芸術に拍手

全記事ネタバレ祭り。レポと感想と妄想が大渋滞起こしてる。

HELI-X

 

『HELI-X』

2020/

12/3-9   東京 紀伊國屋サザンシアター

12/12-13  大阪 メルパルクホール

全世界を巻き込んだ第三次世界大戦
その結果、極東の島国「大和」は、「超大国ユナイト」の占領下となる。
そして、訪れる占領下での平穏な時代が訪れる。

そんな中、遺伝子工学の進歩は、性別を自由に選択できる技術「TRANS」を生み出した。
これにより、自分の意思により、完全に性別の変更が行える世界となった。
しかし、「TRANS」を施術した者の中には、エラーとも呼べる特殊能力者を生み出すことがあった。
人知を超えた様々な特殊能力。
人はその者たちを「HELI-X」と呼んだ。

HELI-Xによる犯罪が社会問題となる中、大和自治軍の中に、HELI-X犯罪を専門に扱う「螺旋機関」が設立された。

自治軍から螺旋機関に転属を命じられた軍人であるアガタ(菊池修司)。
裏社会を牛耳るマフィア「ブラックブラッド」の暗殺者・ゼロ(玉城裕規)。

その二人が出会う時。
運命の螺旋が絡みあい、激しく動き出す。

https://www.heli-x-p.com

 

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12/7 4列目センター にて

 

 

 

メサイアのオタクとしては行くしかなかろう。

設定がだいぶ拗らせてんな…とか、題材のジェンダー問題、かなり繊細だけど大丈夫なんかな…とか思ったり。題材に関しては自覚してるからまあピリピリしながら行くほどではないかな、とも。

 

個人的に紀伊國屋サザンシアター何年ぶりだよって感じで、絶対行き方忘れてると思ったら、身体が覚えてた。ここの通路ペダステとかでダッシュしたな…。

隣に人がいる劇場も久しぶりで、頭で視界が遮られることにちょっと感動してしまった。普通に見えなかったけど。

 

 

 

20割くらいメサってなかった??

近未来的な映像演出、乱舞する殺陣、OPのスローモーション、私は、この舞台を知っている………

しかし既視感有無に関わらず、無条件に爆上がりしてしまうこのOP。魂に響く。

もーーーこの殺陣!殺陣!!殺陣!!!最高!!!ってなった。手数の多さ、むちゃくちゃ脳汁出るーーー!!しかも今回武器のレパートリーが多い。銃、細剣、二丁拳銃、双剣、日本刀、最高。目が足りん。狭い舞台でよくあんな長物振り回せるよね。ギリギリ攻めてるのが緊迫感あって本当に好き。あとサッドネスちゃんの鞭がなんかたまらんのよね。打点が重力に従わざるを得ない分、本気感あるというかなんというか。本当に殺陣浴びたい人にとって最高の舞台。殺陣を浴びるために通いたい。

 

それにしても本当に設定拗らせている。どれだけ性癖の扉全開にしたらこんなの思いつくんだ?もうはっきり言って厨二のそれ。古の厨二心を呼び覚ます勇気。横文字言いながら技繰り出すやつや。しかし結局オタクは一生厨二病なので、にこにこしてしまうのであった。

冒頭で述べた性別題材問題も、今のところ特に気になるところはなかったかな。Twitterのキャラ紹介ほど掘り下げることもなかった。(クライの両性具有話とか今回一切出てこなかったし)

 

同じことを繰り返すのが苦手なのでゼロの能力のところはちょっと眠くなったけど、全体的にスピード感もあって良かった。

しかし相変わらず政治的なところが1回きりだと噛み砕けない。難しい。シュンスイ・シデン vs アンガー・サッドネスのゲーム戦は正直マジで訳が分からなかった。あれは言語的にも視覚的にも難しすぎる。サッドネスの入れ替わり能力による、役者の演技切り替えは凄い。

そういえばギャグパートほぼ皆無だったなあ。

 

キャラ的にはクライがカッコよすぎた。衣装的にも一人浮いてる感じがラスボス感あってカッコいいし、なんか立ち振る舞いカッコいいし、とにかく顔が良い。いや顔が良い。手塚国光の時そんなに思わなかったのに、クライの宇野さんツボです。真実の扉(にっこり)。衣装は左右が見えづらそう。

あとリュウジンね、やっぱり輝馬さんの衣装のひらみ捌きが上手い。絶対上手いの分かっててこの衣装当てたでしょって思うくらい。殺陣も思わず目で追ってしまう。しかし最後の寝返りじゃないけど、意外とあっさりな変わり身どうした。レスターに負けて生かされて敵側ついちゃうんか。

 

衣装に関しては、自分も多少裁縫する人間なので、もう見てるだけで気が狂いそう。どんなパターン引いたらあんなん出来るの。何あの切り返しの多さ。着脱めっちゃ複雑そうなのに何度も衣装チェンジあるのが凄い。地味にシュンスイの下半身センターのカーブとか……重力で皺入ったりしないんだ…凄……。てかもう全体的にどうやって着てるんだ……。

 

これは自分で自分にドン引きした話なんだけど、周りがなんで泣いてるのか分からなかった。劇場のすすり泣きを聞いて初めて「あ、ここ泣きどころか」と思った。情緒が死んでいる。申し訳ない。人間の心を取り戻したい。

 

もう何度も言ってしまって申し訳ないけど、最後のゼロのメサみ半端なかった。はい新規衣装!!バディ来ましたーーー!!っていう。仕方ないね、私たちバディ大好きだから…。

真実の扉といい、明らかに続きやる気満々すぎて、観終わった瞬間に「続きは!?!」ってなった。本当に早く続きをお願いします。今度こそ綺麗に全て回収されますように…。

 

 

 

 

 

★★★