである」と。

好奇心旺盛なシンバは叔父スカーから聞いた禁断の場所へ踏み込む。
そこで待っていたのは、ライオンの支配が面白くないハイエナ3匹。強がるシンバだが歯が立たず、あわやという時、危機一髪で父に助けられる。
未来の王としてあるまじき勝手な振る舞いを叱る王。しかし星空の下、王はすっかり意気消沈した息子に父として語りかける。
「過去の偉大なる王たちが、あの星からお前を見守っている。そしてお前を導いてくれるだろう。彼らはお前の中に生きているのだ」と。
しかしその裏では、ハイエナたちがライオンの王国を乗っ取ろうという陰謀を企てていた。

https://www.shiki.jp/applause/lionking/

 

 

 

2022.1.2 昼  1階16列上手寄り  にて

 

 

f:id:toMiharu:20220102160223j:image

f:id:toMiharu:20220102160250j:image

 

 

四季を見るのは2回目。初四季はリトル・マーメイドだったんだけど、これがまあ隣が上演中もバリ喋る母娘(というか母親の方)で、実はだいぶトラウマがある。今回は隣の子供がちょっと前のめったりよく動く程度だったのでまだマシだったかな……。しかしコロナ対策で劇場内会話禁止ってしつこく言われ書かれてるのにめっちゃ喋るやん。客層違うの分かってるけど、普段観る2.5か若俳系の現場の客って訓練されてるな……。高い金払ってるんだから気持ち良く集中したいものです。

 

初っ端、通路演出で驚いた。下手のでっかい象、よく通路通れるね?

さすが四季、セリフが鬼聞き取りやすい。演技がTHE舞台演技っていうか、伝えるための言葉と演技のバランスが6:4というか。やはり私が普段観てるやつとは違う。どちらが良いとかじゃないけど。(2.5系は3:7くらいのイメージ)

歌も上手いし、ダンスシーンだけでも長く観ていられるの、舞台の醍醐味だと思う。

あと単純に金がかかっている。特効、フライング、奈落装置に興奮した。舞台転換多い~。

舞台幅に対して天井が高いよね。ヌーの大群のところとか、高さを生かしててなるほどーてなった。

スカーってこんな可愛いヤツだっけ?ってなった。基本デザインカッコ良くて好き。

子役が好きなのでヤングシンバやヤングナラにぐっと来てしまうのだが、こんな新年早々から仕事してるの偉いな……とふと思ってしまったりする。

演劇で普通ならネタな"木ABC役"がマジで存在するんだ……と謎の感動があったけど木も草も重要だから凄い。

スタオベが半分くらいで、こんな自由な客席あるんだなという感想。普段0か100かなもので…。

 

アナ雪も観たいなー。チケットいつ落ち着くことやら。

リトル・マーメイドのリベンジもしたい。

 

 

 

 

 

★★★